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海外現代文学コミュの中井亜佐子『ポストコロニアル文学を読む』を読む

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ポストコロニアル文学研究の中堅どころの第一人者といったら、まずは思い浮かぶのは中井亜佐子と中村和恵の二人の中○さんでしょう。昨年、中井亜佐子氏は『他者の自伝ーーポストコロニアル文学を読む』(研究社)を出しました。取り上げているのは、ラシュディ、ナイポール、サイード、クッツェー、スピヴァックといった英語圏文学の大御所ばかりです。つまり、ポスコロ文学の成典を狙い打ちし、日本における英文学批評の模範たらんとした書物だと言えるでしょう。おそらくは、英文学の文学理論を学ぼうとする学生だとか、専門家は皆さん購入して読むものと思われます。

これから海外文学を読むとき、嫌でも気になってしまうこの本について、もし良かったら、語り合いませんか。

http://www.amazon.co.jp/%E4%BB%96%E8%80%85%E3%81%AE%E8%87%AA%E4%BC%9D-%E2%80%95%E2%80%95%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%AB%E6%96%87%E5%AD%A6%E3%82%92%E8%AA%AD%E3%82%80-%E4%B8%AD%E4%BA%95-%E4%BA%9C%E4%BD%90%E5%AD%90/dp/4327481513/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1203053673&sr=8-1

コメント(2)

この本については、私は詳しく論じようとは思うわけですが、まずは「序」でいくつか気のついたことだけを書いておきます。(仕事が終わったら、ブログのほうに書くつもり)。

*まずは意表をついたタイトルです。この主題は、文学と非文学(歴史学、社会学、人類学等)という対抗軸があって、双方で綱引きみたいのをしているのです。そこで中井は、ぐいっと文学の方向に引っ張ってきた訳です。講義を受けた一橋大学の社会学部の学生に理解できるものなのかどうかという心配はさておき、貴重な試みだと言えましょう。研究社だし、素人が手を出さないし、ある意味では好ましいですね。(本橋先生のは、素人のくせに非文学の方向に引っ張ってしまって不味かったものな。小森陽一先生のは、うーん。)

*狭義のポストコロニアルという概念について、大きく分けると(1)文学批評(2)小説等の文学作品とに分けられます。(サイードが前者。後者を主題化したのがアシュクラフトの御本でした)。しかし、小説家といえでも、理論を論じたり影響を受けていたわけでして、私は(1)と(2)とを区別しすぎてはいけないと考えていました。たとえば、ラシュディのエッセイ集(Imaginary Homelands)ですとか、クッツェーの諸作品。中井先生は、はっきりと、このあたりを論じてくれました。理論と小説とを分けないと姿勢は、非常に好ましいです。(本当は、安部公房のエッセイと小説も、そう言う位置にあると言いたいのですが(笑)。サイードやメンチュウの重要性を論じているし。。。)

*中井は、ポストコロニアル文学と批評が制度化していることを前提に議論をしているのですね。もちろん、ある種の批判とかもあるんだけれども、制度が制度化した根拠だとか前提とかを論じたりはしていないみたいです。そこが弱みといえば弱み。そもそも、なぜポスコロを勉強するのか、なぜナイポールが医偉いのか、とかそういう問に答えてはくれないと思う。(英文学者は一たぶん一般論としてだが、こういうのには弱いと思う) 中井先生のHPを以前見たら、白人男性と一緒だった。たぶん、ラブラブのハズバンドさん。ポスコロとしては、ちょっと弱みだとも言えなくもない。



>中井先生のHPを以前見たら、白人男性と一緒だった。たぶん、ラブラブのハズバンドさん。ポスコロとしては、ちょっと弱みだとも言えなくもない。

もっとも、こういう発想そのものを批判するのが、中井先生だと思います。つまり、書き手の自伝的事実と結びつけて解釈するような考え方を廃し、テキストに即して徹底的に読むことを目指す訳です。

だが、なぜそもそもポストコロニアルなのかという問について不問に付しているのは、ちょっともの足りないのも事実。サイードの『文化と帝国主義』あるいは、アンダーソン『言語と権力』、ロザルド『文化と真実』の序にあるようなシンプルで興味深い自伝的な諸テーマがあっても良かったのではないのか。あるいは、そういう問題意識が希薄なのか、と。。。。。

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私が素朴に言わせてもらえれば、ナイポールって、どうなのよ、教えてくれよ。 (余談でした)

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