岩波書店から、パヴェーゼ集が刊行されるとの報あり、感慨ぶかい。
かなりはるかな昔、まだ一冊か二冊ていどしか読んでいなかった当時、うちの学部にK先生がパヴェーゼのことを話すクラスをもったので、うけてみた。
K先生はのちに「薔薇の名前」の訳者としても脚光をあびた方であったが、まずはイタリア文学者というイメージにはあまりちかくはなかったように思う。
その当時、わたしはスペイン人宣教師ラス・カサスを専門にしていて、ファシズムやらレジスタンスにかかわったのちにそこを離れたパヴェーゼと、おなじくスペイン人征服者に抵抗しようとして挫折し、歴史の審判ということに身をゆだねようとしたこのスペイン人とは、時代こそだいぶちがいがあったものの、似通ったもの、現実界をどう見るかという点で共通するものがあり、それらの話をとおして一時、懇意にしていただいた。
その当時、晶文社から全集を出そうという動きがあったものの、あまり芳しくはなかった。
集英社の世界文学全集にも一巻はいっていたが、K先生は晶文社版にこだわった。
しかし晶文社版はあっけなく挫折。
その後、たえずわたしはK先生の仕事を見守ってきた。岩波系のみならず、地道に仕事をしてこられ、さいわい、岩波文庫にもパヴェーゼの作品が含まれることになった。
そんな矢先、岩波から全集の報、これはやはり感きわまるものがあり。
パヴェーゼについて自身を優れた読者だとは思わないが、コンスタントにパヴェーゼとK先生のことを思い続けてきた。
あのはるかな昔のことが思い出される。
かなりはるかな昔、まだ一冊か二冊ていどしか読んでいなかった当時、うちの学部にK先生がパヴェーゼのことを話すクラスをもったので、うけてみた。
K先生はのちに「薔薇の名前」の訳者としても脚光をあびた方であったが、まずはイタリア文学者というイメージにはあまりちかくはなかったように思う。
その当時、わたしはスペイン人宣教師ラス・カサスを専門にしていて、ファシズムやらレジスタンスにかかわったのちにそこを離れたパヴェーゼと、おなじくスペイン人征服者に抵抗しようとして挫折し、歴史の審判ということに身をゆだねようとしたこのスペイン人とは、時代こそだいぶちがいがあったものの、似通ったもの、現実界をどう見るかという点で共通するものがあり、それらの話をとおして一時、懇意にしていただいた。
その当時、晶文社から全集を出そうという動きがあったものの、あまり芳しくはなかった。
集英社の世界文学全集にも一巻はいっていたが、K先生は晶文社版にこだわった。
しかし晶文社版はあっけなく挫折。
その後、たえずわたしはK先生の仕事を見守ってきた。岩波系のみならず、地道に仕事をしてこられ、さいわい、岩波文庫にもパヴェーゼの作品が含まれることになった。
そんな矢先、岩波から全集の報、これはやはり感きわまるものがあり。
パヴェーゼについて自身を優れた読者だとは思わないが、コンスタントにパヴェーゼとK先生のことを思い続けてきた。
あのはるかな昔のことが思い出される。
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コメント(22)
私も、ちょっと言い過ぎたかもしれません。
このコミュには最近入ったばかりなので、事情がよくわからなかったものですから。
ただ、このコミュは「現代海外文学」なのですから、自分の好きな本や作家のトピを好きなように立てていいのではないでしょうか。
それを興味がなかったら素通りするだけだし、興味があったら、コメントを書いて、コミュニケートしたらいいわけでしょう？
別に新しいトピが次々に立ったって、困る人はいないわけでしょう。好きな人はそれに反応すればいいわけで、関心がない人は素通りするだけですよ。
たとえばパヴェーゼにしろ、ケルアックにしろ、自分の日記に書いたら、やはり反応は少ないじゃないですか。それより、まさに「海外現代文学」のコミュに書いたほうが反応はいいわけでしょう。それを禁じていたら、コミュが成り立たないでしょう。
このコミュには最近入ったばかりなので、事情がよくわからなかったものですから。
ただ、このコミュは「現代海外文学」なのですから、自分の好きな本や作家のトピを好きなように立てていいのではないでしょうか。
それを興味がなかったら素通りするだけだし、興味があったら、コメントを書いて、コミュニケートしたらいいわけでしょう？
