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桂の書庫コミュの零地帯171 夜とぶ鳥

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僕は鳥になる


月の女神が見守る夜、暖かなベッドに身を委ねると…
僕の意識は鳥となって、夜空を飛び立つ。
夜は『死の時間』
月の女神の加護の下、北星の導きのままに僕は飛んでいく。



その人は、今は歴史書でしか知ることが出来ない『終末』があったとされる封印の地

『零地帯』

から姿を現した。
ここには、物心ついた時から大人たちに言われていた…

『命欲しくば、近寄ることなかれ』

まぁ、立入たくても、何十もの結界で近寄ることができないらしいけど…
その人は、その結界内から姿を現した。
髪も瞳も黒く、肌も浅黒い。
身につけている服もボロボロだった。
大きな青龍刀を背中にかついで、凶悪な顔で歩いていた。

僕の翼は、大きく硬く羽根も立派で、足の爪は鋭利な爪がついていた。
嘴も、太く硬い。

僕は、なぜかその人を追っていく。
その人も、視界の端で『僕』を確認していた。

月の女神が第四層に戻りはじめると、北星の導きで僕の意識はベッドへと戻った。




そんな『夜の散歩』は、僕が学校に通うようになってから多々あった。
その人を追う僕は、徐々に小さな鳥に姿を変えていく。

その人は、何かを探して旅をしている風だった。
城下街や村に寄っても、あまり人込みには入らなかった。
けれど、必ず寄る場所があった。

教会と図書館

本なんか読みもしなさそうだし、『信条』も厚くないだろうに…
モンスタ-を切り裂いても、祈りを捧げるも悔やむ涙もないのに…
その人は夜の教会と図書館に寄る。

それとも、メシア様の慈悲深い瞳を見上げながら、その人なりに何かを悔いているのかな?
そんな時、なぜか僕は、必ずその人の肩に止まって、その凶悪な黒い横顔を見ていた。

そんな時は、必ず目覚めると、僕の手には小さな小さな『石』が握られていた。

その石は月色をしていて、とてもツルツルしていた。
何より驚いたのが…

僕が産まれた時、握っていた石ととても良く似ていた。

初めてその小石を握りしめて目覚めた朝、見比べているうちに、くっついて一つになった。
今では、ちょうど片手で握りしめて隠れるぐらいになった。


そして…
いつの頃からだろう?
鳥になって目覚める直前に、女の子の姿を見るようになったのは………………


血の気のない白い肌
闇を吸い取った黒い髪は真っ直ぐに長く、大きな黒い瞳はどこか悲しげで…


僕はこの女の子を知っている…

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