ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

京の街を歩く〜京都人の京都案内コミュの【コースプラン018】宇治〜『源氏物語宇治十帖』の町を歩く

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
京都市の南西、伏見の町のさらに南に宇治市はあります。

日本最大の湖、琵琶湖から唯一流れ出る川、瀬田川が名前を変えて宇治川に。そしてやがて淀川となって太平洋にその豊かな水を注ぎます。
宇治はその宇治川の畔にあります。
源平合戦や、多くの戦の舞台ともなり、京と南都奈良を結ぶ街道の要衝の地にあった宇治は多くの歴史に彩られた町です。

宇治と言えば平等院があまりにも有名ですが『源氏物語宇治十帖』の舞台となった町でもあります。
『源氏物語』はフィクションの世界ですから実際の古蹟などがあるはずはないのですが、長い歴史の間に住まう人々の意識の中にそれはしっかりと刻み込まれ、物語ゆかりの古蹟も生まれてきたのでしょう。

京都市内にもないと言われる古式の様式を伝える、世界文化遺産登録の宇治上神社、その名も美しい琴坂、花の寺として知られる西国三十三ヶ所の霊場、三室戸寺などなど。。。。
宇治は一日を使って散策する価値のある町です。

■『源氏物語・宇治十帖』ゆかりの地
◆平等院
光源氏のモデルは藤原道長など幾人かの名があげられていますが、天皇の血筋と言うことを考えると源融(みなものとおる)が有力。
平等院を建立したのは藤原頼通ですが、その地は元々源融の別荘の地とされています。
『物語』では光源氏から山荘として夕霧が受け継いだとされています。

◆宇治神社・宇治上神社
 元々は二社一体とされた平等院の守護神社。
八宮(はちのみや)のモデルと言われる莵道雅郎子(うじのわけいらつこ)の邸宅後と考えられています。
八宮の山荘は宇治上神社あたりとされています。

◆喜撰山
『物語』に出てくる「宇治山」は実在しませんが、「喜撰山・きせんやま」がモデルと考えられています。

『源氏物語宇治十帖』の古蹟を巡りながらの宇治の散策をご案内致しましょう。

【画像(中)宇治橋と宇治川、(右)花の寺三室戸寺】

※【アルバム】『源氏物語・宇治十帖』の古蹟は↓から
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=4043466&comm_id=321830
※三室戸寺のお花のアルバムは↓をご覧下さい。
http://mixi.jp/view_album.pl?id=143390&mode=photo

コメント(2)

【『源氏物語・宇治十帖』の古蹟を巡る】

■京都から宇治へ
 京都市内から宇治へはJR奈良線か京阪電車宇治線を利用します。
JRなら京都駅から奈良線快速で16分、JR「宇治」駅下車。
京阪電車なら「中書島」駅で宇治線に乗り換えて終点の京阪「宇治」駅まで。

途中、黄檗山万福寺に立ち寄る場合はJRなら「黄檗・おうばく」で、京阪電車なら「京阪黄檗」で下車してください。「黄檗」で下車する場合はJRご利用の方は各駅停車をご利用下さいね。快速は停車しません。

●宇治十帖古蹟巡り
『源氏物語・宇治十帖』は物語の主人公だった光源氏の息子、薫の君の世代を描いた物語です。
宇治と言えば平等院の存在が示すように、都から遠く離れた宇治の地は、南都や初瀬寺(長谷寺)詣での交通の要衝であり、都からかなり南に位置する宇治は宇治川沿いに山が開けた所にあって温暖な気候に惹かれた貴族達の別荘の地でもありました。

本編と違って悲劇性の強い宇治十帖ですが、薫や大君、匂の宮や浮舟たちを偲びながら宇治の町を散策してみましょう。

宇治十帖の古蹟を巡りながらの宇治の散策は宇治橋西詰めのたもとから始めます。
JR宇治駅からなら駅前通りを駅舎を背にして左へ歩けば0.48km、徒歩10分、京阪宇治駅からなら宇治川を渡って0.32km、徒歩7分で宇治橋の西詰めに着きます。

■コースのご案内 ※【 】内は宇治十帖古蹟です。
◆JR宇治駅〜宇治橋西詰(JR宇治駅〜?0.48km 10分)
※宇治橋のたもとにあるのが【夢浮橋】の古蹟です。
 
◆宇治橋〜【橋姫神社・橋姫】〜平等院(?〜?0.33km 徒歩7分)
※道は二つに分かれて大きな石の鳥居の道は奇祭で有名な「県(あがた)神社」へ行く道。左の道は平等院への表参道です。
古蹟巡りは左の県神社への道を行きます。
程なく左側に見落としそうな小さな神社があります。
これが橋姫神社。宇治十帖「橋姫」の古蹟です。

ここから途中の露地から平等院の表参道へ。
宇治と言えばなんと言っても「宇治茶」。
参道には宇治茶や茶団子のお店が並んでお茶の香りが漂います。

◆平等院〜【宿木】古蹟(?〜?0.50km 徒歩10分)
※平等院は昨年、鳳凰堂の修復が行われ、国宝の阿弥陀様も新たに金箔をおして往時の美しさを取り戻されました。
山内には源平合戦で以仁王の令旨(りょうじ)を受けて源氏の一族で最初に挙兵してこの地で平氏に敗死した源三位頼政(げんさんみよりまさ)の墓所があります。
しかしこの挙兵後、源(木曽)義仲、源頼朝、義経兄弟の挙兵へと繋がり、栄華を誇った平氏一門は壇ノ浦で滅亡したことは良くご存じの通りです。