別に新しいトピが次々に立ったって、困る人はいないわけでしょう。好きな人はそれに反応すればいいわけで、関心がない人は素通りするだけですよ。
たとえばパヴェーゼにしろ、ケルアックにしろ、自分の日記に書いたら、やはり反応は少ないじゃないですか。それより、まさに「海外現代文学」のコミュに書いたほうが反応はいいわけでしょう。それを禁じていたら、コミュが成り立たないでしょう。
私個人としては作家や本の紹介は極力客観的にすべきだと思いますが、それはさておき。
パヴェーゼという日本では決して広く受容されているとは言い難い作家について、
たとえ個人的な経験を交えたものであったとしても、語れる人はどれだけいるでしょうか？
誤解を招くことを承知でたとえるならば、ポール・オースターやジョン・アーヴィンクについて書くのとは
事態が違うのだと思いますね。
むしろこれは、全集が出る経緯も含めて貴重な証言だと私は思います。
それに、率直に言ってこれだけ過疎っている海外文学のコミュにおいて、
mixiのマナーやらルールやらを四角四面に当てはめてどうなると言うんでしょう。
トピが乱立するような事態になったら、むしろ私は喜びますけどねｗ。
コミュを活性化させることに何ら寄与せず、
ちょっとでもルールに反する（と自分が信じる）ことについて口やかましく言うだけでは
コミュは衰退する一方だと思いませんか。
パヴェーゼという日本では決して広く受容されているとは言い難い作家について、
たとえ個人的な経験を交えたものであったとしても、語れる人はどれだけいるでしょうか？
誤解を招くことを承知でたとえるならば、ポール・オースターやジョン・アーヴィンクについて書くのとは
事態が違うのだと思いますね。
むしろこれは、全集が出る経緯も含めて貴重な証言だと私は思います。
それに、率直に言ってこれだけ過疎っている海外文学のコミュにおいて、
mixiのマナーやらルールやらを四角四面に当てはめてどうなると言うんでしょう。
トピが乱立するような事態になったら、むしろ私は喜びますけどねｗ。
コミュを活性化させることに何ら寄与せず、
ちょっとでもルールに反する（と自分が信じる）ことについて口やかましく言うだけでは
コミュは衰退する一方だと思いませんか。
こんにちは。
私もさぼさしさんの独り言だとしても嬉しいです。
コミュニティには確かにルールが必要だと思いますが、
それもケースバイケースかなあと思います。
例えばとある料理のコミュニティなどでは、
参加者も数万人、発言も数分毎だったりするので、
同じ食材のトピックが乱立すると混乱を招くため、
結構厳しくルールが作られています。
料理のレシピを紹介し、それをぱっと検索してすぐに利用する、
という使い方の方が多いので、
情報は整理されているほうが確かに便利です。
それでもちょっとでもルールを守らない人がいると、
（明らかなルールの無視ではなくて、解釈の違いによるものかなという程度）
鬼の首をとったかのように指摘する人がいるので、
書き込みをするのが怖いです。
もちろん、甘いことをやっていると収集がつかなくなるのだとは思いますが。
さて、このコミュは私個人としては、
新刊情報をさくっと載せたりして検索して利用する、
というよりも、
本のことや作家のことについて、
それにまつわる様々なことについて、
どんどんひろがってゆく考えなどをみなさんが話し合える場所だと嬉しいなあと思っています。
単にいつどんな本が発売されるという情報よりも、
それを読んでどんなことを感じたか、
ということのほうが知りたいですねー。
あくまで私個人の考えですが。
でもコミュニティの一員として考えていることを書かせていただきました。
私もさぼさしさんの独り言だとしても嬉しいです。
コミュニティには確かにルールが必要だと思いますが、
それもケースバイケースかなあと思います。
例えばとある料理のコミュニティなどでは、
参加者も数万人、発言も数分毎だったりするので、
同じ食材のトピックが乱立すると混乱を招くため、
結構厳しくルールが作られています。
料理のレシピを紹介し、それをぱっと検索してすぐに利用する、
という使い方の方が多いので、
情報は整理されているほうが確かに便利です。
それでもちょっとでもルールを守らない人がいると、
