ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

♪リレー小説♪コミュのクリンチ

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
なぁ?

俺は時々
お前を本気で
殺して
しまいたくなるよ。

そうすれば
お前は一生
俺の物で
俺の中だけで
生き続けるから。









そう考える俺も
この汚れた
世の中を代表する
腐った
犯罪者予備軍なのか?


それとも
誰にも理解されない
貴重な愛の形を
持っていながら
皆に迫害され
無力の果てに
哀れに朽ち果てる神
キリストなのか?




なぁ?

今お前が
持っている物の中で
1つだけ
綺麗さっぱり
捨てられるとしたら
何を捨てる?


きっとお前も
俺と同じ
愚かな星の
人間だから
捨てたい物も
同じだろうな。


俺が捨てたい物は
プライド。

これさえなければ
もっと素直に
なれるのに。

でも
年を重ねるごとに
捨てるどころか
ますます
肥大になっていく。

一番分かりやすい
例が涙。

皆
誰しもが
生まれた時は
泣いていたのに
生きてるんだと
訴えていたのに・・・・・


安易に
感情のまま
涙を流せない俺は
やはり既に
死人なのだろうか。




こんな俺でも
ネガティブなのは
1人で空を
眺める時だけであって
普段は度が過ぎる程の
ポジティブ肌だ。


お前なら
分かるだろ?
















2006年10月26日。
天候は雨。



この日だけは
忘れもしない。

俺がお前に
想いを告げた
記念すべき日だから。


場所は
現代社会の
象徴とも言える
道路の高架下に
強引に作られた
有能な遊具や活気
惹きつける物や
居心地の良さなんて
何一つない
無名の公園。


唯一
ある物と言えば
惨めな人間が
無作為に
捨てていくゴミと

落書きだらけの
さびれた
バスケットの
ゴールが1つ。


恋人同士が
繋がっている
証として
もうける物の
王道と言えば
ペアリングだけど

俺らが繋がったのは
紛れもなくあの
バスケットの
ゴールリングだった。



「なぁアミ?」

俺はそう
お前に話しかけながら
おもむろに
落ちてあった
傷だらけの
バスケットボールを
拾い上げる。

そしてゆっくり
フリースローの
ラインまで歩き
お前に背を向け
こう言い残した。


「一発で入ったら
俺と付き合ってくれ。」

コメント(8)

「バカじゃないの!!?
あんた中学の時バスケ部だったんだから、入るに決まってるじゃない!!」

呆れた顔をしながらアミは言う。



ぉれは聞こえないフリをし、綺麗なフォームでボールを投げた。。



シュッ・・・・

綺麗な音を発て、ボールはリングに吸い込まれた。




「なんか言った?☆」
おれは半笑いでアミに問いかける。



「今のはナシ!!
もう1回。。。」





「はいよ☆」


おれはそう言うと、すぐさま先程と同じ綺麗なフォームでボールを投げた。




ボールに砂がついていて滑ったと、あの時言い訳できたかもしれない。



しかも、それは嘘ではない。



ただ、できなかった。。






カン!!


