アダム・カヘン『手ごわい問題は対話で解決する』ヒューマン・バリュー
対話を成立させるための、聴き方・話し方を説いた本。要は、開いた聴き方・話し方が重要だということだ。聴くとか話すといえば、やり取りされているコミュニケーションそのものに目がいきがちだが、そうではなく、コミュニケーションを行う主体のあり方が重要だということだ。たしかに、物事を聴くとき・話すとき、自らの呼吸に意を用いることは重要だ。ストレス場面における、メンタルトレーニングでもある。このことは当たり前のことのようだが、多くの本がこのことを説いていない。だからこそ本書には意義がある。
そして、本書で知ったのは、シェルを初めとする大企業がこうした対話型の合意形成のプロフェッショナルを育てる土壌となっており、筆者もそうだが、アメリカが育てたプロフェッショナルが、対話そのものが困難となってしまった地の平和構築のファシリテータとして活動しているということだ。ファシリテーションは、草の根から始まった技術でありながら、いまや、多国籍企業や国家など、巨大な利害を背負う人々のツールとして、用いられているわけだ。こんなことが起きているのか・・・驚いた。
対話を成立させるための、聴き方・話し方を説いた本。要は、開いた聴き方・話し方が重要だということだ。聴くとか話すといえば、やり取りされているコミュニケーションそのものに目がいきがちだが、そうではなく、コミュニケーションを行う主体のあり方が重要だということだ。たしかに、物事を聴くとき・話すとき、自らの呼吸に意を用いることは重要だ。ストレス場面における、メンタルトレーニングでもある。このことは当たり前のことのようだが、多くの本がこのことを説いていない。だからこそ本書には意義がある。
そして、本書で知ったのは、シェルを初めとする大企業がこうした対話型の合意形成のプロフェッショナルを育てる土壌となっており、筆者もそうだが、アメリカが育てたプロフェッショナルが、対話そのものが困難となってしまった地の平和構築のファシリテータとして活動しているということだ。ファシリテーションは、草の根から始まった技術でありながら、いまや、多国籍企業や国家など、巨大な利害を背負う人々のツールとして、用いられているわけだ。こんなことが起きているのか・・・驚いた。
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