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ホースセラピー『馬上に吹く風』コミュのホースセラピープログラム事例(自閉症)

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馬の優しい瞳と暖かな体温を感じながら、いつもより高い目線で自然の匂いや音に包まれ、風を切ってポクポク歩く。

ホースセラピーは普段と異なる経験や感覚を通して、積極性や集中力、感情表現の豊かさの向上と、身体能力の改善・向上が得られるとされています。

このような経験を多くの人に体感して欲しいという思いから、私は「清武ホースパーク」を設立し、ホースセラピーに関わってきました。
 
軽乗鞍(けいじょうあん)や裸馬(フェルトゼッケン使用)などに乗ることは自閉症やダウン症のような心身的障がいのある子供たちに有益です。
馬の歩くリズムや動きや馬の体温は、子供たちの脊柱へのマッサージ効果があり、長い時間寝るために必要なお尻の筋肉をつくります。

歩行が困難な子供たちにとって、ホースセラピーはとても有効です。

子供は馬の上でバランスを保つことによって、バランス感覚を向上させることができます。

自閉症児やダウン症候群の場合、「集中力」を上げるのに有効です。

また、大きな動物の上にいることで子供は自信がつきます。

ホースセラピーは「障がい者乗馬(Riding for the Disabled)」や「治療的乗馬(Hippotherapy)」、「乗馬療育(Terapeutic Riding)」など目的によって様々な呼び方があります。

その目的は医療的領域、心理・教育的領域、スポーツ・レクリエーション的領域の3つに大きく分けられます。

乗馬によって期待される効果は、
1.身体的効果:平衡機能・姿勢保持機能の改善など
2.心理的効果:意欲・注意力向上、抑うつの改善など
3.社会的効果:介助者とのコミュニケーションによる社会参加の促進など
・・・と言われています。

乗馬の効果は、どんなトレーニングマシンもこれに代わることはできません。
ホースセラピーを受ける子どもは、だんだん歩く力がついて元気になり、積極的に話すようになり、抵抗力がついて来ます。

何よりも一番重要なのは、新しい交流により彼(彼女)らの世界が広がり、前向きな気持ちを持つことができるようになることです。

馬に乗ることによって、人は馬の体温を肌で感じ、その生命の脈動が人に伝わります。

馬とのふれあいを通じて、困難を克服しようとする仲間を得ることが、彼(彼女)らの生きる力の源になります。
また、実際に私がホースセラピーに関わる中で、馬を手綱でコントロールすることで自立心が向上したり、姿勢の改善や筋緊張が和らいだりする場面に出会っています。

それと同時に馬とのふれあいや馬に関わるすべてのこと(ブラッシングや馬小屋掃除…等)において、他者とのコミュニケーションにより、「心理・情緒面での安定」や「抑うつ状態の改善」が認められたのも確かな事実です。

清武ホースパークに定期的に通ってくる自閉症の小学生の女の子がいました。

ほとんど外界には関心を向けず、乗馬中も意味不明な言葉を発しながら自分の世界に閉じこもっているようでした。

しかし、馬とのふれあいは楽しそうみたいなので、乗馬の後は乗せてくれた馬にご褒美のニンジンをあげ、それから、その馬の部屋の掃除をさせることにしました。
馬小屋の掃除は、実はなかなかの重労働です。

馬小屋は、馬のもっとも落ち着く快適な場所であり、また、寝室でもあり、おトイレでもあります。馬の寝床にはオガクズが敷いてあり、その上にボロ(大便)やオシッコをします。

これを用具(厩舎用フォーク)ですくい取ってふるいにかけ、大小便を取り除いてキレイにする作業を行います。(これらの作業を「ボロ取り」また「ボロ出し」と呼びます。)

最初はひとりでは無理なので、お母さんに説明をしながら、一緒に作業を行っていきました。

やがて、そうした作業を一人でできるようになってきたある日のこと、お母さんが家の掃除をしていたところ、今まで無関心だった娘さんが掃除を手伝ってくれたらしいのです。

これまで外界に何の関心も示さなかった娘が生まれてはじめて掃除を手伝うという行為を、それも自分の意思で自らすすんで行うことに驚きと喜びを感じたそうです。

普通の健常者ならなんでもないことかもしれませんが、娘さんとのそうした交流を望んでいた母親にとっては望外の喜びであったに違いありません。

その行動は、病院や施設の中での「リハビリテーション」とは異なり、馬を介することによって、自然と引き出されているように感じました。

このようにホースセラピーは従来のリハビリテーションでは得られない身体・精神の複合的な改善を図ることが出来、海外においてはホースセラピーがリハビリテーションの一つとして保険適用内で確立されています。

海外での主な利用者の疾患としては、脳機能障がい、知的発育遅滞、筋ジストロフィー、自閉症、ダウン症候群、心循環器系疾患、視覚障がい、聴覚障がい、脊髄損傷、頭部外傷および脳血管障がいの方が利用されています。

ホースセラピーは日本においても少しずつ知名度が上がってきていますが、海外と比較すると低いため、医療従事者による研究や知見は少ないのが現状です。


●清武ホースパークの取り組み●

対話なくして馬との真の信頼関係は生まれません。
近寄った時からお互いの関係が始まります。

障がい者と馬は、身体と馬体による非言語的コミュニケーションによって関係を築く事が可能です。これが徐々に、他者との交流やコミュニケーションを行う上での自信につながります。
また、騎乗して馬の多次元的な動きを体験することにより、「知覚・視覚・聴覚・臭覚・触覚」を刺激し、固まってしまっていた運動、行動パターンを解くことができます。

さらに、騎乗者は馬の動きに随伴しないと調和の取れた運動感が得られないため、馬のリズムに合わせ、自身の動きを調整することが求められます。

この調整がなめらかであるほど両者の関係は強まり、「人馬一体」となることができます。
「人馬一体」となることで持続する勇気と動機付けが生まれ、他の目的を達成する可能性が増えます。

清武ホースパークでは、乗馬を通じこの可能性を最大限に引き出すホースセラピープログラム作りを心がけています。



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