（明らかなルールの無視ではなくて、解釈の違いによるものかなという程度）
鬼の首をとったかのように指摘する人がいるので、
書き込みをするのが怖いです。
もちろん、甘いことをやっていると収集がつかなくなるのだとは思いますが。
さて、このコミュは私個人としては、
新刊情報をさくっと載せたりして検索して利用する、
というよりも、
本のことや作家のことについて、
それにまつわる様々なことについて、
どんどんひろがってゆく考えなどをみなさんが話し合える場所だと嬉しいなあと思っています。
単にいつどんな本が発売されるという情報よりも、
それを読んでどんなことを感じたか、
ということのほうが知りたいですねー。
あくまで私個人の考えですが。
でもコミュニティの一員として考えていることを書かせていただきました。
マックスさん、スポットさんをはじめ、brritoさん、ayumewさん、土手溝さん、二百十日さん、貴重なご意見、ありがとうございました。
まず基本的な出発点は、わたしたちはなんのためにネットを、ＳＮＳを、ミクシーを利用しているかということなのではないかと思います。
ミクシーにおいて、なにを求めるのか、あるいはなんのために本を、海外文学を読むのか、というところにもかかわってくるはずです。
もちろんそれには単一の答えなどあるはずはなく、それこそ利用者の数だけ存在するといってもいいくらいではないでしょうか。
あるひとにはただ情報の収集口としてのみ存在し、またあるひとには他とのコミュニケートを試みるためにありえるはずで、コミュニケートするためには、レスポンスすることも大事でしょうが、まずは発信してみなくてはなりません。
その発信というものが、ただ情報という事実だけであってもいいはずで、そこに故人的な脚色をほどこされては迷惑だと思うひとがいることもおおいにありえます。
しかしながら、わたしたち一人ひとりは置き換え可能な、記号的存在なのではなく、個人個人、べつの人格、べつの考え方、べつの見方をさずかっているはずで（あるいはそこに到達すべき努めるべきで）、そんな個人個人のちがいが確認されてこそはじめてコミュニケートというのは成立するのではないかとわたしは信じています。
長めのカキコで敷居が高くなっているというご意見はやや心外でありまして、わたし（たち）はいつも開かれているべきで、あらゆるコメントから学んでいくべきだし、学んでいくことが可能だとわたしは確信しています。
軽薄短小の時代にあっては、これこれを読みました、面白かったです、主人公が路頭に迷うところとか、ヒロインに出会うくだりが印象的でした、うんぬん、だけでは、印象批評というか、あまりに単純かもしれません。
本を読むということは孤独な作業であり、しかも現代のような、娯楽がどこにでもあふれている世界では、よりいっそう意識的に本を読んでいってもらいたいし、商業ジャーナリズムにおどらされず、せっかく読むならば、深く沈みこむように読んでいってほしいです。
しかも口当たりのよい当世風のニホンの小説とはことなり、海外文学という、壁をこえつつ読んでいくような作業（ほんとは愉しみ）の場合は、読み手にさらにさらに要求していっていいのではないでしょうか（ますます読み手が減っちゃう？）。
そう、体当たりで本を読んでいけば、はい、とてもおもしろかったです、というような感想のみで終わるのは、とても残念です。
要求のしすぎですか？
もっともヒマをもてあましてて、自分はちょっとヘンなひとで、なんでもいいけどとりあえず海外文学を読んでます、という方々がいてもすこしもおかしくないけれど。
やはり自分にしか綴れないような感想を記してもらえれば、と思います。
すくなくとも、そんな志だけは抱いていてほしい。
なんて言ってるとますます敷居が高くなってしまう？
いいじゃないですか、へんなカキコしてもきっとフォローしてくれるひとはいるはずです。
すくなくともわたしは知っている範囲内でフォローに努めたいと思っています。
このコミュ、四年間で３５のトピが立てられたはず。
つまり一ヶ月にひとつ以下ということ。
百家争鳴、もっとみんなで、それこそ好き勝手なことを言い合いましょう。
あらゆることから得られるものがあるはずです。
わたしも、このような機会にみなさんがどのような考えを抱いていらっしゃるのか知りえて、とても感謝しています。
