mixiユーザー(id:8642293)

2021年04月21日15:55

34 view

「さざなみのよる」を読んで

中年女性ナスミの死から始まり、彼女の親族、友人など様々な人々との関わりを綴った連作短編集。

一見、ナスミは出来の悪い女性のようだけれど、彼女の死の迎え方、
「窓の外の景色と同じように調和のとれた世界の中で、消えて行きたいと思うだけだ」

後輩へのアドバイス、
「お金にかえられないものを失ったんなら、お金にかえられないもので返すしかない」

等、彼女は信念のある人情味あふれる魅力的な女性ですね。

この物語は、NHKで放送された「富士ファミリー」のプロローグに当たるものらしい。
片桐はいり氏が演じた笑子ばあさんは、個性的だったことを思い出します。

時々涙しながら楽しく読めた物語でした。

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する