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きゃぷてん がんばるっ!!コミュの〜第33章〜(2人の時間)

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 雅は桃子と、『密約』のようなものを交わしていた。

 舞波がキャプテンを呼びに行っている間、桃子は意地になって雅に線香責めを繰り返し施し、その回数は十指に余った。
 キャプテンが到着する間に雅を屈服させ、目の前で自分のペットになっている姿を見せつけるつもりだったのである。

 既に雅の可憐な宝石には何ヶ所も水疱が生じており、再びあの過敏な性の悦びを感じることが出来る保証はなかった。それでも雅は頑としてキャプテンを棄てなかった。
 桃子は十数本目の線香を雅の宝石に押し当てた後、流石に(やりすぎた)と思った。
 クリトリスの火傷などいくら酷くても、雅は恥じ入って他人に訴えられないし、精神的なショックは別にして身体的なダメージは少ない。
 だが数度に及ぶ鞭打ちと、長時間の両腕の拘束。最後に水疱を生じる火傷を性器に負わせてしまっては、雅は少なくとも数日は身動きがとれないほどのダメージを蓄積させているはずであった。
 発熱するかもしれない。面白がりすぎたのと、雅の頑なさに意固地になって、一度に『責め』のメニューを重ね過ぎてしまったのだ。
 だがそれでは、たとえこの場で屈服させることが出来ても、雅は明日からのレッスンや芸能活動への欠場を余儀なくされ、必ず原因を追究されてしまう。
 如何にもそれは不味いであろう。

 そこで桃子は、今度は全てを(雅と桃子と舞波、3人の秘密にしよう)と持ち掛けた。
 拒めば、『雅が鞭打ちでアクメを迎えるような変態性癖の持ち主であること』、『キャプテンと日常的に淫らな行為を行っていること』、さらに『キャプテンの趣味にオナニーが入っていること』を、メンバー全員に教えると言い出したのである。
 雅はキャプテン以外の他人の性癖を知らないので、自分の性癖が異常だとは思わなかったし、抜き差しならぬこの状況で羞恥心など消し飛んでいたが、キャプテンに迷惑を掛ける訳にはいかなかった。
 結果として雅は、桃子の提案を受け入れた。いくら騙されたとはいえ、もともとは自分の犯した『姦淫の罪』が原因であると思い、悔しさを飲み込んだ。
 恐らく数日、自分は身動きが取れない。それは重い生理痛とか流行性感冒などと言うしかないだろう。
(そんなこと、どうでもいい……サキちゃん……サキちゃんに逢いたい)




 雅が頭に忌まわしい記憶を過ぎらせているうちに、『Saki & Miyabi』の表札が見えてきていた。

 キャプテンは大急ぎで掛け布団を跳ね除けると、ベッドに雅を寝かせた。
「ゆっくり休んで……ね? あっ、そうだっ、子守唄うたってあげる!」
 かつて雅がそうしてくれたように、濡れタオルで雅の体を拭き清めると、キャプテンは活舌の良いメゾ・ソプラノを響かせ始めた。
 その子守唄はキャプテンが幼い頃、大好きな母親から唄って聞かされた曲だった。

「…優しい…唄だね…」

 雅は、呟くような声でキャプテンの唄に感謝の意を表した。

(この時間を大切にしよう…サキちゃんと2人でいられる、幸せなこの時間を…)

 雅は静かに目を閉じると、深い眠りに落ちていった。

(おわり)

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