高架下にある広い空洞に高い音が響く。






「あ〜残念。。」

アミは少しムスっとした顔で言った。





「けど、1本目は入ったから、特別サービス☆
友達と恋人の間の関係になろう♪♪」








そうして、おれ達の奇妙な関係が始まった。
アミとの奇妙な関係が二ヶ月も続いた頃にはもう、俺たちの間にはいつしかルールができた。


二人でこうしようとか、口で言い合ったわけでもないのに、本当に自然の流れでできていった。


そしてそれを破ることはお互いなかったし、これからもないどろうと俺は思う。

そのルールを破るということは俺たちの関係を壊すことだということは分かっていたし、そのルールが俺とアミの距離を保っているのだと知っていたから。


いつも通り、俺は電話帳の中からアミを引き出し、メール作成画面に移り「?」とだけ入れ送信する。


二分後、アミからの返信。


「!」とだけ送られてきたのを確認しそこでやっと俺はアミに電話をかけられる。


プルルルル…


“ガチャッ もしもし」


「アミ、今から会えないか?」


「うんいいよ☆」


「じゃあいつもの場所で待ってる」


「わかった!」


そう言って電話はきれた。


俺は財布と携帯、タバコをポケットに入れ、被りすぎてクタクタになったメッシュキャップを少し深く被り、玄関先に置いてあるバスケットボールを持って家を出た。


外は寒かった。


いつも通り、バスケットボールをつきながら俺は約束の場所へと向かった。



他にもルールがある。


何をしていたのかは聞いていいが、

誰といるのかは聞いてはいけない。



手は繋いでいいが、

キスしてはいけない。





会いたいと言っていいが、



好きと言っては…いけない…



ふと顔を上げると相変わらずさびれたバスケットゴールが見えた。
「発表します。

栄えある今大会
MVPに輝いたのは
山手中学
背番号4番
桐島 大地 選手です。」















あの頃の俺は
輝いていた。

小さい時から
理想としていた人生を
寸分の狂いもなく
歩んでいた。


そんな俺から
将来と言う
2文字を奪ったのは
右膝靱帯断裂
と言うケガ。

全治6ヶ月の
大ケガだった。

完全に元通り
動ける様に
なった頃には
高校1年の
冬になっていた。


バスケ部への
入部届けは
出していたが
"今更"と言う
プライドが邪魔をして
気が付くと監督に
退部届けを
渡していたんだ。


それから
数日後の
事だっただろう。

アミに別れを
告げられたのは。

俺とアミは
付き合っていた。

中学2年から
この頃まで。

アミとバスケを
失った俺は
当然ながら都落ちで
当たり障りない
日々を過ごし
いつの間にか
高校3年の
冬になって
いるのであった。


俺は一体
何をやってるんだ。












「ピピー。
バイオレーション。」


ゴール下の
制限区域内に
3秒以上
突っ立っていた俺に
いつの間にか
後ろにいたアミが
笑いながらそう言う。


「バカ。
自陣だから
関係ねぇっつーの。」

そう言い訳すると
俺はボールの上に
座りこんだ。


「ねぇ大地?

あたし達の
高校のバスケ部
準決勝なんとか
勝ったんだって。

決勝の相手
すごい強いらしーけど
優勝できんのかなー?」
「知らねぇ。
そんなもん誰もわかんねぇよ。。。」



「だよね☆
大地が出たら絶対勝てるのにね♪♪」



「バカ。
もぅバスケなんて忘れたよ。。」


そう言っておれは綺麗なスリーポイントを決めた。




「なぁ、アミ。
おれスリーポイントよく決めてたよな?☆」




「うん、大地がスリーポイント外したの見たことないもん♪」





「あれな・・・願かけしながら投げるんだ☆」




「これ外したらアミと一生会えなくなるってな。」






「へ〜。
バカみたい。。。」




そう言うとアミは後ろを向き歩いて行った。





アミの口元が笑顔で緩むのを見て、おれも笑顔で追い掛けた。





この時は、バスケの決勝戦に出るなんて思ってもなかった。






もう一度あの願かけをするとわ・・・・
なぁアミ?


お前は今何を見てる?


どこの空の下を歩いてる?


相変わらず空は黒いカーテンを締め切ったまま動かないでいた。


それでもアミの後ろ姿には一筋の光が差し込んでいるように見える。


俺の人生は曇り空みたいに光を失ったものだと決め付けていたけれど、アミの輝かしい後ろ姿を見ているとまだ光は失っていないのかなと錯覚に落ちてしまう。

いつか晴れるのだろうか。


このきりのない暗黒の世界から抜け出せる日はやってくるのだろうか。



「なぁ!アミ!!」


『んっ?』と言ってこっちを振り向くアミがやっぱり愛しい。


「バスケはさぁ!」


そこで一つ間を空けるために息を吸い込んだ。





「バスケは俺のこともう嫌いかなぁ!?」





「………」




「俺はやっぱりバスケが好きでしょーがねぇよ…」



「好きで好きで好きで好きでたまんねーよ!!

