さて、「見ず知らずの外国人に英語で電話できるだろうか?」と前回書いたが、国際電話をかける以前に、突然の英語での電話にどう対応するかのほうが、切実だ。ふつうは動揺してしまってあらぬことを口走ったり、相当英語をやった人でも取り乱す。ここは冷静・簡潔の一手だ。簡潔とはshort sentenceとかone or two wordsのことだ。
最低限相手の名前や会社名は聴き取りたいが、「May I help you?」とか、「May I ask who is calling?」とか「Who is on the line?」なんて絶対言えないに違いない。言えるか言えないかで天と地ほどの英会話力の差が出るところだ。私の経験でも駐在に行ってしばらくは言えなかった。それに、最初だけうまく言えても後が続かない。下手は下手で首尾一貫してないと、どんどんしゃべられてパニックの原因になる。ここでも下手にしゃべったほうが実際には役立つ。
そこで、最低限「Your name please?」とか、「Your company name?」・・・、それに、「Wait a moment please.」程度を身につけておく。また、「Say it again.」も上品ではないがよく通じる。