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ばなな遍路コミュの蒼き世界 65〜69

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横峰寺から始まった石鎚山系をたどる山遍路。
三島公園から標高500mの三角寺を目指す。
涼しい朝のうちに山を登りきり、納経を済ます。

昨日、おとといと友達のおかげでだいぶ英気を養っていた僕は身も心も晴れ晴れした気分で今日はいくらでも歩けるような気がした。

山を下り192号線を歩く。

道路沿いのうどんやが開くのを待ちきれず隣の商店でどんべいに湯を注ぎ、空腹を満たす。

雲に近づくため。

66番雲辺寺は四国霊場88箇所の中で一番標高が高いところにある寺だ。どこかに泊まって朝一からの登山にしようと考えていたが、今日はいける気がする。

あまり休んでばかりでも仕方ない。
歩くことが生活なのだ。

リュックを背負いなおし、歩き出す。

一歩一歩、自分で自分を励ましながら山を登る。
木々の間から見上げる青空が気持ちのいい夏を演出していた。

すいこまれそうな景色が疲れを一気に吹き飛ばしてくれた。
ずっと見ていたい素晴らしい眺めだったが、20分ほど休み山を降りる。

67番大興寺を打ち観音寺の市内に入る。
ビジネスホテルや旅館を横目に68番神恵院、69番観音寺を打ち展望台に上がる。今日の寝床である。

【銭形展望台】の名の通り、ここからは銭形平次のタイトルバックで有名な寛永通宝の砂絵が見渡せる。

浜辺ではお祭りが開催されていて、楽しそうなライブが繰り広げられていたうえ、夏の夜ということもあり観光客がわんさか押し寄せる。家族連れから高校生のカップル、バイクにまたがったやんちゃなグループ。そんな中、一風変わった珍客が訪れた。

最初、水商売風の若い女の子が僕が寝ているベンチの横に腰を降ろした。僕は起き上がり、「こんばんわ」と話しかける。
相手も嫌な顔ひとつせず、返事をくれる。
なんだこの展開は?こんあ出会いもありなのか?
むふふな妄想を膨らませていた矢先、黒服をまとった強面のおじさんがやってきた。
若い女の知り合いらしく、二人で話し始める。
すると、おじさんは僕に絡み始めた。
がたいのいい、ファッショナブルなおじさんで見かけは40歳くらいに見えたが、聞くと50代後半だという。
なんともいいがたい時間が過ぎ、ファンキーなおじさんと若い女は、黒塗りの車で帰っていった。

その後夜な夜な観光客が訪れ、展望台からの景色を眺めていたが、僕はいつの間にか眠っていた。

高知が海の旅だとしたら、最近は空の旅だった。

空と海。

どちらもとても青く大きい世界だ。

僕が捜し求めているものを彼らは持っているのだろうか?

明日も僕は歩く。
彼らに見守られながら・・。

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