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みやざき中央新聞コミュのいよいよ面白くなってきたぜ

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先日、福岡市で、コピーライターのひすいさんの講演があった。

そこで教えられたことがある。

楽しい人生を送りたいと思っているなら、「楽しむ力」を持っていないと、その思いは達成されないということを。

さまざまなドラマを生んできた甲子園だが、ひすいさんは、歴史に残る伝説の試合の一つを紹介した。

それは1998年の夏、エース松坂大輔率いる横浜高校と高知県の明徳義塾高校の一戦だ。

前日の準々決勝で横浜高校はPL学園と延長17回まで戦い、勝利した。17回を一人で投げ抜いた松坂の肩は腫れ上がり、この日の準決勝の登板は見送られた。

代わって2年生の投手が2人で8回まで投げた。 

しかし、相手は名門明徳義塾。2人の投手はバカスカ打たれ、8回表が終わったとき、横浜高校は6対0で負けていた。あと2イニングで挽回するのは誰の脳裏にも不可能に思えた。
 
しかし、8回裏の攻撃から何かが変わった。ノーアウトからいきなり2点を返した。

その後、ツーアウトになり、1塁と3塁にランナーを置いて次のバッターが豪快なヒット。2点を追加し6対4に。
 
9回表、3人目の投手としてマウンドに立った松坂は相手を0点に抑え、最後の攻撃に望みを繋げた。
 
盗塁、バント、何をやってもうまくいった。横浜高校はさらに2点を追加し同点に追いついた。そして、ツーアウト満塁の状況でセンター前にサヨナラヒット。

その瞬間、6点差はひっくり返った。 翌日の決勝戦でもその勢いは止まらず、横浜高校は見事、真紅の優勝旗を手にした。
 
それにしても準決勝の8回裏、横浜高校の攻撃が始まる前に何が起きたのか。
 
あのとき、円陣を組んだ選手たちに、渡辺元智監督は一言こう言った。6点もの差を付けられ、絶望の淵にたたずんでいる選手たちの心を揺るがし、彼らを笑顔にした監督の言葉が、これだ。

「もうお前らの好きなようにやれ。思いっきり甲子園を楽しんでこい!」
 
ここで思い出すのは、記憶に新しい女子サッカーW杯の決勝戦だ。

なでしこジャパンは強豪アメリカを相手に互角に戦い、PK戦に持ち込んだ。一旦選手たちを集め、緊張している彼女たちに佐々木則夫監督が笑顔で贈った言葉もこれだった。「楽しんでこい!」
 
とても楽しめるような状況ではないのに、その状況を楽しむとは一体どういうことだろう。
 
「楽しむ力」とは決して遊ぶことではない。過去に頑張ってきた自分を信じて、どこまでも自己を肯定できること、そんな力である。だから、「楽しむ力」の「力」は能力やスキルなのだ。

精神的に緊張すると筋肉まで緊張し、体内にある約10万?という、地球を二周りするほどの長さの血管が収縮し、血流が悪くなる。そうなると体が思うように動かなくなる。
 
まさに、ピンチになったとき、困窮したとき、苦しいとき、悩んだときがそうだ。 

そういうとき、ひすいさんは自分に言うセリフを決めている。その言葉が、これだ。

「いよいよ面白くなってきたぜ」

そう言ってニコっと笑って、小さくガッツポーズをする。笑うと、その瞬間、血流が増大し、筋肉が緩み、潜在能力が120%発揮できる、とか。
 
おそるべし、「楽しむ力」

コメント(1)

心に残りました。

「いよいよ面白くなってきたぜ」

映画の主人公を生きているイメージがします。

これは心に残りました。



「いよいよ出番がやってきたぜ指でOK

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