何しててもつまんねーよ!」


初めて口にした素直な言葉のせいだろうか、


この何年間、必死に押し殺してきた叶わぬ想いを口に出したせいだろうか、


俺の目からはいつの間にか涙がこぼれていた。



「バスケ馬鹿からバスケとっちまったらただの馬鹿じゃねーかよっ゛」



今更泣いている自分が恥ずかしくなり俺はそこで下を向いた。

しばらくその状態が続いたかと思うとゆっくりと近づいてくる足音に気が付く。


すぐにアミだとわかった俺は拳をグッと強く握り、唇を噛み締めた。




「ピピーッ」




えっ?


「選手交替!!

そんな弱い大地は必要なし!
代わって入るのは中学時代MVPに輝いたこともあるほどの実力者、
桐島大地選手ですっ!!」


顔を上げ、アミに目をやる。


アミは俺と目が合うとニコッと笑い小さな手でピースサインを作った。


そして優しく包むような声でそっと俺に囁いた。



「バスケはバスケのことが好きな人は皆、好きのままでいてくれるよ?」







なぁアミは気付いてた?


今まで俺はバスケの試合でファウルをしたことがないんだ。


バスケのルールを破ったことはなかったんだ。


でも…



でも、



今回だけはルールを守れそうにないや。



アミとの間に出来た、不思議で苦しいあのルール…



守れそうにないや。





アミ、



俺はほんっとに



バスケと同じぐらい



お前が好きだよ…



「あ゙ー。」

せっかくの
休日だと言うのに
大嫌いな机の椅子に
座っている俺は
思わず奇声を
発してしまった。

バカなので
進学は諦め
せめて働かねばと
履歴書の作成に
奮闘している。

氏名:桐島大地
住所:東京都・・・・・・
電話番号:090ー157・・・・


趣味:バスケ





俺はまだ
迷っていた。

バスケに対する
素直な気持ちは
アミに伝えれたのに。

いや
アミだから
伝えれたのだろう。

みんなに今更
何て言やーいいんだよ。

格好悪い。

もうすぐ卒業だし
バスケの事は
諦めよう。


そう自分に無理やり
言い聞かせた俺は
履歴書の
趣味の欄に書いた
「バスケ」と言う
文字の後に「観賞」と
付け加えてみせた。




なぁアミ?

先にルールを
破ったのは
お前の方だったよな?




