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♪リレー小説♪コミュの幸せになる為に・・・

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「ねえ、幸せって何?」


人は生きているだけで幸せなはずなのに。

隣に誰かがいるだけで幸せなはずなのに。


お前はいつも、幸せを探して走り続けてたよな。



幸せに定義はない。
誰かがそう言ってたし、おれもそう思う。




ただ、おれは幸せだった。

幸せの意味を知った気がした。



















17才。。

おれたちは若かった。


コメント(11)

夢は一様
持ってはいたけど
漠然としていたし
口先だけの戯言だと
思っていた。


でも本当は
怖かったのかも
しれない。

頭に夢を
描く事によって
それに
縛られてしまうと
思い込んでいたから。


でもお前は
あの頃から
明確な夢に向かって
走り出していたよな。


年を感じさせない程
大人っぽくて
芯の通った
気の強い人だった。


悩みも緩みも
弱みも一切
寄せ付けない様な。


だから俺は驚いて
何も
言えなかったんだよ。




今でも雨が降ると
思い出す。


予報外れの雨のせいで
お前の顔がはっきり
見えへんかったけど。


あの時お前は
泣いていたよな?
いつもの時間。

いつものファミレス。

俺はいつも通りお前を待ってた。


今日は何食べよとか、今日は何話そとか、

アホみたいやけど本間にそんなこと考えながらお前のこと待ってた。


でも、遅刻したはずなかったお前がその日は大遅刻。


いつまで待っても来ーへんお前に俺はちょっとづつやけどイライラしてた。


そんなんアカン、何か事情があるんやってわかってたけど、


それでもやっぱり不安を紛らわしたくて、
イライラしとった。


二人分用意された水はコップの周りが水滴だらけで時間の進みを確かにしてた。


窓を見たら、何か知らんけど曇ってて、


確かに今日の朝の時点では天気予報は晴れやったはずやのに…









俺は席を立ち、ファミレスを出た。



ファミレスを出て、すぐに目についたコンビニ。

別に買いたいものがあったわけじゃないけど、おれはそのコンビニに入った。



普段、見ないファッション雑誌をパラパラとめくる。
たが実際に、おれの視線は雑誌に向けられてはなかった。


待ち合わせ場所のファミレス。


おれは3ページに1回はそれを見ていた。




??冬のオシャレ鞄特集??
そのページでおれの手が止まる。







・・・・彼女だ。


小さなビニール傘を両手でしっかりと握り、慌てた顔で君は走ってきた。









おれの注文通り、お前黒いニット帽をかぶってきてんな。







アカン。。

おれ、今来たことにしよ・・・・
お前が
席に着いた事を確認し
俺も店内に入った。


店員が
不思議そうな顔で
近づいて来たが
そんなのお構いなしで

「先に1人来てると
思うんやけど。」

と言い放ち
とぼけ顔で店内を
キョロキョロしていた。


「ナオト〜!!」

お前の呼ぶ声で
やっと気付いた
フリをする。


我ながら
主演男優賞並みの
演技やった。


お前の向かいに座り
急いで来た風に
息を切らしながら
既に2杯目の水を
喉に通すと

「悪い。
寝てもうてたわ。」

と俺は嘘をついた。



「もう!!!
待ちくたびれたわ。」

とお前も嘘を
ついていた。
嘘をついたことは別に許せないワケではなかった。


ただ、嘘をついても尚、お前のことを可愛いと思ってしまう自分のことは許せなかった。


黒いニット帽に一度、目をやる。


「よう似合ってんな」


お前はメニューから目を離し、『んっ?』と聞き返す。


聞こえてなかったのだろうか、


聞こえないフリをしているだけなのだろうか。


どっちだっていいけれど俺はもう一度は言わなかった。


時間は過ぎた。


二人で食べたパスタはうまかった。


二人で食べたハンバーグはとびっきりだった。


二人でする会話という名の料理は楽しかった。


外に出ることにした。


会計を済ませ、レジで飴をもらい、ドアに手をかけた。



気付かなかった。


もう


雨が


降りだしていた。


どこへ向かうでもなく、おれたちは歩き出した。


二人で一つの傘をさした。


少しずつ、


本当に少しずつ


お前の黒いニット帽が雨で濡れていくのを気にしながら…。
「ナオト、今日なんで遅れたん?☆」



「ん〜そやなぁ・・・」

うかつやった。。








待ち合わせ15分前にきたおれに、こんな言葉が飛んでくるなんて思ってなかった。




「いや〜来る途中に地元のツレとばったり会ってなぁ!!」





「・・・ふ〜ん。」





「ごめんやで。」




なんで謝らなアカンかわからんかったけど、めちゃ悪い事したような気がした。





真っ暗な空から降る無数の雨は、連続しておれ達2人の傘に着地する。


それらはまるで1つの楽器のようにでたらめな音を奏でていた。









