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きゃぷてん がんばるっ!!コミュの〜第29章〜(真実の果てに)

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 雅はそれから5時間ほど、雅は目を覚まさなかった。
 思えば前日、ろくに睡眠もとっていなければ、朝食も食べていない。
 心身の疲れが雅から正常な判断力を奪っていたことも、桃子の言いなりになってしまった原因のひとつだった。
「……やっとお目覚めみたいね?」
 目を覚ました雅は、最初に桃子の声を聞いた。仰向けに寝ているため、天井に設置された蛍光灯の明かりが眩しい。
 起き上がろうとしたが、うまく体が動かない。両腕が縛られたままであった。
(……なんで、レッスンルームに寝てるんだろ……私……)
 頭がぼうっとして、体を捩ると、お尻と腹筋が痛い。
 腹筋の痛みは筋肉痛であった。
 普段からダンスをしている雅の腹筋も、激しいアクメによる、考えられないほど急激な収縮運動で筋肉痛を生じさせていた。

(!……そうだ、サキちゃん……サキちゃんは!?)

 失神してしまう以前の記憶を取り戻した雅は、キャプテンの姿を求めて首を180度旋回させたが、目に映るのはニタニタと嘲笑する桃子と、興味深げに自分を見る舞波の顔だけであった。
「さ、サキちゃん……お姉ちゃん、もう許して……姿を見せて……」
 雅はそう呟くと、頬にツウっと涙を伝わせた。
「……ふうん、ミヤはもう嫌われてるって言ってるのに……そんなにあのチビに逢いたいの?」
 雅の呟き声を聴いた桃子は、不機嫌そうに雅に問いかけた。
 雅は涙で曇って見える天井を見つめながら、コクリと頷いた。
「……ちっ……舞波ぁ! お線香に火を点けてぇ!!」
 桃子は憤慨した様子で舌打ちをひとつ鳴らすと、舞波に命令した。
「……なに……なにするの? もうやめて……サキちゃんに逢わせて!!」
 状況はよく理解できなかったが、線香の匂いをかいだ雅は嫌な予感がして不自由な身を捩らせた。

「……ミヤぁ……これは命令と思ってもらって構わないんだけど、シミちゃんのことは諦めて、私のペットにならない? いろいろと……楽しませてあげられると思うんだけどな……」

 氷のように冷静な声で、桃子は雅に語りかけた。
「なっ! なにを言ってるの!? なんで私が桃なんかのペットになるの!? だいたい『ペット』ってなによ……馬鹿にしないでっ!」
「あなた達が言う『姉妹(きょーだい)』と似たようなもんよ……」
 雅の気丈な態度は、明らかに桃子の理性の糸を切ってしまった。舞波にはそれが直ぐに分かった。その証拠に桃子は雅の両脚を高々と持ち上げると、膝を折り曲げて体に付けさせ、自分は蹲踞の姿勢で雅に跨った。
 桃子に対して、丸見えかつ無防備に晒された雅のお大事は、流石に濡れてはいなかったが、無毛の恥骨部の近くに息づく宝石が、恐怖のために包皮ごと縮こまって見えた。
「舞波ぁ! お線香ちょうだい!」
 桃子はそのクリトリス包皮を剥き上げると、中から顔を出した光る宝石を見据えつつ、舞波から火の点いた線香の束を受け取った。その中から一本を取り出すと、体を捻って雅に煙を見せながら不気味に微笑んだ。
「……もう一度訊くわ、私のペットになりなさいよ」
「だ、誰が!」
 雅は自分が騙されたことにやっと気づいていた。怒りで鳶色に光る瞳を桃子に向けながら、吐き棄てるように命令を拒絶した。
「そうっ……残念ね……」
桃子は正確にクリトリスの先端へ線香を押し当てた。
(ジ、ジジジジッ……)
「きゃああああぁぁぁぁっ!!」
 雅が断末魔の悲鳴を轟かせる。
「ペットになれば、こんな熱い思いしなくてイイんだけどなぁ……」
 雅の宝石で火が揉み消された線香を投げ捨て、また新たな線香を一本取り出しながら、桃子は雅の顔をみる。
「ああ……さ、さきちゃん……サキちゃんに……逢わせて……」
 天井に視線を置いたまま、雅はひたすらにキャプテンの名前を呼んでいた。
「そんな強情、どこまで張れるのかしら……」
(ジジジジジ……)
「んああああぁぁぁぁっ!!」
 二本目の線香が、一本目と同じ位置に押し当てられた。
「ミヤみたいに淫乱な子は、クリトリスが焼き潰されてるぐらいで、ちょうどいいんじゃない?」
 桃子は、異性ならばまず思いつかないような怖ろしいことを言いながら、三本目の線香をまた同じ位置に押し当てる。
(ジジ、ジジ、ジジジ……)
「いやああああぁぁぁぁっ!!」
 桃子の感触では、雅はこれで『堕ちて』いるはずであった。それにこれ以上火傷を負わせると、本当にクリトリスが焼き潰れてしまう恐れがあった。

「さあミヤ……もう、私のペットになるって誓えるわよね? これ以上、熱い思いはしたくないもんね?」
 さっきとは一転した母親のような優しい声で桃子は語りかけた。この手の『飴と鞭』の使い分けには、彼女は天才的な才能を持っていた。
「……あ……あわ……」
「ねっ、言っちゃいなよ……『ペットになります』って……楽になれるんだよ?」

 呼吸を乱して沈黙する雅に、桃子は再度、猫なで声で語りかけた。
「……さ……き……ちゃん……あわせ……て……」
 雅は同じことを、いま発音できる限界の声で言った。
「……そう……まだあのチビが忘れられないの?」

 桃子の顔は怒りで蒼ざめていた。

(つづく)

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