♪〜♪〜

うとうとと
夢の入口にまで
来ていた俺を
現実に引き戻したのは
携帯の着信音。

見ると
アミからだった。

「はい?」

「大地?
今すぐいつもの
公園に来て!!」

そう言って
電話は切れた。

アミに何か
あったのかと思い
急いで公園に向かった
俺の目に映った物は
傷1つないアミが
自転車に
またがっている姿。

「バカ!!
驚かせんなよ!!」

「いいから
早く後ろ乗って!!」

「どこ行くんだよ?」

「忘れたの!?
今日、決勝だって
言ってたぢゃん!!」

「もうバスケは
しねぇよ。」

俺はそう小さく呟いた。

「絶対に
後悔するって!!」

「しねぇよ!!」

「私が後悔するの!!」

アミの言った
この一言に
俺は言い返せずにいた。

「今でも大好きだよ。
大地の事。

だからもう一度だけ
見てみたいの。
コート上で
ひときわ輝く
大地の姿を。」



「・・・・・バカ。」

俺はそうとだけ呟き
アミの自転車の
後ろにまたがった。





公園から
近かったのか
それとも
アミの自転車を
こぐスピードが
速かったのか
会場に着くのは
あっと言う間だった。

俺は重い足取りで
ベンチに座る
監督に近づいた。

「監督・・・俺・・・・・。」

どんなに脳内を
張り巡らせても
適した言葉が
見つからなかった。

俺の存在に
気づいた監督は
俺の方を一切見ずに

「遅いぞ大地。
早く着替えろ。」

とだけ言い
ユニフォームを
突き出してきたんだ。

不覚にも背番号は
あの頃と同じ4番。

一目散に着替えると
俺は再びベンチの
監督の横に歩み寄った。


「選手交代!!
3番にかわって
背番号4番入ります。」


俺はゆっくりと
右足からコートに
踏み入れると
直ぐに振り返り
客席の最前列で
今にも泣き出しそうな
アミに向かって
こう叫んだ。

「一発で入ったら
俺と付き合ってくれ!」

歓声のせいで
俺の声が
届いていたかは
不確かだが
アミはコクリと
頷いてくれた。


113対111
俺達のチームが
2点のビハインド。

マイボールからの
スタートなのだが
俺達、いや
俺に与えられた
残り時間は
僅か10秒であった。

ピー

笛と同時に審判から
味方にボールが
手渡され
投げたボールが
混雑を飛び越え
奇跡的に俺の両手に
吸い込まれる。


まさかこの大舞台で
この感覚が
味わえるなんて。

スローモーションに
見えたんだ。

何もかもが。












「大地って
神の子だよねー。」

「何が?」

「バスケの神の子。
でなきゃそんなに
才能ある訳ないよー。」

「・・・・・・・俺さぁ
中学一年の時に
こっちに転校
してきたぢゃん?

始めの頃は
なかなか友達
できなくて
毎日学校終わっては
夜中まで1人で
この公園で練習してた。

別に才能なんて
なくたって
あれだけ投げてりゃ
上手くもなるさ。」











なぁアミ?

やっぱ俺
神の子かもしれない。








俺は敵を
1人かわすと
スリーポイントの
ラインの手前で
シュートモーションに
はいった。
何年ぶりだろう。
この大歓声をバックにシュートをうつのは。



だが、不思議と外す気はしなかった。



なぜなら、その大歓声の中にお前の声かあったから。



他のやつらの声は聞こえない。




「大地〜いけぇ!!」








ボールがゆっくりと指から離れてゆく。






そしてゴールリングに向かって真っすぐのびていく。





ボールを投げてすぐに、おれはアミに向かってこう言った。







「約束だからな☆
アミ、大好きだ!!!」




ビー!!






会場は一気に大歓声に包まれた。


チームのやつらが俺を抱き抱える。



観客席からはおれを讃える声。





アミは・・・・








バカみたいに泣いてた。




おれは観客席を見上げ、アミに向かってピースした。



アミは涙を拭い、
アミは涙を拭い、俺に向かって一生懸命手を振っている。


俺はアミのいる応援席の下までゆっくり近づいていった。


「なぁアミ!
聞こえるか!?」


周りはまだ俺のブザービーダーに興奮冷め遣らぬ様子。


だけどアミは俺の声をしっかり聞き取ったのだろう、コクリと頷いた。


「ずっと後悔してた!!
バスケにもアミにも!

中学の時にヒザをやっちまって以来、バスケから無理矢理距離置いてたんだ!!
アミに振られた時だって俺は必死に想いを閉じ込めてた!

なぁアミ!!!

やっぱり俺はお前が好きだよ!!!

今の試合、バスケとはもう仲直りしたんだ。

だからってワケじゃないけど…

まだ間に合うよな?

まだ俺らの試合は終わってないよな?」


そう、俺とアミは終わってなんかない。


まだ始まってもなかったんだから。


息を大きく吸い込み、もう一度アミを見た。


アミはまだ泣いていて必死に流れる涙を手で拭っていた。














「ブザービーダー!!

ギリギリ大逆転だっつーの!!!!!!!


アミ、お前が好きだ!!」





歓声が少し大きくなったような気がした。



アミは何度も何度も大きく頷いては、“大地”って叫んでる。



体育館の中は相変わらず熱気と歓声に包まれたままで、


コートでは次の試合のチームがアップを始めた。


ボールの跳ねる音、


バッシュが床にこすれて出る高い音、


審判の笛の音、


全てが俺とアミを祝福してくれているような気がした。



バスケとアミ、



俺の大事なものがやっとわかったのは、



ずいぶん遅くなった、


高校3年のことだった。




『クリンチ』 完

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

♪リレー小説♪ 更新情報

♪リレー小説♪のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。