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D*D*Callコミュの僕の世界〜因果〜25

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6.血

 研究員達はカオミの報告に驚きを隠せずにいた。逃げ出す者は誰一人いない。ただ、驚愕の表情を浮かべたまま立ちすくむばかりである。

「とうとう奪われてしまったか・・・」

「・・・これから、どうなるんだ・・?」

「俺達が今までやってきた事は、何だったんだよ・・・・」

「何の為に・・・・・・・・・・」

 皆の顔から次第に生気が失われていく。

「みんな!まだ終わりじゃないわ!私達にはまだやるべき事が残されているのよ!」

「何をやっても同じだ!」

「そうだ!俺達は・・・もう終わりなんだ!」

「そんな事ない!」

「同じだよ・・・戦争が起きて、今度こそ何もかも・・・全部なくなるんだ!」

「違うよ!」

 カズキは言う。

「変わったんだ・・・時代も人も・・・変わったよ!」

「お前ら子どもには分からないだろうな・・・今のこの状況が・・・」

「この子達は分かってるわ!ちゃんと受け止めてる。受け止めた上で、戦おうとしてるのよ!」

「戦うだって?!」

「そうよ。この子達はあきらめてないわ」

「子どもだからそんな気楽に物事が考えられるんだ」

「しっかりしなさい!!少しは自分の未来を信じたらどうなの!」

「未来・・・?」

「怖がってばかりいても何の解決にもならない。先には進めないのよ!」

「だけど・・・」

「過去は・・・過ちは消せなくても、未来なら変えられるわ!」

 カオミの言葉に研究員達は黙り込む。

「こんな状況だからこそ、あきらめちゃいけないの。こんな時だからこそ私達が頑張らなくちゃ!」

「母さん・・・」

「出来るところまでやってみましょうよ!あきらめるにはまだ早すぎるんじゃない?もったいないわよ」

「・・・もったいない、か・・・・そうかもしれないな」

「・・・そうだよな・・・まだ終わってない・・・」

「よし、いっちょやってみるか!」

「分かったらさっさと行動に移して!!」

 そう言ってカオミは研究員達に指示を出す。

コメント(3)


「ヨウヘイ、緊急事態なの。あなたの力を貸してちょうだい」

「もちろんさ!」

「ガルシアの居場所、分かる?」

「やってみる!」

 ヨウヘイは目を閉じ、ガルシアの気配を探る。体の周りに透明な薄い膜が漂う。

「・・・これが、力なの?」

「違います。力は体の中にあって・・・」

「だめだ!全然見えない・・・どうしてだろう?!」

「センターの外に行けるはずもないし・・・・いいわ。ありがとう、ヨウヘイ」

「なんかガードされてるみたいだった」

「力の事は詳しく知らないけど、そんな事も出来るのかしら?」

「父さんの力って・・・」

「ゴウシ、さっきのロープだけど見つかった?」

「あ、はい!ロックしておきました」

「もしかしたら、まだつながってるかもしれない。すぐに手繰り寄せてちょうだい」

「了解です!」

「あと、シュンスケ!第一セクターに連絡を」

「でも、あそこは・・・」

「仕方ないわ。こうなってしまった以上協力し合わないと」

「・・・そうだな・・・分かった。連絡しておくよ」

「お願い」

「カオミさん!ガルシアにたどり着きました。場所は・・・地下センターの研究所のようです」

「研究所・・・?確かあそこは・・・血筋の肉を作る為の場所・・・・・本当にガルシアの肉を・・・・・」

「ねえ、母さん。俺達行くよ!場所が分かったんだ。急がなきゃ!」

「何言ってるの!あなた達を行かせるわけにはいかないわ」

「子どもだから??」

「そうよ。私の大事な子ども達ですもの・・・親として心配なの」

「俺達、ずっと親と離れて生きてきたから、心配してくれる人がいるのは嬉しい・・・・でもね、母さん・・・・これは、俺達がやらなきゃ」

「どうして?他にもいるでしょ??危険な目にあなた達を・・・」

「大人なら危険な目に合ってもいいの?」

「そういう事を言ってるんじゃないの!」

「・・・僕、大人なんて嫌だった。嫌いだった。なりたくなかった・・・でも、いつの間にか・・・なってるんだよね。気づかないうちになってるんだよね・・・最後までやらなきゃ・・・ちゃんとやらなきゃ!」

「あたし・・・おばさんに会えてよかった。お母さんも生きていたらおばさんみたいに心配してくれたかな?」

「カズキ君・・・ソマちゃん・・・。出来れば・・・やっぱり行かせたくないわ。・・・・でも、あなた達の気持ちも尊重しないといけないのかしらね。ああ・・・私は親として失格ね」

「母さん・・・」

「いってらっしゃい!でも、必ず帰ってくるのよ!ちゃんと三人で帰ってきなさい!!」

「はい!ありがとうございます!」

「母さん、ありがとう!」

「ありがとう!おばさん」

「ソマちゃん。あなた女の子なんだから無理しちゃダメよ」

「あら?あたし男なんかに負けないわ」

「ふふふ、ソマちゃんて私の若い頃にそっくり」

「え?母さん、こんなだったの?!」

「ヨーヘイ!」

「ふふ・・・ははは!・・・・ああ、でもやっぱり心配だわ」

「母さん!」

「分かってる」

「もう!・・・・ところでさ、第一セクターって?」

「ああ、私達第二セクターとは犬猿の仲。もうすぐ怒鳴り込んで来るわよ」

 エレベーターのドアが開く。

「どういう事なんだ!!だから、あれ程言っておっただろう!!肉体の保管は危険だと!!!」

「ほらね」
 大柄でヒゲを生やした男がカオミを見つけて早足に歩み寄って来た。

「一体、どう責任を取るつもりかね?!!」

「そういうわけだから、力を貸して欲しいの」

「なんと!謝罪もなく手を貸せとぬかしおるか?!冗談じゃない!!わしは何もせぬぞ!!貴様らなんぞの手助けなどせぬ!!!」

「お願いします」

「・・・ん?なんだねキミ達は??」

「私の子ども達です」

「なんと!!規則まで破っておったのか?!!」

「そんなに興奮しては体に障りますよ」

「なにー?!わしをバカにしておるのか??」

「あなたにどうこうしろとは言いません。ただ、少し貸していただければ・・・」

「ならん!!自業自得ではないか!自分達でなんとかするのだな!!」

「戦争どころでは済まされないかもしれないんですよ?緊急事態なんです」

「だからなんとかせいと言っておるだろうが!!」

「私達だけの問題ではないんです!ガルシアが復活すれば・・・あなた方も無事ではいられませんよ」

「なんと!!今度は恐喝するつもりか?!!」

「そんなつもりじゃ・・・ただ、現実を見てくださいと・・・」

「う〜む・・・・・・・・・・・・・・それで、勝算はあるのかね?」

「はい」

「・・・本当なのだな??・・・・・・・・う〜む・・・・・仕方あるまい。ここは一時休戦だ!皆に伝えてくれ!」

「ありがとうございます」

「まったく!!」

「おじいさん、ありがとう」

「なに??わしを・・・おじいさんと??わしはまだそんな歳ではないぞ!!!」

「この人、ボンゾは私と同じ歳なのよ」

「え!!そうなの??」

「まったく!!!」

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