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西部二人組普及促進委員会コミュの第25話「いとしのクレメンタイン」 Dreadful Sorry Clementine

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http://www.asjscenes.com/seasons/two/clem.htm
http://www.framecaplib.com/asjlib/html/episodes/indices/dreadful/thumb01.htm
http://www.tv.com/alias-smith-and-jones/dreadful-sorry-clementine/episode/66725/summary.html

Guest Stars:
  Don Ameche   as Diamond Jim Guffy :中村正
  Jackie Coogan as Crawford :諏訪孝二
  Stuart Randell as Hawkins :高杉哲平
  Ken Scott   as Toomey :西山連
  Rudy Vallee  as Winford Fletcher :桑山正一
  Keenan Wynn  as Horace Wingate :厳金四郎
  Sally Field  as Clementine Hale :天地総子
  酔っ払い:千葉順二
  掃除夫 :根本好章

【ブーンビルの町、クレメンタイン町中を捜して歩く】
町の男たちのガヤ(尋ね人ですか お手伝いしますよお嬢さん 付き合わせて)
【ホテル・ロビー】
カーリー:あのー二十三号室のカギ
クロフォード:ああ、どうもすいません
     まだお泊りとはいや意外ですな
     若い人はたいていここは
     退屈って嫌がるんですが
カーリー:いや、僕ら退屈大好きで
ヘイズ :もう無期限に泊まっちゃおうかと思ってんだ
クロフォード:そらまた嬉しいことを
     あ、そりゃそうと・・・
     先ほど、どなたさんだか尋ねてお見えでしたよ
【警戒する二人】
カーリー:この町の人?
クロフォード:いえそうじゃありませんな
     よその方です
ヘイズ :すみませんが清算して下さい
カーリー:すぐ引き払うから
     (音楽)

【クレメンタイン、店から出てくる】
男たちのガヤ(まだお一人? それでは私目と如何でしょうか)

【ホテル・ロビー】
ヘイズ :いくら?
クロフォード:ええー、お一人様六ドルでございますが
     しかしまた急なお発ちで
カーリー:うん急に気に障る町になったんでね
クロフォード:はぁ
ヘイズ :よくあることさね
     裏口ある?
クロフォード:ありますよ
     なきゃ困るお客さんもいるんでね
     はい、そちら
     どうもありがとさん
【裏口から出る二人】
【女来る】
クロフォード:おや
クレメンタイン:スミスさんとジョーンズさん、酒場にいないんですけど
     他に心当たりの所ありません?
クロフォード:引き払いましたよ
クレメン:引き払った?
クロフォード:今頃、馬屋へ行ってるんじゃないですか
【コラル】
カーリー:クレム!
     (音楽)
ヘイズ :クレメンタイン!(笑い)
クレメン:(歓声)
【抱き合って】
ヘイズ :(笑い)
     しばらくだなぁ
     (歓声)
クレメン:(笑って)
     相変わらずオーバーね十箇月ぶりなのに
     十年ぶりみたいな大騒ぎ
ヘイズ :いゃあ
     もう絶対会えないと思っていたのに会えたからだよ
     ほらほら俺にもキスの分け前
カーリー:奇遇だなぁうれしいよ
クレメン:(喘ぎ)
カーリー:奇遇なんだろ? 奇遇だろ
クレメン:うーん・・・
ヘイズ :違うのか
クレメン:あたし達・・・
     昔からの友達よね幼馴染の
カーリー:偶然会ったんじゃないんだな
クレメン:色んなこと
     一緒にやったよね
     それで今度も頼りにして相談にきたのよ
カーリー:相談?
ヘイズ :何んのよ?
クレメン:それが・・・
ヘイズ :さあさ
     早く云えよ
     はるばる来たからには訳があるんだろう
カーリー:なきゃおかしい
ヘイズ :大事な話か
クレメン:そうなの
     大事な話
カーリー:じゃ云えよ早いとこ
クレメン:いいわ
     実は捜して来たのよ
カーリー:それで?
クレメン:五万ドル盗むのに手を貸して欲しいの
     (音楽)
     あ、ちょっと待ってよォ!
ヘイズ :犯罪は引き合わねぇって説教したのはお前だぜ
カーリー:そうさどうしたってんだ?
クレメン:宗旨替えしたの
ヘイズ :なんでもいいとにかく手伝えねぇんだよ
クレメン:ところがそうはいかないのよ
     ホテルの金庫に納まってるものを見てから決めてよ

