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『世界の肖像』コミュの少女よ、大志を抱け!(4/5) ベティ

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バーン!

真夜中、突然の音で、ベティは目を覚ました。

バーン!

ベティが耳を澄ませる中、
家の外で、再び音がした。

バーン!

そして、また…。

ベティの子どもたちが、泣き出した。


そして、覆面をした4人の男たちが、
ドアを壊して入って来た。

男たちは、手に斧やナタを持っていた。


1人が、ベティを指差して叫んだ。

「お前を殺す。
 お前は、邪魔な女なんだよ!」


男たちは、騒ぎ立てるベティの
1歳の赤ちゃんに手を伸ばした。


少女よ、大志を抱け!(1/5) ジャクリーン
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少女よ、大志を抱け!(2/5) リサ 12歳
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少女よ、大志を抱け!(3/5) チチ(Tsitsi)
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サッカー場の空き地に
100人ほどの少女たちが集まってきた。

しばらくして、1人の少女が、
片手を空に突き出して叫んだ。


“Girl child!'
“Sky is the limit!'
「女の子!
 可能性は空まで続く!」

すると、周りの少女たちも、
その少女に続いて声を上げる。

“Girl child!'
“Sky is the limit!'
「女の子!
 可能性は空まで続く!」


ここは、アフリカの南の国ジンバブエ。



「わたしの子ども時代は、ひどかったんです。」

ベティは、そう語る。

「お父さんは、ほとんど毎晩のように、
 お母さんを殴っていました。

 お母さんは、いつも何も出来ない状態だったので、
 わたしは、幼いころから、
 家の手伝いをしていました。

 5歳のころには、幼い兄弟たちを背負いながら、
 掃除や料理をしていました。


 お父さんもお母さんも、
 わたしたち子どもを、いつも叩きました。

 幼いとき、わたしは、いつも不安でした。」


やがて、他の近所の女の子たちと同じように、
ベティも、働き出した。

ベティは、5歳のころから、
毎日夕方、野菜やロウソクを売り歩いた。


「男の子たちが遊んでいるのを見ながら、
 女の子たちは働きました。

 なんて不公平なんだろうと
 わたしは思いました。」



ベティが、6歳のとき、
何時間も売りまわった後、
女の子たちは、
最後の客のところへ行った。

男は、小さな店を経営していた。


「10人ほど、女の子だけでした。

 わたしたちが、店の中へ入ると、
 男は、ナイフを突きつけ、
 叫んだり、抵抗したりしたら殺すといいました。

 そして、男は、明かりを消しました。


 すべてが、暗闇になりました。


 わたしたちは、死ぬことが怖くて、
 助けを呼ぶことも出来ませんでした。


 それから、男は、わたしたちを、
 ひとりひとり、レイプしました。

 
 すべてが終わり、開放されたとき、
 わたしたちは家へと走りました。

 わたしたちは、お互い、
 起こったことを、何も語りませんでした。」


ベティが、家にたどり着いたとき、
父親は出かけていて、
母親は、すでに寝ていた。


「わたしは、誰も起こさないように、
 声を押し殺して泣きました。

 わたしは、汚れて、
 捨てられたような気がしました。

 いつの間にか眠っていましたが、
 とても怖ろしい夢をみました。」



だが、そんな事件があった後も、
ベティは、毎晩、働きに行った。


そして、学校へ行くことになったとき、
ベティは、その学費を、
働いたお金から支払った。

「いつも、お金がありませんでした。

 学費が払えなくて、
 何度も学校から、追い返されました。

 わたしは、いつも疲れきっていました。

 でも、わたしは続けました。


 学校を卒業すること意外に、
 わたしには未来がなかったのです。」



それから何年もたった。
しかし、悪夢は消えることはなかった。

ベティは、いつも考え続けた。

どうして、大人の男は、
自分を傷つけるのか。

どうして、お母さんは、
いつも殴られていなくてはいけないのか。


そして、ある日、ベティは決心した。

ジンバブエの女の子と女性のために闘おう!


