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♪リレー小説♪コミュの恋よ、来い。

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殺風景な街並みに冷たい潮風。


波の音は気まぐれで止むことはない。


相変わらず太陽は偉そうで、それに呼応するように海面がキラキラと眩しい。


砂浜に足を一歩踏み入れると“ザクッ”と愉快な音をたてた。


その音を確かめるように僕は一歩づつ海に近づいていく。


寄せてくる波が足元に来る辺りで止まり、どこまでも続く水平線を眺めてみた。


海には何でもあるような気がするのは自分だけだろうか…。


この壮大すぎる水中に魚はもちろん、沈没した船や指輪、ラジカセに使いふるされた鉛筆。

物だけじゃない、嫉妬や悲しみ、裏切りや怒りでさえあるような気がしてならない。


“ザザーッ”


波の音が少し強くなったような気がして一度下に目をやると、貝殻が波に運ばれてきたのが見えた。


永遠なんていう言葉があるけれど、それは波の音ぐらいじゃないだろうか。


泣いているように聞こえたり笑っているように聞こえたり。


あぁ…いっそのこと波が恋を運んできてはくれないかとも思う。


貝殻のように、いくつも運んでくれればいい。


そしたら僕がその中で一番綺麗な恋を拾うのに。



そこでフワッと一瞬、潮風が僕を包んだ。


良い機会だ、そう思った僕はその風にお願いすることにした。


どこまでも吹き抜ける潮風に向かって、心の中で小さく、しかし強く願った。




『恋よ、来い…』






コメント(2)

「早まるなー!!」

大声に振り返ると
1人の
ぶっきらぼうな
警察官が
僕に向かって駆け寄り
抱き付いてきた。

あいにく
同性愛者ではない僕は
恐怖感のあまり
その警察官を
勢いよく振り払う。

すると
その警察官も今度は
慌ただしい口調で

「お前はまだ
若いんだから
命をそう簡単に
粗末にするな!!!」

と説教じみた事を
アクション付きで
叫んできたのだ。

僕はそこでやっと
肥大な誤解を
生んでしまって
いるのだと気づいた。


整えるのが
面倒くさかった為
寝癖だらけの
ボサボサの髪。

昨日
大量に飲んだ酒が
まだ抜けきれておらず
少し青白い顔。

手ぶらなうえに
ヨレヨレの部屋着。

靴はと言うと
買ったばかりで
濡らしたく
なかったので
押し寄せる波の
手が及ばない
ギリギリの位置で
靴下と共に
綺麗に整列させてある。

そしていつの間にか
足は海に
少し浸かっている。

正義感の強い
警察官からすると
時代遅れの
自殺志願者に
見えたのだろう。

「いやいや。
勘違いですよ!!」

僕は短文で
誤解を訂正すると
お互い様な
恥ずかしさを
かいくぐる為に
靴を抱えて
苦笑いをしながら
そそくさとその場を
立ち去った。

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