【ホテル・ロビー】
【三人の写真を見せて】
     ヘイズとカーリーが捕まらないのはつまり面が
     割れてないからよ
     誰も写真を見たことがないから
カーリー:ところがこうして一枚ある
クレメン:だから手を貸さなきゃまずいことになるってのよ
     いやだと云ったらアッという間に顔写真入りの
     手配書が行き渡るんだから
ヘイズ :クレムよ・・・
     (まあまあ)
クレメン:すみません
     これ金庫に戻しといて
クロフォード:はいはい

【夜・ロビー、寝ているクロフォード】
     (音楽)
     (いびき)
【ヘイズが忍び下りてきて、金庫を開けにかかる】
【酔っ払い帰ってくる】
酔っ払い:頼むよあんた
ヘイズ :あのね
     (ギクッ!)
     シーッ!
酔っ払い:カギを
ヘイズ :シーッ!
酔っ払い:シーッ!
     すまんがカギを頼む
     十九号室だ、十九
【カギを出すヘイズ】
ヘイズ :これ、ヘネシーさんのカギだけど・・・
酔っ払い:だからあたしだよ
     飲みに行ってたんだ
     ありがとう
     夜分どうも
     シーッ!
【酔っ払い苦労して二階へ上がる】
酔っ払い:(アドリブ)
     (音楽)

【ヘイズ金庫を開けて写真を盗る】
【二階へ上がる酔っ払い下りて来る】
酔っ払い:(不明瞭に)
     (俺ホテルを間違えた、違うホテルだ)
クロフォード:(なんだあんたは、夜の夜中にガタガタと、一昨日きやがれ)
(と放り出す)
酔っ払い:(悲鳴)

【駅馬車】(御者の掛け声)
クレメン:そいつはね五万ドルかもられたって文句は云えない男なのよ
     名前はフレッチャー
     後家さんの虎の子を巻き上げたりしてさ
     大勢の人を泣かしてんのよ
ヘイズ :(吐息)
     君とは縁のない人種に思えるけど
クレメン:いえ・・・
     パパにきいたのよ
     パパは前にその人の仕事をしてたから
ヘイズ :そういうワルと知っていたら
     保安官に云やいいのに
クレメン:(吐息)
     もう忘れちゃったの?
     パパは一度、刑務所に入っているじゃない
カーリー:そういやその話してくれたな
     だから悪いことはやめて堅気になれってね
クレメン:そうよ
     パパも思い知って今はまじめよ
     だから、そいつの手伝いもやめちゃったのよ
     でも話はきいたわ
     さんざ人に飲ました煮え湯を
     今度はフレッチャーさんにも飲んでもらうのよ
カーリー:そりゃまあ正義の味方でいい格好するのは気分もいいだろうけど
     俺たちは遠慮させてもらうよ
クレメン:ハッ
     でも話はついたじゃないのよ
     だから一緒に来たんでしょ
カーリー:違う
     シルバースプリングスへ行くのは君だけ
     俺たちは他所(よそ)
     クラックスビルへでも行ってちょっと働いて金をつくってさ
     あとはポーカーでもやってのんびりさ
ヘイズ :そのセンだろうな
クレメン:バーカ
    :あんたたちもう忘れたのあれ
【写真を出すヘイズ】
    (音楽)
クレメン:あんたホテルの金庫を破ったのね
ヘイズ :ご名察
クレメン:あたしが生まれて初めて協力を頼んだ仕事をけるってのね
ヘイズ :そういうこと
クレメン:幼馴染を見捨てた上にこの世に二つとない
     貴重な写真を燃やしてしまうのね
ヘイズ :そう
     そういうこと
クレメン:ところがデンバー銀行の貸金庫にもう一枚眠ってんのよ
     ほらあのとき・・・
     写真屋がもう一枚アップで撮ったでしょハハッ
カーリー:そうでした思い出しました