傘を持つおれの左手にお前の右手が重なる。





おれ達2人はゆっくりと歩き続けた。。










雨の音色。

いつまでも途切れることのないように・・・・
無言だった事は
気にしていなかったが

さっきまで傘を起点に
重なり合っていた
お前の手が離れた事が
気掛かりだった俺は
ふとお前の方を見る。



気付かんかった。


微かに聞こえるはずの
お前が涙をすする声が。

瞬時に激しくなった
雨音のせいに
したものの

先ほどの落ち着きとは
うって変わって
慌てふためく俺。


どうしても
お前の涙の訳が
分からなかった。


溢れる涙を
必死に拭うお前。


お前の左手に
何か光る物が。

それは俺が
付き合って1年記念に
お前にあげた
ペアリングやった。


お前の左手の薬指には
あれからずっと
輝いているのに
`何か邪魔´と言う
身勝手な理由で
外した以来

俺の左手の薬指は
輝きを失っていた。
お前は必死で涙を拭っていた。


必死で涙を隠そうとしていた。


それを見て俺は気付かないフリをした。


涙じゃなく雨だと自分に言い聞かせた。


言い聞かせたは良いものの、やっぱり動揺している自分のことすら気付かないフリをした。


お前の涙を


動揺している自分を


お前の悲しみを


気付かないフリをした。


今思うと、気付かないフリをして誤魔化してばかりだった。


お前に対して俺はそうやっていつも誤魔化してきた。


何もかも誤魔化してきた。


お前と離れ一年。


恋人という続柄が他人へと変わってから一年。


お前と向き合うのも悪くない。


お前をもう一度見てみるのも悪くない。


そう思える俺は少しでも成長できたのだろうか。


あれほど大人になることを嫌ったはずなのに


今はこんなにも大人になりたい自分がいる。


でもこんなにも大人になりたいと願う俺はやっぱり子供のままなのだろうか。


何だっていい。


俺が子供でも、俺のお前に対する想いは揺るがない。


意を決した。


意を決して、お前の手をとる。


その手の薬指、少しサビたシルバーのリングを見る。


俺は


雨音に消されないよう、


力強く声を振り絞る。




「なぁ、


「なあ、お前まだこの指輪つけててんな?」



「うん・・」

その返事と同時に、君の瞳から落ちた涙はとても綺麗な涙だった。



どう誤魔化そうとしても、そのキラキラした涙は本物やった。





「おれ達、昔みたいに戻れへんかな?」








「ハハッ無理やろぉ!!」

君は頬をつたう涙を軽く拭き取り、笑顔でそう言った。




おれはお前の笑顔が大好きやった。

やから、いつも無理してたけどお前を笑わそうと必死やった。





お前の笑顔はおれの宝物やった。。



やからわかるねん・・・



お前、こん時の笑顔は嘘やったやろ。







・・・ナメてんのか。


それぐらいわかるわ。。。









「やんな☆
何言ってんねん、おれ。」


そして、おれも笑顔でそう返した。







おれも笑顔に嘘を模様して。
俺は重い体を起こし
テレビの電源をつけて
タバコにも火をつける。


あれからと言うもの
俺は完全に腐っていた。

いろんな物を
失っていた。




お前と過ごした日々を
後悔しない為に
前に進む。

でもきっと
後悔しない事なんて
ないんだよ。

だってあの日あの時
あの瞬間の気持ちは
もう取り戻せ
ないんだから。


お前を好きになって
広がった世界が
確かにあった。

お前がいたから
俺が生きた証になった。

「ただお前が好き。」
それが俺にとって
大切な事やってんや。


俺は携帯を手に取り
お前のアドレスを
詮索する。

受信ボックス内に
お前からのメールが
ないと言う事が
時間の流れと
お前との距離を
現実にする。


メールのTOの欄に
お前の名前が入るのは
一体いつぶりだろうか。

11月11日
11時11分。

変な願掛けて
俺はお前に
メール送ったっけ。


内容は確か
内容は確か



『歩いた道を歩こう』


送ったと同時にお前の戸惑う顔が浮かんだ。


意味がわからないと、首を傾げるだろうか。


だけどそれでもいいと思った。


俺は今、幸せなのかもしれない。


いや、もしそうでなくても幸せになる術を知った。


幸せの意味を知った。


知ってしまった今、俺に恐いものなんてない。


お前は?


お前は今、幸せか?





お前の歩いた道を歩こうと思った。


俺の歩いた道を歩こうと思った。



俺たち二人が歩いた道を歩こうと思った。



外に出ると本格的な冬を感じさせる冷たい風が一つ、俺を通り抜けた。


首に巻いていたマフラーを一度巻き直し、


ふと、空を見上げてみた。



そこは灰色の大きな曇で覆われていた。


雨が降りそうだった。




いつからだろう、雨が好きになったのは…









俺は、









歩いた道を











歩き出した。
















幸せにになる為に…



“完”


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