まず基本的な出発点は、わたしたちはなんのためにネットを、ＳＮＳを、ミクシーを利用しているかということなのではないかと思います。
ミクシーにおいて、なにを求めるのか、あるいはなんのために本を、海外文学を読むのか、というところにもかかわってくるはずです。
もちろんそれには単一の答えなどあるはずはなく、それこそ利用者の数だけ存在するといってもいいくらいではないでしょうか。
あるひとにはただ情報の収集口としてのみ存在し、またあるひとには他とのコミュニケートを試みるためにありえるはずで、コミュニケートするためには、レスポンスすることも大事でしょうが、まずは発信してみなくてはなりません。
その発信というものが、ただ情報という事実だけであってもいいはずで、そこに故人的な脚色をほどこされては迷惑だと思うひとがいることもおおいにありえます。
しかしながら、わたしたち一人ひとりは置き換え可能な、記号的存在なのではなく、個人個人、べつの人格、べつの考え方、べつの見方をさずかっているはずで（あるいはそこに到達すべき努めるべきで）、そんな個人個人のちがいが確認されてこそはじめてコミュニケートというのは成立するのではないかとわたしは信じています。
長めのカキコで敷居が高くなっているというご意見はやや心外でありまして、わたし（たち）はいつも開かれているべきで、あらゆるコメントから学んでいくべきだし、学んでいくことが可能だとわたしは確信しています。
軽薄短小の時代にあっては、これこれを読みました、面白かったです、主人公が路頭に迷うところとか、ヒロインに出会うくだりが印象的でした、うんぬん、だけでは、印象批評というか、あまりに単純かもしれません。
本を読むということは孤独な作業であり、しかも現代のような、娯楽がどこにでもあふれている世界では、よりいっそう意識的に本を読んでいってもらいたいし、商業ジャーナリズムにおどらされず、せっかく読むならば、深く沈みこむように読んでいってほしいです。
しかも口当たりのよい当世風のニホンの小説とはことなり、海外文学という、壁をこえつつ読んでいくような作業（ほんとは愉しみ）の場合は、読み手にさらにさらに要求していっていいのではないでしょうか（ますます読み手が減っちゃう？）。
そう、体当たりで本を読んでいけば、はい、とてもおもしろかったです、というような感想のみで終わるのは、とても残念です。
要求のしすぎですか？
もっともヒマをもてあましてて、自分はちょっとヘンなひとで、なんでもいいけどとりあえず海外文学を読んでます、という方々がいてもすこしもおかしくないけれど。
やはり自分にしか綴れないような感想を記してもらえれば、と思います。
すくなくとも、そんな志だけは抱いていてほしい。
なんて言ってるとますます敷居が高くなってしまう？
いいじゃないですか、へんなカキコしてもきっとフォローしてくれるひとはいるはずです。
すくなくともわたしは知っている範囲内でフォローに努めたいと思っています。
このコミュ、四年間で３５のトピが立てられたはず。
つまり一ヶ月にひとつ以下ということ。
百家争鳴、もっとみんなで、それこそ好き勝手なことを言い合いましょう。
あらゆることから得られるものがあるはずです。
わたしも、このような機会にみなさんがどのような考えを抱いていらっしゃるのか知りえて、とても感謝しています。
＞二百十日様
「個人的な思い出にまつわることを書いてはだめだ」などと言うつもりはありません。
「せっかく文学についてのコミュニティなんだから、
自由にのびのびとした思考を羽ばたかせたみなさんの書き込みが読みたい」全く同感です。でもこのトピのようなトピ立てのやりかたでは誰もついてこれないと思いませんか？
このパヴェーゼ集についてのトピにしても、たとえばまず
「岩波書店から、「故郷」や「美しい夏」が有名なイタリアの作家パヴェーゼ集が刊行されます。私の恩師K先生が関わっていらっしゃいます。詳細は岩波書店のHP、http://www.iwanami.co.jp/まで。
興味のある方はぜひ。」と書くべきで、ご自分の感慨などはそのあとで簡単に書くべきなのです。そして最後に、「皆さんの中でパヴェーゼを読まれた方はいらっしゃいますか？どの作品に、どんな感想をお持ちになったでしょうか」と書くべきなのです。そう書かれたらとてもレスポンスしやすいでしょ？