【シルバースプリングの町】
【オフィスから出るフレッチャー】
【ホテルの窓から見ている二人】
クレメン:あいつよ
     あの男!
     ねェ早くやってよ
カーリー:早くどうしろと云うんだよ?
     相手が汽車なら丸太を置きゃ止まるけどさ
ヘイズ :それに五万ドル懐にあるのか?
クレメン:今更逃げを打たないで
     大泥棒ならそれ相当の知恵を出してよ
カーリー:相手はサギ師だ銀行や列車のようにはいかないよ
クレメン:だから知恵を絞れっての
ヘイズ :それには時間がかかるっての
クレメン:困るのよそれは
     時間がないのよ
カーリー:何の時間がないんだよ?
クレメン:それは云えない
ヘイズ :どっちにしても相手が相手だこいつは尋常じゃ
     ラチはあかん
クレメン:アそう
     じゃ…
     どういう手?
ヘイズ :(うーん…)
     とにかくブローカーを追いはぎしても無駄だってことだ
     五万ドル持ってる訳がねェ
     何とかしてキャッシュをかき集めさせるんだ
     然る後にそいつを頂くト
カーリーとヘイズ:ダイヤのジムを使うんだ

【駅、ジム到着】
     (汽笛)
     (音楽)
ヘイズ :よォ、よォ、ジム!
カーリー:しばらく
ヘイズ :泣いてるとき駆けつけてくれるなんざ嬉しいねェ
ジム  :いや君らの電報がなくてもこの列車には乗ってた
     ベルモント競馬に遅れちゃならないスタコラサでね
カーリー:でもさ
     ニ三日泊まってくれるだろう
ヘイズ :大事な話なんだ
ジム  :いやそりゃ俺もゆっくりしたいさ
     しかしお馬さんは待ったなしで走るからな
     悪いけどこの列車で行かせてもらうよ
     しかしアドバイス程度なら今のうちにしてやらんでも
     ないんだが…
ヘイズ :事は深刻なんだ
カーリー:下手するとくらい込む
ジム  :またそれだいつでも脅かしやがる
     いや俺だって友達は見捨てたかないよ
     だけどさ
     今度ばかりは…
     (音楽)
ヘイズ :ミス・クレメンタイン・ヘイルだ
     こちらダイヤのジム
ジム  :よろしく
     思わぬところで思わぬ美人に会えまして
クレメン:またお口のお上手な
     マよろしくね

