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ばなな遍路コミュの共存 43・44

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翌朝、【民宿とうべや】でおにぎりと味噌汁の朝食をいただくと、Oクンと一緒に前へ進む。

【松尾峠】を越え、昨日は【柏坂】越え、そして今日は【歯長峠】越えである。ガイドブックには、かなり厳しく、ガレ場や鎖場まであると書いている。意を決して、雨上がりのぬかるんだ山道を登りはじめる。鎖をつたい、手と足を使って一歩づつ一歩づつ。

峠を越えたところに見つけた自動販売機に走ると、ジュースを飲みながらOクンを待つ。10分ほど遅れて、Oクンも汗だくになりながら降りてきた。どうやら足を滑らせて転んだみたいだ。

西予市に入り、43番明石寺を目指す。門前までゆるやかだが登り道が続く。昼過ぎに到着し、とうべやでいただいていた昼食用のおにぎりを食べる。
軽く昼寝をし、よし、行くか!と坂を降り始めたとき、なんだかとても大事なことを忘れているような気がした。


あ!


納経帳にハンコを押してもらっていなかったのだ。

またもや坂道を登り、白衣のハンコを押してもらう。
人間あわててるときは、あまり疲れを感じないものなのか、僕は石段を3個飛ばしでかけ上げっていた。

国道56号線を歩く。現在では主なルートはこの国道56号線なのだが、昔の人は道の整備されていない山道をひたすら歩いたのだろう。

大洲市に入ると、左右に大きな建物が並びはじめる。
インターネットカフェ・マクドナルド・ユニクロ・・
白装束を着たお遍路さんの姿などまったく見かけない。
ポテトの誘惑や、新しいパンツを買いたいという欲求にかられながらも気持ちを抑えつつ、金剛杖をたたきつけながら歩く。

今日の寝床は決めてある。

【十夜ヶ橋】の近くに通夜堂ありという情報を聞いていたのだ。この【十夜ヶ橋】とは、空海がこの橋の下で寝ているとき、橋の上を通る人の杖の音がうるさく一夜が十夜にも感じたということで名前の由来となっている。この橋の下でゴザを借りて寝ることもできるらしいが、今では国道も通り、騒音がうるさく匂いのきついドブ川となった状況で寝るタフさは僕とOクンは持っていなかった・・。

通夜堂に荷物を置き、近くの【トロン温泉オズの湯】へ行く。
二日ぶりの風呂は、身に染み渡る。コインランドリーで洗濯を待っている間、タイムサービスで仕入れた惣菜とビールで二人小さな宴会を開く。久しぶりのビール。ついつい二本目にも手がでてしまう。

通夜堂の主に礼をいい、44番大宝寺を目指す。
Oクンとは歩くペースが違うので、僕が先を歩く。
ところどころで僕が休憩を終わるタイミングでOクンがやってくる。

「お疲れ!お先」

「お疲れ!お先」

と繰り返しながら、内子を抜け、小田町に着く。

小田町の道の駅で寝るつもりだったので、少し早いが、荷物を降ろし、晩御飯を食べる。が、後からやってきたOクンがこの近くに大師堂があるという情報を持ってきた。Oクンがどこからか鍵を借りてきたので、僕らは大師堂に泊まることにした。

この日は知り合いのバンドがミュージックステーションにSEAMOのバックバンドとして出演すると聞いていた。しかし、TVも見れない状況なのであきらめていたが、なんとこの大師堂には冷蔵庫からコンロ、そしてTVまで付いていた。

旧型であるためがちゃがちゃとチャンネルを回す。

あれ? あれ?

みのもんたしか映らない!

そうチャンネルがひとつしか映らないのだ。

仕方ない。俗世を捨て、情報を遮断し、内なる自分を見つけるために歩いているんだ。なくなくあきらめ僕らは、巨大ゴキブリと格闘しながら夜を明かした。

屋根のあるところで寝られる。ゴキブリがでようと、ダンゴ虫が這い上がってこようと、日常の当たり前のように思っている行為に感謝しなければいけない。旅ももう半分を終えていた僕は、どんどん野生化していっているような気がした。


コメント(2)

マクドナルドのポテトの匂いは、たまにとんでもなく驚異的に勧誘してるよね。
よく食べずに我慢できたね。

テレビ。
一瞬期待させられたのが悲しいね。

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