ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

ハルカなる物語のお部屋コミュの「めぇめの冒険」

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
子羊めぇめはお空を眺めるのが大好きでした。
お空は毎日晴れだったり曇りだったり雨だったりして飽きないし、お空を流れる雲さんからはいろんなお話が聞けるからです。

「雲さん、雲さん、お話聞かせてください。」
「いいよ。それじゃ西のみんなが被り者をしている国の話をしてあげよう。」
「かぶり物?それって何ですか?」
「それは…」
めぇめは目をキラキラさせて雲さんのお話を聞きます。

「…っていうわけでみんな被っているのさ。すごいだろ?」
「うん!めぇめも見てみたいなぁ」
「う〜ん、ヒツジはここから出られないから無理だよ。」
そう言って雲さんは風さん一緒に行ってしまいました。

めぇめはママと友達がたくさんいる牧場が大好きでしたが、牧場の外がどうなっているのか自分で見たいなと思うようになりました。

ママや友達はみんな危ないからと言いますが、めぇめは雲さんが楽しそうにお話してくれる景色や国を見たくて見たくてしょうがありません。

ある日、いつものようにみんなと牧場で草を食べていると、めぇめは囲いで壊れてるところを見つけました。
そしてめぇめは決めます。
「よし!今夜、旅にでよう!」と。

その夜、めぇめはそっと小屋を抜け出します。
みんなや番犬のラッシーが起きないかドキドキしながらそっと小屋を抜け出して牧場へ出ていきます。

誰にも見つからずに小屋を抜け出して、牧場の外へでると心配した雲さんが声をかけてきました。
「夜に抜け出して、これからどうするの?」
「世界中を冒険するんだ」
「途中の森には怖い獣がたくさんがいるよ」
「大丈夫!その時は体当たりしてやっつけてやる」
「人間の乗る自動車はどうするの?」
「大丈夫!自動車の通る道は通らないから」

何を言ってもめぇめは戻ろうとしません。
雲さんは心配でずっとめぇめの後を追いかけます。

ずっと歩いているとめぇめの前に川が見えてきました。
めぇめは初めて川を見ました。
「雲さん、これは何ですか?なんでこんなにたくさんのお水があるんですか?」
「これは“川”って言うんだよ。石の所は滑るし、水は冷たいから気をつけないといけないよ」
「大丈夫です!モコモコの毛があるから冷たくありません」
そう言うと、雲さんが止めるのも聞かずに川の中へと入ってしまいました。

初めて川の中に足を入れためぇめはひんやりとした感触が新鮮で楽しくてしかたありません。つい、バシャバシャと足踏みしていると、川の流れに足を取られて転んでしまいました。
「うひゃ!」
急いで立ちあがろうとしますが、石がつるつるして力は入らないし、流されちゃうし、どんどんパニックになってきます。
「助けて〜!」
思うように動かない足をバタバタさせてると、やっと、川の中の石の上に上がることできました。
「ぷはっ〜、やっと上がれた。あれ?雲さん?雲さ〜ん!」
いつの間にか雲さんはいなくなっていました。

「どうしよう…きっと僕が言う事を聞かなかったから怒っていなくなっちゃったんだ」
めぇめは急に心細くなってきてしまいました。
遠くからはオオカミの遠吠えや鳥の鳴き声が聞こえてきます。
「どうしよう…ずっとこのままだったら…」
石の上でめぇめはシクシクと泣きだしてしまいます。
まるで世界中で一人ぼっちになってしまったような気分になります。
「ママ…ラッシー…怖いよ、寂しいよ…」
そこへ一匹のオオカミがやってきました。
オオカミはめぇめに気づかれないように襲いかかるタイミングを計りながら近づきます。
「めぇめ、危ない!」
オオカミがめぇめに襲いかかる瞬間、オオカミの目の前に誰かが飛び出してきます。
「ラッシー!」
それは番犬のラッシーでした。
ラッシーは牙を見せながらうなったり吠えたりしてオオカミを追い払おうとします。
「めぇめ、みつけたわ」
ラッシーから少し遅れてめぇめのママもやってきました。
「ママ、どうしてここがわかったの?」
「雲さんが教えてくれたのよ」
「めぇめ、遅くなってごめんよ。だけど、もう安心だ」
ママと雲さんを見て、めぇめはさらに泣き出してしまいます。
もう怖くないし、寂しくもないことに安心してわんわん泣きます。

それから、オオカミを追い払ったラッシーとママに助けられてめぇめは岸へ戻ってこれました。雲さんも周りの雲さんたちにお願いしてお月さまを隠れないようにしてくれて、明るい月明かりの下、牧場へ帰ることになりました。

「めぇめ、また夜に抜け出すかい?」
「ううん。いろんな景色や国はみたいけど、一人は寂しいし、怖い事もたくさんあるからもうしないよ。」
「そうだね。じゃあ、いい子のめぇめにいいものをあげよう」
そう言って雲さんは自分の一部を少しだけちぎります。
ちぎられた小さな雲はめぇめにそっくりな形をしています。
「これはめぇめだけの雲だよ。めぇめの代わりに世界中を旅して、めぇめの代わりにいろんな景色をみて、その全部をめぇめに伝えてくれる。」
「ボクだけの…?」
「そうだよ」
「うわぁ、ありがとう!」

牧場へ戻ってからめぇめは毎日お空を眺めます。
いろんな所へ旅する雲を眺めます。
いつか、自分の代わりに世界中を旅してくれた雲が色んなお話をしてくれるのを想像しながら。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

ハルカなる物語のお部屋 更新情報

ハルカなる物語のお部屋のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。