「コミュニティでトピを立てる」というのは「コミュニケーションしよう」と同好の士に呼びかけることにほかならないと私は考えます。
…というわけで、皆さんはパヴェーゼ、どんな作品を読まれてどんな感想をお持ちになりましたか？
私自身はカルヴィーノにも影響を与えたネオ・レアリズモの作家というくらいの認識しかなく、作品も読んだことありませんが…
「個人的な思い出にまつわることを書いてはだめだ」などと言うつもりはありません。
「せっかく文学についてのコミュニティなんだから、
自由にのびのびとした思考を羽ばたかせたみなさんの書き込みが読みたい」全く同感です。でもこのトピのようなトピ立てのやりかたでは誰もついてこれないと思いませんか？
このパヴェーゼ集についてのトピにしても、たとえばまず
「岩波書店から、「故郷」や「美しい夏」が有名なイタリアの作家パヴェーゼ集が刊行されます。私の恩師K先生が関わっていらっしゃいます。詳細は岩波書店のHP、http://www.iwanami.co.jp/まで。
興味のある方はぜひ。」と書くべきで、ご自分の感慨などはそのあとで簡単に書くべきなのです。そして最後に、「皆さんの中でパヴェーゼを読まれた方はいらっしゃいますか？どの作品に、どんな感想をお持ちになったでしょうか」と書くべきなのです。そう書かれたらとてもレスポンスしやすいでしょ？
「コミュニティでトピを立てる」というのは「コミュニケーションしよう」と同好の士に呼びかけることにほかならないと私は考えます。
…というわけで、皆さんはパヴェーゼ、どんな作品を読まれてどんな感想をお持ちになりましたか？
私自身はカルヴィーノにも影響を与えたネオ・レアリズモの作家というくらいの認識しかなく、作品も読んだことありませんが…
マックスさん、ブエンディーア大佐さん、二百十日さん、スポットさん、コッティーさん、さらなるご意見、ありがとうございます。
いかなるかたちであろうとも、こうして意見やら考えを披露してくださり、話し合いがすすんだということは、なににもまして貴重なことだとわたしは思っています。
なにも書かれていなければ、だれがなにをどう考えているか、思っているか、ぜんぜんわからないわけで、賛否両論ともあれ、すくなからぬ方たちがご自分の意見を示してくださったことで、ただ活性化というにおよばず、このコミュにどれだけの思い入れをくわえているか、よくわかりました。
個人的にもテキストのトーンについて指摘してくださる方がいて、いまはより客観的な見方を試みているつもりです。
ただ文学というのが語られるとき、他の諸学とくらべてより個というものが出てきてしまう、個が出ていないのでは意味がないのではないか、という思いもあります。
いわゆる全体主義化、それは個々の日常生活においても顕著なものだと思いますが、そういうものに抗する、個人の生をささえるもの、個人をうちたてるものが文学なのではないかとわたしは認識しています（あまりに公式論的なので本人もこそばゆいのですが）。
自分のよりどころとなるべきものはなにか、自分と他人がちがうのはどこか、どうちがっているのか、そんなものを文学を読みながら感じていくべきなのではないかとわたしは思っています。
マニュアル化やら画一化に反対するべきなのが文学ではないでしょうか。
独り言ではないのか、といった声も出ていますが、かつて井上ひさしも言ったことがあるように、文を綴るという行為自体に、他とつながりたいという欲望がふくまれているはずで、そのようなメッセージを読み取っていただけなかったとしたら、そこにわたしの落ち度もあるのかもしれません。
読むという行為は孤独な、さびしいことであり、文を綴るということは、いかなる場合でもメッセージであるべきはずで、形にとらわれず（マニュアル化した応答のみでなく）ことばの、想いの行き来を志向するものとわたしは心得ています。
前にすすむことが大事です。
いま考えていること、読んで思ったことをまずは遠慮なく、綴っていってほしいです。
だれもが、沈滞ではなく、活発化を望んでいることと思います。
わたしもつぎには「テヘランでロリータを読む」について綴ることを考えています。
・・・・・・・・・・
オン・ザ・ロードのトピについて。
多くのひとは、ビートニックのひとたちへの称賛やら憧れ、またはその時代的背景について述べています。