【川蒸気、デッキで商談の二人】
     (音楽)
フレッチャー:そりゃ多少手を入れる必要はありますけどね
     しかし骨組みはがっちりしてますから
     (笑って)
     勿論
     傷んだところもございますが
ヘイズ :フレッチャーさんいくら有名なコットン・ブロッサム号
     かしらないが、こいつは修理不能だね
フレッチ:これはまたきついお言葉
ヘイズ :事実だ
     しかし本当の姿を見せてくれたのはありがたい
     これでいいのだ
フレッチ:ほんとうですか
ヘイズ :値を決めよう
フレッチ:お値段ね
     新造船ですと二十万を越えますが…
     その半額といたしましても…
ヘイズ :二万五千
フレッチ:二万五千ドルですか
ヘイズ :キャッシュだ
フレッチ:売った
ヘイズ :けっこう
     依頼人の了解をとるのにニ三日かかるが
     それはよろしいね?
フレッチ:ええ、そりゃもう
     どなたですの依頼人とおっしゃるのは
ヘイズ :いやそれはちょっと云えないな分かってもらいたい
     今後の商談にもいろいろと差障りが出ないでもないから
フレッチ:ええ分かります
     しかし、コットン・ブロッサム号をお買いになって
     どうしようというお積りですか
ヘイズ :まあそれくらいは云ってこう
     実を云うとこれは
     思わぬ掘り出し物というべきでね
     北へ運んで海洋博物館へ入れるつもりなのだ
フレッチ:ほうこれはご奇特な
     それでしたら理想的ですな
ヘイズ :そこでひとつ尋ねたい
     土地所有者の記録は見られるかね?
フレッチ:どういう土地でしょ?
     私もれっきとしたブローカーですし
     不動産は専門ですけど
ヘイズ :よろしい
     興味があるのは
     この北のゴールデン・メドー地域なのだ
フレッチ:それでしたら登記所へ参りまして!
     ゴールデン・メドー?
     ま余計なことかも知れませんがね
     あの土地はお止めになった方が…
     あれはもう干からびて砂漠同然で
【ワザと財布を忘れて降りるヘイズ】
ヘイズ :云う通りだ
フレッチ:そうとお分かりならあんな土地に金と時間を遣わずに…
ヘイズ :いやあんたの意見は余計なことだっての
     じゃお世話になったな

【ホテル・ルーム、見ている二人】
クレメン:どういうつもりなんだか
     馬車で走り回っては握手なんかして
カーリー:フレッチャーを引っ掛ける下工作だよ
クレメン:でもさなんだか危かしいわね大丈夫かしら
     (吐息)
カーリー:信用してないの?
     うん?
クレメン:そりゃ・・・
     お互い信用しなきゃダメよね
カーリー:そう
【キスする二人】
【帰って来るヘイズ】
ヘイズ :いいね
     俺はフレッチャー
     お前はクレムか
クレメン:ヘイズ!
     いえ・・・
     今の感謝の口づけよお礼よ
     でどんな調子?

【財布を見つけるフレッチャー】
     (音楽)
ヘイズ :ワナにかかって来た

【部屋をセットして待つヘイズ、来るフレッチャー】
     (ノック)
フレッチ:スミスさん
     スミスさん
     スミスさん、いらっしゃいます?
【落ちている書類を読む】
     「最低限、1万エイカーは確保すること
     予定地域はゴールデン・メドー一帯と予定した
     すべては極秘に処理を…」
     (音楽)
【ヘイズ別室から来る】
     (ドア)
     (咳き払い)
ヘイズ :フレッチャーさん
     どうしたんです?
フレッチ:いえ何度も、ノックしたんですが
     馬車にこれをお忘れで
ヘイズ :ほう
フレッチ:お困りだと思いましてね
ヘイズ :や、これは……
     わざわざどうも
     助かりました、ありがとうごさいます
フレッチ:(いやあ)
     あのー
     何かありましたらご一報下さい
     土地の購入でも何でもお役に立ちますよ
ヘイズ :ええ、まあ、そのつもりになれば相談しますから
     その節はよろしく
フレッチ:それじゃこれで
     (音楽)
ヘイズ :いいぞ
【カーリー達出てくる】
     さて…
     それでは次なる作業にかかるかな
クレメン:(吐息)
     いいわ
【ホテルの表、出てくるヘイズ】
     (音楽)
フレッチ:おや、スミスさん
     またお会いしましたな
ヘイズ :だから?
フレッチ:いえ、ちょっとね
     お話したいと思いまして
     ああ、これからお出かけで?
ヘイズ :キングスビルまでちょっとね
フレッチ:ゴールデン・メドー関係で?
ヘイズ :うん?
フレッチ:お手紙を見たもんですから
     いえ偶然目に入ったんですよ
     部屋を間違えたかなと思って見回しているうちに
     あなた宛のあの手紙を
ヘイズ :フレッチャーさん
     あれは極秘指令書ですぞ
フレッチ:ごめんなさい
     でもご希望が分かりました
     お役に立てると思いますよ
ヘイズ :ほう
フレッチ:この土地のものとの交渉には慣れてます
     それが商売で
     信用があるんです
     よその方はそうはいきません
     それだけに損もする訳で
ヘイズ :なるほどそうだ
     しかしあんたの利益は?
フレッチ:わが商会がいかに価値ある存在かを印象づけて
     あなたの関係者にも宣伝できますから
ヘイズ :きいてみればいちいちご尤も
     それではキングスビルまで案内を
フレッチ:はいささお乗りを
ヘイズ :よろしく
     (音楽)
【カーリーとクレム、荷物を持って飛び出す】
カーリー:クレム!
     早く!
     そらッ!
【馬車で先回りする】

