先日ここニューヨークでも多くのチベット人たちが住んでいるジャクソンハイツに立ち寄ったとき、後ろから小さな声で私の名を呼ぶ人がいた。元タプチ尼僧、ナワン・サンドロさんだった。先々日お会いしたとき、私は彼女からチベット語を習い、かわりに彼女にダミネン(チベット三味線)を教えるという話が出たのです。いつも勉強や執筆活動に忙しいサンドロさんにほんとにそんな時間が生まれると良いのですが。彼女は近くヨーロッパを訪れると言っておられました。チベットの現状と自由を世界中の人々に訴え続けているのです。小柄で痩せた人なのに、その不屈の精神は巨人のようです。彼女については『囚われのチベットの少女』邦訳でご存知の方もきっとおられるでしょう。タプチ尼僧たちが牢獄で毎日中国警察によって拷問を受け続けていた事実はチベット支援者の誰もが知るところですが、そんな悪夢のような生き地獄のなかで自由を叫び、励ましあうようにして生まれた歌がありました。刑務所内では頭を剃ることも許されず、数珠を持つこともできず、祈祷することも禁止されていた尼僧たち、むろんトイレなど備わっていませんでした。しかも牢獄内は24時間カメラで監視されていました。尼僧たちは仲間の最低限のプライバシーを守るために、必要なときには仲間のまわりを取り巻き、防壁になっていたそうです。 最近SFT(Students for a Free Tibet )でも取り上げられていたYoutubeのナワン・サンドロさんの録画からそのひとつを紹介いたします。初めに自己紹介があり、続いて自由の歌を歌っています。
Ngawang Sangdrol - Undying Cry for Freedom
My name is Ngawang Sandrol. I am from Tibet and live in New York. When I was 13, I was arrested by the Chinese government for a general protest. In 1993, in Drapchi prison, my friends and I recorded some freedom songs. Because of this, I was sentenced for six more years in prison.
The hearts and minds of Tibetans His Holiness the Dalai Lama Had to leave his birthplace and go to a foreign land The Chinese stole his birthplace and imprisoned the Tibetans Even if our karma is to suffer We must push Red China out of Tibet Brothers and Sisters of three provinces By uniting together we must push Red China out of Tibet our land of precious dharma. Even if we have to sacrifice our lives We will fight for a Free Tibet. In a year or two We must push Red China out of Tibet In a year or two We will achieve Freedom!