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D*D*Callコミュの僕の世界〜因果〜26

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「出来たばかりで試作品なのだが、効果は保障済みだ。しかし、数に限りがある」

 ボンゾは自慢げに口ヒゲを撫でる。

「ところで、誰が使うのだ??」

「僕達です」

「・・・・・そんな冗談を言ってる場合ではないのだぞ!!」

「冗談ではありません。この子達に道具を」

「何を言っておるんだ??気でも狂ったか??」

「私は正常ですよ。この子達にはあなたが思っている以上に力があるんです。そしてそれは時に私達をもしのいでしまうほど」

「母さん・・・」

「大丈夫。私達がついているから安心していってらっしゃい。でも・・・危険を感じたらすぐに逃げるのよ。いいわね?」

「また父さんと同じ事言ってる」

「え?」

「ううん、なんでもない!」

「ちょっと待て!!カオミ・・・本気、なのか??」

「この子達にだって未来はあるわ。私達が縛る時代はもう終わりよ」

「なんと!!本当にいいのだな??・・・わしはどうなっても知らんぞ!!」

「大丈夫ですよ。さあ、急いで準備しましょう」

 道具はそれぞれに三種類あった。巨大モニターの隣の部屋で、カズキ達は道具を与えられた。

「これ結構重いな」

「ねえ、これ変じゃないかな?」

「あたしに似合うかしら?」

 三人はそれぞれの道具を身に着ける。

「用意は出来た?」

 カオミが扉から覗き込む。

「あら!三人ともお似合いよ」

「ねえ、母さんこれ何なの?」

 ヨウヘイは薄いベストをつまんで言う。

「それはね、力を遮断してくれるらしいわ」

「それってどういう事?」

「相手の力を跳ね返すって事だと思うわ」

「おばさん、これは?」

 今度はソマが頭の飾りを指差して尋ねる。

「それは・・・確か声を出さなくても会話出来るってやつだったかしら」

「すごいわ!」

「あとその銃みたいなのが、力を吸い取る道具らしいわよ」

「力を吸い取る?」

「それって・・・」

「力を吸い取って浄化するって言ってたわね。詳しい事はボンゾに聞けば分かるわ」

「浄化・・・」

「さあ!三人ともこっちへいらっしゃい。作戦を練るわよ」

 

コメント(3)

カズキ達は皆の注目を浴びていた。子どもが重大な任務を背負うなど信じられないといった様子で、心配そうに見守られている。

「さっきも話したとおり、研究所には彼らに行ってもらいます。カズキ君にソマちゃん、そしてヨウヘイ。彼らは地下の種族の末えいです。彼らは地下の血を受け継いで不思議な力を持っています。その力を借りる事にしました。彼らなくしてガルシアを消滅させる事は不可能だと私は考えます」

「カオミ、本当に大丈夫なのか・・・?」

「ええ、きっとうまくいくわ」

「かなり危険ですよ?」

「すべて承知の上よ」

「他に方法は?」

「これがベストだと信じます」

「・・・分かった。それでどうするんだ?」


「まず、ソマちゃんの力で研究所へ飛んでもらいます。いいわね?ソマちゃん」

「はい」

「そして、ジョンからガルシアの肉体を奪回するけど・・・一つ問題があるの」

「何だ?」

「中身の方よ・・・精神。これは私達にはどうしようもないわ。たとえ肉体を無事奪回出来たとしても、前と変わらないままなのよ」

「それで、どうする気だ?」

「みんなも知ってのとおり、ガルシアの精神はガルーシャの体内に封印されているわ。消滅させる為には、ガルーシャの体の外に出さなければいけないの」

「その方法か・・・」

「そうなの。なにかいい方法があれば・・・」

「あの・・・」

 カズキがカオミの顔を見上げる。

「ガルーシャに封印を解いてもらえば?」

「カズキ君・・・ガルーシャはね、封印する為に生かされているようなものなのよ。役目が終われば生きていられないの」

「え?それじゃあ・・・封印を解いたら死んじゃうの??」

「そうよ。それに封印されている今だから私達の力で対抗出来るのよ。復活してしまえば、それこそお終いだわ」

「だったら、聞いてみます」

「聞くって?」

「ガルーシャに会って、方法がないか聞いてみます」

「そんなこと出来るの??だってガルーシャはもう・・・」

「短い時間だけど話は出来るんです!それに体の中にだって・・・」

「それは分からないですけど、きっとあの人なら何か方法を知っているはずだわ」

「ソマちゃん・・・失敗は許されないのよ」

「最悪、ガルーシャが犠牲に・・・」

「だめよ!・・・犠牲を出してはだめ・・・もう誰かが犠牲になるなんて耐えられない・・・それにガルーシャは私達を救ってくれた人なのよ」

「きっと方法ならあります。誰も傷つかない方法が」

「でも、肉体の方はどうするんだ?」

「同時にやるしかないわね」

「僕、ガルーシャに会ってきます」

「俺も行くよ」

「ううん。ヨウヘイはジョンさんのところにソマと行って」

「でも・・・」

「時間がないんだ」

「ヨウヘイ・・・頼んだわよ」

「うん、分かった」

「カズキ君、ソマちゃんも気をつけてね・・・」

 カズキはすぐに地下センターへと向かった。一人で行くのは初めてだ。でも、怖くはなかった。不安は少し感じていたが、怖くはなかった。
 バードの画面に地下センターの文字は出ていないが、カズキは知っている。自分が向かっている場所を。そして、自分がやるべき事を。
 だから、怖くはなかった。

「ガルーシャ・・・」

 小さくつぶやくと、画面が赤く点滅しだした。

やがて、ホームへ入る。
扉にはいつものように男が立っていた。

「キミは・・・・やっぱり来たね」

「・・・どうしてですか?」

「そんな気がしてた。ガルーシャに用かい?」

「はい・・・」

「入魂時間は終わってる」

「でも、それでも会わなくちゃ」

「大事な用なんだね?」

「・・・はい」

「何かが、起ころうとしている」

「それは・・・」

「いいよ。行きな」

「ありがとうございます」

カズキは丁寧にお辞儀をする。

「大きくなったね」

「そうですか?」

「・・・まあいいや。急いでるんだろ?早く行きな」

カズキはもう一度頭を下げて扉をくぐった。

 何かが暗い。雰囲気が暗い。みんな何かを感じ取っているのだろうか?不思議な血のつながりによって。誰もカズキに話しかける者はいない。愛想がないというより、カズキに気を使っているようである。なぜなら、目がとても優しいから、カズキを見つめる視線がとても穏やかだから。どこか見守られているような感じを受けながら、カズキはガルーシャの部屋へと急いだ。

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