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200×年映画の旅コミュの2007年7月下旬号(サイレント旧作)

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「世界の心」(7月30日 門仲天井ホール)
1918年/監督・製作・脚本:D・W・グリフィス

【★★★ 第一次世界大戦もので、政治的意図が前面に出過ぎるきらいはあるが、ギッシュ姉妹が魅力的】
 このところ、TVヴィデオでの鑑賞ばかりが続きましたが、ようやく9日ぶりにスクリーンを介して観ることができたのが、この日、無声映画鑑賞会の例会で上映されたグリフィスの「世界の心」。
 南北戦争を扱った「国民の創生」(1915年)、アメリカ独立戦争を描いた「アメリカ」(24年)とともに、グリフィスの“戦争3部作”を形成する1本で、イギリス首相ロイド・ジョージに招かれたグリフィスが、戦場にキャメラを持ち込んで撮影した映像も一部で使われた、第一次世界大戦ものです。
 フランスの田舎町を舞台に、この町に住むアメリカ人リリアン・ギッシュと、隣家に住む青年ロバート・ハロンのカップルが、ドイツ軍の侵攻によって引き裂かれるものの、フランス軍に加わったハロンの勇気とギッシュの健気さによってハッピーエンドを引き寄せるというお話で、ラスト近くのフランス軍総攻撃の場面で、戦争の実写フィルムの一部が使われています。
 グリフィスとしては米国の参戦歓迎を前面に出そうとした政治的な企画だと思われ、ホームドラマとしても、ラヴストーリーとしても、起伏が少ないように思えますが、リリアン・ギッシュの少女のような可憐さには今も観客を萌えさせる力が宿っているほか、ちょっと風変わりな性格の娘として登場するドロシー・ギッシュが魅力的で眼が離せず、ラスト近くで、ドイツ兵に追い詰められて窮地に陥るギッシュ、ハロンと、町に向かって反攻を強めてゆくフランス軍の様子をクロス・カッティングで見せてゆくグリフィス的な“ラスト・ミニッツ・レスキュー”が、まずまずのテンポで繰り広げられ、満足感を与えてくれます。
 この日の上映会は、現役の活弁士の第一人者たる澤登翠さんを中心に、彼女の弟子である片岡一郎さん、斎藤裕子さん、桜井麻美さんが1本の映画をリレーで語るという趣向でした。開始前はどうなるのかと思いましたが、始まってしまえば映画の流れにうまく乗って違和感は覚えず、むしろ同門として支え合って師匠・澤登さんにバトンを繋いでみせたように感じました。

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