【屋敷】
フレッチ:ホーッホーッ!ホーッ!
     (ノッカー)
ヘイズ :私ジョシュア・スミスと申します
     こちらはウインフォード・フレッチャーさん
フレッチ:よろしく
カーリー:僕ですが
ヘイズ :あ、いえお父上にお目にかかりたいんですが
カーリー:父は先ごろ身まかりまして後見人もおりません
ヘイズ :ああ、それでしたら
     あなたにお話しますがお父上が遺されたもので
     非常に有利な取引があるんですがね
カーリー:どういうお話ですかねェ
     これといって売り物になるものはありませんけど…
ヘイズ :ゴールデン・メドーの所有地を買いたいんです
カーリー:ま、中でゆっくりお話を
ヘイズ :すみません
     (ピアノ)
【居間】
カーリー:邪魔するよ
クレメン:あらこれは…
カーリー:妹なんです
     あのね
     こちらのお二人は
     ゴールデン・メドーの土地のことでお話しに見えたんだよ
ヘイズ :よろしくスミスと申します
クレメン:よろしく
ヘイズ :こちらフレッチャーさんと云います
カーリー:父が遺した地所の話ならば妹にも聞かせないと
     悪いと思いましてね
ヘイズ :じゃまだお持ちなんですね?
カーリー:ま、千エーカー程はね
ヘイズ :それだけですか?
クレメン:いえ…
     あたし名義のが五千エーカーあります
ヘイズ :それは結構
     一エーカー当たり三ドルでいかがですか?
カーリー:あのね父は五十ドル出したんですよ
ヘイズ :はあ…
     大勢の方が地面師に騙されたことは存じてます
クレメン:スミスさんは違うのですか?
フレッチ:私はついそこのシルバー・スプリングの者ですが
     ご安心下さい
     スミスさんは信用できます
ヘイズ :お父上の霊を慰める意味で
     一エーカー当たり五ドルまで出しましょう
フレッチャースミスさん…
【カーリー考えてから】
カーリー:どうでしょう
エーカー八ドルなら売りますがそれ以下ではちょっと
フレッチ:ゴールデン・メドーがエーカー八ドル?
     五ドルでも法外だと云うのに
     まるで沙漠ですよあれは
ヘイズ :買った
フレッチ:本気ですか
ヘイズ :お妹さんの方は?
クレメン:駄目です
     ほんとに悪いとは思うんですが
     なんと申しましてもあの土地は
     父の遺産です
     お断りするしかございません