平等院からは南門から出ます。
門前の道を左へ、宇治川に沿って上流の方角へ。この道は桜の名所、天ヶ瀬ダムを経て大津・石山へと行く道。
それほど行かないうちに、道路と宇治川に挟まれた狭い土地に「宿木・やどりぎ」の古蹟を示す碑があります。

◆【宿木】古蹟〜興聖寺(?〜?1.26km 徒歩26分)
宿木の碑から元来た道を戻り、途中「浮舟園」というホテルの前の道を宇治川沿いに歩きます。
やがて宇治川の中の島である「塔の島」へ渡る橋がありますからこれを渡って塔の島へ。
塔の島を下流へ歩くとまもなく対岸に渡る橋があります。

対岸を渡ったところが宇治神社の参道。
一旦、宇治川沿いに上流の方へ道をとって興聖寺に向かいます。

◆興聖寺〜恵心院〜宇治神社(?〜?0.62km 徒歩13分)
※興聖寺は今は禅宗のお寺ですが、山門へ向かう参道は「琴坂」と呼ばれ、四季折々の風情を楽しむことが出来ますが、特に紅葉の名所として有名です。

恵心院は恵心僧都の建立によるよ伝えられる古刹。大きなお寺ではありませんが、宇治十帖でも恵心僧都がモデルと言われる喜撰山の法師が登場し、なにげに当時の趣が漂います。

◆宇治神社・【早蕨・さわらび】〜宇治上神社(?〜?0.07km 徒歩2分)
※興聖寺から元来た道を引き返して宇治神社の参道へ。宇治神社は宇治の祖とも考えられる「莵道別郎子・うじのわけいらつこ」を祀った神社で、平等院の守護神です。この場所は丁度平等院の対岸にあたります。
宇治神社の外周、社殿正面に立って10時の方向の道端に「早蕨」の古蹟(石碑)があります。

宇治上神社は平等院と共に宇治で二つしかない世界文化遺産に指定された神社です。
京都市内にもない古式の神社様式が残っています。

◆宇治上神社〜【総角・あげまき】古蹟〜源氏物語ミュージアム(?〜?0.31km 徒歩7分)
※宇治神社〜宇治上神社〜源氏物語ミュージアムへの道は「早蕨の道」と名付けられた林の中の散策道です。源氏物語の訳者、与謝野晶子の歌碑などが建っています。
「総角」の石碑は源氏物語ミュージアムへの道の途中、山裾の少し高い所にありました。

◆源氏物語ミュージアム〜【蜻蛉・かげろう】古蹟(?〜?0.27km 徒歩6分)
※早蕨の道を行くとやがてあたりは住宅街に。源氏物語ミュージアムはそんな住宅街の一角にあります。

源氏物語ミュージアムから住宅街を縫って私立翔英高校の裏手の道に「蜻蛉」の碑が。
この石碑は正面左右に阿弥陀三尊や十二単の女性が線刻されています。近くによって是非確かめてみてください。

◆【蜻蛉】古蹟〜三室戸寺・【浮舟】古蹟(?〜?0.722km 徒歩15分)
※宇治十帖のヒロインはなんと言っても浮舟でしょうか。
薄幸の美女のイメージが重なりますが、その古蹟は西国三十三ヶ所の霊場、三室戸(みむろとじ)の山内にありました。
三室戸寺は花の寺と呼ばれる美しいお寺です。
春の躑躅や石楠花、夏の蓮など四季を通じて様々な花が咲き誇ります。
特に梅雨期の石楠花は8千株とも1万株とも言われる紫陽花が山内を埋め尽くす様は圧巻です。

◆三室戸寺〜【手習】古蹟(?〜?0.92km 徒歩19分)
※三室戸寺から元来た道を真っ直ぐに戻るとやがて広い府道に出ます。交叉点を左へ行けば宇治橋ですが、「手習」の古蹟はその府道脇にあります。
この少し先に「宇治茶」のお店があります。喫茶室もありますから時間的にも一休みに手頃でしょうか。

◆【手習】古蹟〜【彼方(おちかた)神社「椎本」】・【東屋観音「東屋」】古蹟(?〜?0.41km 徒歩9分)
※ここまで十帖のうち八ヶ所の古蹟を巡って来ました。その多くは石碑が建つだけの所も多かったのですが、最後の二ヶ所は宇治橋に近い府道脇に並んでありました。
「彼方神社」はちっちやなちっちゃな神社ですが、けっこう歴史もある神社のようです。「東屋観音は石仏ですが、仏前にはお花もお供えしてあり、今も近辺の人々の信仰を集めていることが窺い知れます。

冒頭にも書きましたがフィクションである『源氏物語』に実際の古蹟などがあるわけではありません。
でも、この宇治の地がモデルとなり、登場人物にもモデルの存在が窺えます。
そして千年にもわたる長い歴史が、物語をこの地に定着させ、そこから様々な人々の思いが「古蹟」を生み出したのだとしたら、それはやはり歴史であり文化なのだと思います。

宇治の町は「任天堂」や「ユニチカ」などの近代的な工業の町でもあります。
また宇治茶などの農業の町でもあります。
その全てをここでご紹介するには少し紙幅が足りませんが、古蹟を巡ることで宇治の多くの歴史と文化に触れることが出来ます。

朝の10時30分頃に宇治橋西詰めを出発されれば、このコースプラン通り歩かれても夕4時までには歩き終えることが出来ます。
少し早めに出れば途中で黄檗山万福寺を拝観することも出来るでしょう。
是非、一度宇治の町をお訪ねになることをお薦めします。

【画像(右)平等院鳳凰堂】
ハートお願いハート
このコースプランに関するご質問、お尋ねは↓にお願い致します。

http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=42363958&comm_id=321830

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

京の街を歩く〜京都人の京都案内 更新情報

京の街を歩く〜京都人の京都案内のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング