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ソフトウェア特許うざいコミュのビジネスモデル関連

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ソフトウエア特許は本当に儲かるのか?
ソフトウエア特許に替わるビジネスモデルは?
など、ビジネスモデルに関連する話題をどうぞ。

コメント(3)

まず、そもそもソフトウエア特許でどうやってお金が儲かるのか、ですが:

1.ライセンス料収入

これがもっとも直接的な収益でしょう。しかし、迂回せずにライセンス料を支払う気になるようなソフトウエア特許は、かなり限られると思います。

1.1.避けられないほど根本的である。あるいは他の方法よりずっと優れている。

スプレッドシート他の「自然な順序での再計算」の特許などがこれにあたるかもしれません。「算術圧縮」なんかもひょっとしたらライセンス料を得ているかも。

1.2.標準規格あるいはデファクト標準になってしまった。

MPEG4系のいくつかのコーデック、MP3、JPEG、GIFなどのデータフォーマットがこれにあたるでしょう。

2.自社製品の優位性を確保する

競合製品に特許技術を使わせないことによって、性能・機能で優位になる。他社が特許ライセンス料の支払いを避けて、より劣った選択肢を使った場合も同様。

「ライセンス料を支払う」という選択ができないフリーソフトウエア製品は、しばしば性能・機能で商用製品に劣ることになります。たとえば、「グラフ塗り分けを用いたレジスタ割り付け」は、コンパイラのレジスタ割り付けアルゴリズムとして知られている中でもっとも優れたものですが、IBMが特許を保持しているため、フリーなコンパイラでは使えません。

3.他社を訴えて損害賠償を得る

通常は、ライセンス契約の交渉が決裂した後に訴訟ということになるのでしょうが、いきなり訴訟から始まることもありえます。

また、「特許で直接収入を得るためではなく、他社から特許侵害を通告されたときに反訴するため・クロスライセンス契約などの取引材料にするため特許ポートフォリオを保持する」という企業もあります。これなどは、金銭のためではなく、訴訟や交渉のための特許と言えるでしょう。

これくらいでしょうか?
ソフトウェア特許で儲けるのはどんな人か考えてるんですけど…

「発明によって新たな市場が生まれ、成長し、業界全体の利益になる」という、よくビジネス・ピープルが使う言葉では「Win-Winの関係」ってのはソフトウェア特許に果たしてあてはまるんだろうか。

自社が持ってる特許のライセンス料を、自社製品の価格に上乗せして売ったりはしませんよね。ライセンス料が発生するのは、他社に支払うときだけ。そして、ある会社が払った分だけ別の会社の収入になる。つまり、業界全体で見ればライセンス料ってのはゼロサムですよね。すると、あとは特許を申請・維持したり知財部門を運用したり弁理士や弁護士に支払ったりするコストだけが残る。

ただ、他社が使えない(あるいは、他社にとってはコストがかかる)特許によって、自社だけが独占的な価格付けができるような場合は、その上乗せ分は特許による収入とみなすことができるかもしれない。しかし、そういう独占によって競争が阻害されるコストは、消費者や業界全体が負担することになる。

「特許は社会にとってのコストである」というのは、まあ特許の専門家は当然理解していることで、それでも特許による権利の専有を認める理由付けは「イノベーションへの強いインセンティブとなるから」と言うものです。「専有を認めることにより、発明し、それを公開する人が増える」と。

ソフトウェア特許の場合については、
・ソフトウェアが特許にならなかった時代はイノベーションが無かったとでも言うのか。
・既存のコンポーネントを組み合わせただけの無数のくだらない特許が、「公開してもらって社会が利益を得た」と言うほどの発明か。
・20年〜25年も専有を認めるコストが、社会が得る利益に見合うか。
など、数々の疑問があるわけですが、それ以前の問題として「特許とは業界や社会全体にとってコストである」ということを十分認識していない人が多いのではないかと思います。

「日本のIT企業も知的財産を重視して、ソフトウェア特許をどんどん取ってもうけなければ」などと公の場で発言する経営者は、ビジネスマンとして落第だと思います。自社の利益を考えるならば、社内では特許を取れと言ったとしても、競合他社に対しては「特許は取らないようにしよう」というほうが自社の利益になるのは明らかです。

また、自社の知財部門に関して、「知的財産で利益を出せ」というのも無茶な話です。特許というのは、他社のコストとなる仕組みではあっても、それ自身で直接の利益を生むようなものではないわけですから。自社で特許を持つ意味は「他社の特許があっても(クロスライセンスによってコストを相殺するなどして)市場に参入できる」ということで、利益は製品やサービスの売り上げから得るしかないでしょう。(自社で製品を作らず、ライセンス料だけを得るいわゆる「特許テロ企業」を除く。)
特許制度のお題目は、「発明者にインセンティブを与えることによって、研究開発を活発にさせる」というものですが、ソフトウェア特許に関してはこれに反して「ソフトウェア特許の取得件数と研究開発費には負の相関がある」という研究結果があるそうです。

"An Empirical Look at Software Patents"
http://www.researchoninnovation.org/tiip/archive/2004_3b.html

これ(のドラフト)に対する反論(*)
http://www.researchineurope.org/policy/hahn_wallsten.pdf

と、それに対する再反論
http://www.researchoninnovation.org/hahn.pdf

面白いのは、(*)を書いた人(つまり、「ソフトウェア特許は、他の特許同様、研究開発を活発化するのだ」と主張した人たち)は、他に、

「オープンソースソフトを政府が導入することに反対する論文」
http://www.ellak.gr/pub/osdocs/misc/gov_prefs4promo_oss.pdf
「ソフトウェア特許は『自明』とか『適用範囲が広すぎる』と批判されているが、そうではない50の『良い』ソフトウェア特許のリスト」
http://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=650921

などを書いた人々と同じグループで、Micorosoftから資金援助を受けているということです。

http://wiki.ffii.de/CampVald05En

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