【馬車で降りる二人】
フレッチ:エーカー八ドルなんて気違い沙汰です
ヘイズ :出さなきゃ譲らん
フレッチ:私に任せりゃ十分の一で手に入れて上げましたのに
ヘイズ :そういうことはうちの依頼主が好まんのだ
フレッチ:なんでゴールデン・メドーがそう大事なんです?
ヘイズ :それだけは知ってても云えんね
フレッチ:わかってます
     私には分かってる
     お宅の客の情報違いなんですよ
     ウカウカしてると巻き添え喰いますよ
ヘイズ :平気、平気
フレッチ:どうかね
     まずいと思いますよ
     非常にまずい
ヘイズ :フレッチャーさん
     僕はね依頼主と取り決めをして来てるんだよ
     つまり僕がいくらで買い付けようとこれだけは出す
     という保証を取り付けてあるんだ
フレッチ:その支払いは?
ヘイズ :即金で払ってくれる
     その権限をもったエージェントいるんだよ
フレッチ:ほんとですかねェ
ヘイズ :あんたも相当疑り深いね
フレッチ:いや、それほどでも
ヘイズ :考えてみりゃさ
     あんたとはあの川蒸気の取引きが片付くまでは
     何かと付き合っていく仲だからな…
     だから…
     いっそ、こうしよう
     ごく内々にしておくべき商談にも立ち合わせて
     しまったことだし
     金の受け渡しの現場にも同席してもらおうじゃないか
     だが条件がある
フレッチ:何です?
ヘイズ :この土地の話にだけは割り込まないと約束してもらいたい
     二人で喰い合う余裕はないんでね
フレッチ:その点はもう
     今回はうちの宣伝ですから
     お付き合いだけで十分で
ヘイズ :それじゃ参りますか
     (音楽)
フレッチ:そらいけェ!そらー!

【ジムのオフィス】
     (ノック)
ジム  :どーぞ
     これはスミス君!
     その顔では上首尾なんだろうね
ヘイズ :まあね
     それより紹介しとこう
     こちらフレッチャーさん、ベーガさんだ
ジム  :これはお初にお目にかかります
ヘイズ :シルバー・スプリングの方だ
ジム  :シルバー…
     おお!ではあなたがかの有名なフレッチャーさんですか
     いやお噂はかねがね業界じゃ一二を争うヤリ手と
     もっぱらの評判で
ヘイズ :今、ゴールデン・メドーの件を手伝ってもらってるんだ
ジム  :ゴー……
     (音楽)
     手伝ってる?
     ちょっと失礼しますよ、スミス君出てくれ話がある
【廊下へ出て話す二人、落ち着かないフレッチ、戻って来て】
     (音楽)
     (ドア)
ジム  :困るんだな勝手な真似をされては
フレッチ:私のせいでご迷惑をかけたのなら謝りますが
ジム  :いやあなたに謝ってもらっても何にもなりません
     これは極秘計画でしてね
     ちょっとでも話が漏れたら土地の値上がりは天井知らずですからね
フレッチ:いえその点は信用して下さい
     私は皆さんとの顔繋ぎでお供したのですから
     決して迷惑なことは
ヘイズ :今更怒って何になるんだ
     もうこの人は秘密を知ったんだから
     騒ぐことないって
     責任は俺がとる
フレッチ:決して漏らしはしません
ジム  :よろしい
     それでいくら買ったんだねスミス君
ヘイズ :あー、一千エーカーだ
ジム  :なんだたったの一千?
ヘイズ :これから買いまくるよ
ジム  :当然だよがんばってもらいたいね
     それで譲渡証書なんかはもって来たろうね?
ヘイズ :一千エーカー
ジム  :よろしい一千エーカーとね
     ということは一エーカーにつき二十ドルという
     約束だから…
     (音楽)
【金を出すジム】
     さ、どーぞキャッシュだ
     数えてくれ
ヘイズ :手伝って
ジム  :五千六千七千と都合…
     二万ドル
     でスミス君
     君はいくら払ったんだねこの一千エーカーの土地に
ヘイズ :それは云えないよ
     内緒、内緒
二人  :(高笑い)
ヘイズ :(やれやれ)
     行こうか
フレッチ:はいはいはい
ジム  :いやまずは順調な初商いでしたな
ヘイズ :毎度どうも
【とすばやく、カバンをすり換えて出るヘイズ】
【金を取り戻すジム、荷造りして出る、看板も剥がして去る】
     (音楽)

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