そんななかで、エスニシティに留意して、わたしは綴ったわけで、ケルアック関係の本をたくさん読んでいるわけではありませんが、エスニシティ、またはヒスパニックとの関係からオン・ザ・ロードにふれた話はそれほど出回っているわけではないと思います。
ビートニックでは、ケルアックにかぎらず、知的形成にユニークなひとたちが多く、禅とか哲学のみでなく、アメリカインディアンの思想にちかづいたひとたちもいたようで、そんな方面からオン・ザ・ロードも解釈してみるのがいいかも、と思って綴った次第です。
パヴェーゼについては、例の池澤版世界文学全集から抜け落ちているわけで、いま、求められている文学にはあたいしない（と思われるような）マイナーなパヴェーゼに言及したかったということがあります。
力強く、人気のない作家でも、ずっとずっと心にかけているひとがいるということを紹介したかったわけです。
いかなるかたちであろうとも、こうして意見やら考えを披露してくださり、話し合いがすすんだということは、なににもまして貴重なことだとわたしは思っています。
なにも書かれていなければ、だれがなにをどう考えているか、思っているか、ぜんぜんわからないわけで、賛否両論ともあれ、すくなからぬ方たちがご自分の意見を示してくださったことで、ただ活性化というにおよばず、このコミュにどれだけの思い入れをくわえているか、よくわかりました。
個人的にもテキストのトーンについて指摘してくださる方がいて、いまはより客観的な見方を試みているつもりです。
ただ文学というのが語られるとき、他の諸学とくらべてより個というものが出てきてしまう、個が出ていないのでは意味がないのではないか、という思いもあります。
いわゆる全体主義化、それは個々の日常生活においても顕著なものだと思いますが、そういうものに抗する、個人の生をささえるもの、個人をうちたてるものが文学なのではないかとわたしは認識しています（あまりに公式論的なので本人もこそばゆいのですが）。
自分のよりどころとなるべきものはなにか、自分と他人がちがうのはどこか、どうちがっているのか、そんなものを文学を読みながら感じていくべきなのではないかとわたしは思っています。
マニュアル化やら画一化に反対するべきなのが文学ではないでしょうか。
独り言ではないのか、といった声も出ていますが、かつて井上ひさしも言ったことがあるように、文を綴るという行為自体に、他とつながりたいという欲望がふくまれているはずで、そのようなメッセージを読み取っていただけなかったとしたら、そこにわたしの落ち度もあるのかもしれません。
読むという行為は孤独な、さびしいことであり、文を綴るということは、いかなる場合でもメッセージであるべきはずで、形にとらわれず（マニュアル化した応答のみでなく）ことばの、想いの行き来を志向するものとわたしは心得ています。
前にすすむことが大事です。
いま考えていること、読んで思ったことをまずは遠慮なく、綴っていってほしいです。
だれもが、沈滞ではなく、活発化を望んでいることと思います。
わたしもつぎには「テヘランでロリータを読む」について綴ることを考えています。
・・・・・・・・・・
オン・ザ・ロードのトピについて。
多くのひとは、ビートニックのひとたちへの称賛やら憧れ、またはその時代的背景について述べています。
そんななかで、エスニシティに留意して、わたしは綴ったわけで、ケルアック関係の本をたくさん読んでいるわけではありませんが、エスニシティ、またはヒスパニックとの関係からオン・ザ・ロードにふれた話はそれほど出回っているわけではないと思います。
ビートニックでは、ケルアックにかぎらず、知的形成にユニークなひとたちが多く、禅とか哲学のみでなく、アメリカインディアンの思想にちかづいたひとたちもいたようで、そんな方面からオン・ザ・ロードも解釈してみるのがいいかも、と思って綴った次第です。
パヴェーゼについては、例の池澤版世界文学全集から抜け落ちているわけで、いま、求められている文学にはあたいしない（と思われるような）マイナーなパヴェーゼに言及したかったということがあります。
力強く、人気のない作家でも、ずっとずっと心にかけているひとがいるということを紹介したかったわけです。
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