ベティは24歳になり、
学校の先生として働き始めた。

そして、あらためて、
女の子たちの悲惨な状況を目の当たりにした。


女の子たちは、学校に来始めてすぐに、
学費を払えなくなって、辞めてしまう。

だが、そんな女の子の家庭でも、
男の子の兄弟たちは、学校へ通っている。


また、ベティは、ある男の教師が、
生徒たちについて、こういうのを聞いた。

「こいつらは、みんな俺の妻だ」



ベティは、女の子たちと、
女の子たちが抱える
様々な問題について話し合った。


「わたしは、女の子たちに、
 女の子が集まって話すことが
 大切だと言いました。

 そして、誰か女の子が困っていたら、
 お互いに助け合うような
 そんなクラブを作ってみては
 どうだろうかと言いました。


 そのクラブでは、
 男の子たちと同じ権利を、
 思い切って要求できるくらいに、
 女の子自身が強くなる場所です。

 女の子たちは、
 そのアイディアを気に入ったようで、
 数人の女の子たちが、
 毎週、2,3回、
 学校や、わたしの家に集まるようになりました。」


「少しずつ、でも着実に、
 虐待やレイプにあった女の子たちが、
 一歩踏み出して、
 わたしたちに語るようになりました。


 わたしたちは、その女の子が、
 犯罪を警察に告発できるように
 励まし、サポートしました。

 そして、ついに、関与した男たちを、
 刑務所に送ることが出来るようになったのです。


 すると、突然、何人かの男の教師が、
 学校を辞めて行きました。

 彼らは、これ以上、
 この学校にいることを、恐れたのです。」


1998年のことだった。



少女よ、大志を抱け!(1/5) ジャクリーン
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少女よ、大志を抱け!(3/5) チチ(Tsitsi)
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少女よ、大志を抱け!(4/5) ベティ
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少女よ、大志を抱け!(5/5) "ガール・チャイルド・ネットワーク"
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=32985995&comm_id=1808806
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関連リンク
The World's Children's Prize
for the Rights of the Child 2007:
Betty Makoni
http://www.childrensworld.org/page.html?pid=1231

2008 Recipient of Amnesty International USA's
Ginetta Sagan Award for Women's and Children's Rights
http://www.amnestyusa.org/the-ginetta-sagan-fund/2008-ginetta-sagan-award-recipient/page.do?id=1104607

Washinton Post
Women Forging New Bonds to Break Old Chains
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/06/16/AR2008061602300.html

Betty Makoni Speech
http://www.idex.org/article.php?id=42

国連 United Nations Girls’ Education Initiative
Profile on Betty Makoni and the Girl Child Network
http://www.ungei.org/infobycountry/zimbabwe_1419.html


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『世界の肖像』
ジンバブエ
崩れ落ちる人びと
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=27973477&comm_id=1808806

ムバヤさんの80年
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=249573301&owner_id=5766188



児童労働
「友だちができたよ。僕たちは、一緒に遊ぶんだ。」
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=235945058&owner_id=5766188

子どもたちの戦い(前編)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=238369478&owner_id=5766188

子どもたちの戦い(後編)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=240244161&owner_id=5766188

カリブの海の子どもたち
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夢の海外旅行
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美しい海と砂浜のリゾートで、子どもたちとの触れ合い
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「おまえは、兵士になるか」
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子どもたちは戦場へ行った
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「どうか、全力で、世界の人々に伝えてください。」
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“Free Children from War”
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=15081450&comm_id=1808806

少女の涙
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男の子とビスケット
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=16284187&comm_id=1808806

"迷子の男の子たち"
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=17466928&comm_id=1808806

暴力とトラウマと、闘いだけだった。それが、俺の思い出のすべてだ。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=28043506&comm_id=1808806


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写真
働き始めたころのベティ(左)と弟

コメント(9)

言葉が悲しみに埋め尽くされたとき、それとは真裏の狂喜が潜み、同時に一つの性格が産み落とされたとき、母なる愛は太陽だと言うことに気がつく。

人と人の間を繋ぐ力が「信頼」や「慈愛」で満たされるように

願いをかけながら文字にするミッシェルさんに、道に咲いた花の美しさを感じました。

いつもありがとうございます。
日本でも、どこでも、女性や子どもに対する暴力は存在していて、ほんとにほんとにどうにかしたいです。

同じ女の子として、女性として、日本で起こっているDV、虐待とか、ジンバブエで起こっていること、何ができるかなと思って、とりあえず、今日たまたまみた思いっきりテレビのお話とあわせて、日記に転載させていただきました。
大きな進展ですね。

世界人類が平和でありますように。

スーパー・フリーを「輪姦できる元気があるだけまし」と思うような
鬼畜政権も、当選できなくなるでしょう。
だいたいの女性なら6歳でレイプなどされたら生きる希望など消えてしまうでしょうが、これを読ませて頂き、強い意思に感動しました。かつて自分の国だって女性の人権が低かった時代だってあったわけですし、立ち上がり団結してかえていってほしいです。同じ女性として、許せない事ばかりが世界中で起きているんですね。とっても悲しい。。
平和を勝ち取ると言う事はこう言う事なんだろうなぁと考えました。
わたくし達には、当たり前のような錯覚と共に空気のような平穏な日々が流れます。
しかしこの平和さえ、過去の日本人が食料も支援物資もないまま異国の地へ戦いに出たり、
女子どもを皆殺しにしたり、農村に火を着けたり、
野蛮な言動を繰り返し、朝鮮人や中国人さえも強制連行して特攻隊として殺してしまいました。
そんな自分達の蛮行を反省したり、懺悔している元兵隊さん達を沢山見聞きしています。
だからこそもう二度と無意味な殺し合いはしたくないと、平和を築き上げたのだと思います。
そんな貴重な歴史の上に作り上げられた平和を、無残にもわたくし達は浪費し過ぎました。
だから、アメリカの軍事国家に右へならえの防衛省が今豹変しようとしています。
この先の平和を、わたくし達の手で守り、
こうした異国の地で苦しめられている人達と連帯したいと感じています。

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