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みやざき中央新聞コミュの「完成のアンテナを高く立てよう」

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先月は大阪で、先週は神奈川で、
若い理容師さんや美容師さんたちにお話をさせていただく機会をいただいた。

普段はお客の立場で髪を切ってもらっているだけなので、
業界の裏事情など考えることもなかったが、
近年、美容室の店舗が増え過ぎて割引競争が激化している、そんな話も耳にした。

固定客になってもらうために新規客を割引券で誘うのだが、
最近の若い人たちは割引券が使えるお店の「初めてのお客」になって、
あちこちのお店を渡り歩いている人が多く、固定客にならないという。
値を下げてお客を誘うのはあまり職人や技術者がやることではないようだ。

美容院も理髪店もサービス業に違いないが、修業を積んで手に職をつけるという点で、
理・美容師は職人であり技術者だ。
「腕がいい」と言われて当たり前の世界で仕事をしなければならない。
彼らが直面している重要な問題は、髪を切ってもらったお客に、

どうしたら「また来たい」と思わせるか、である。

お客が「また来たい」と思わなかったら、
その理・美容師は一体何をしているのか、という話である。

「愛と感動のレストラン」というキャッチコピーの
イタリアンレストラン『カシータ』を経営している高橋滋さんは、
著書『アイアムアマン』の中でこう言っている。

「美味しい料理を出すのは普通のレストランだ。
心に残る何かを提供すべきだ。それがサービスだ。
お客さんが感動しなかったら俺たちは何をしているんだ」

ちょっと視点を変えてみよう。
「小学校から高校までの12年間の学校教育の中で、
あなたの人生に影響を与えた先生はいますか?」
という質問があるとする。


あなたがもし教師をしていて、

教え子が誰一人あなたの名前を挙げなかったとしたら、

あなたは一体何をしてきたのか、という話である。


どこの美容室でもお客が満足する髪型に仕上げることはできるだろう。
どこのレストランでも美味しい料理でお客を満足させることはできると思う。
12年間も教育を受けていれば誰でもそれなりの教養が身につくものだ。

難しいのは、「心の時代」と言われている今、
やって当たり前の仕事だけでは相手の心は動かないということである。

製造業や商品開発をしている人たちは、
商品を通してお客を満足させ、そして感動させることができる。

新しい携帯電話が発売されると、
その技術力の高さに、多くの人が「すごい」と感動する。

それは我々のニーズに応えたものではなく、我々の想像を超えたものだからだ。
教育やサービス業など、相手が対人間ともなれば、
何をもって勝負しなければならないか。

それはやはり人間性だろう。

本来やらなければならない職務、提供すべき技術、
そこにその人の人間性がプラスされて、サービスは生まれる。

豊かな人間性づくりに欠かせないのが感性だ。
感性のアンテナを高く立てている人と、
そうでない人とでは、サービスの質に雲泥の差ができる。

感性のアンテナを高く立てていると、いろんな「情」報がキャッチできる。
心が動くのだ。泣いたり、笑ったり、疑問に思ったり、感動したり、
その感動を伝えたくなったり、ワクワクしたり、
落胆したり、それでも頑張ろうと思えたり…。

そんな理・美容師さんから髪を切ってもらったらどうだろう。
満足いく髪型になったと同時に元気がもらえて、
またその理・美容師さんに会いたくなるはずだ。
そんなウエイトレスが食べ終わったお皿を下げにきて、
「お味はいかがでしたか?」
とコミュニケートしてきたらどうだろう。

味に満足しただけでなく、心まで温かくなって、
そのお店のことを誰かに伝えたくなるに違いない。
そんな先生が担任だったら卒業して何十年経っても会いたくなるはずだ。

感性のアンテナを立てるのは旺盛な好奇心だ。
好奇心を持とう。興味、関心の幅を広げよう。
でないと一体何が面白くて生きているのか、という話である。

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