世界中がコロナ禍にあって、わが国の危機的状況にある都府県には緊急事態宣言が発令されました。私が住む茨城も感染者数は全国11位、首都圏にも近いので要警戒です。私、買出しと1時間ほどのウォーキング以外は基本的に外出は自粛中。自宅が仕事場だし、もともとインドア派なのでそれほど日常と変わらないのですが、自嘲気味に「コロナ蟄居」と考えています。余暇の時間が増えたので、音楽を聴いたり読書をしたり。
もしコロナ禍がなければ、今夜は東京春音楽祭で「アンドレアス・シャーガー|テノールリサイタル」を聴くはずだったことを思い出し、急にムカムカしてきました。トリスタンも歌う予定でもあったシャーガーがシューマン、ベートーヴェン、R.シュトラウスの歌曲を歌うというプログラム。この残念無念さを表現するために、「第1回妄想音楽会」と称して、手持ちのCDを組み合わせて自宅コンサートなるものを計画し、午前中を過ごしました。これらを聴いて、音楽会へ行ったつもりになりました。
【第1回妄想音楽会】
ブラームス作曲:悲劇的序曲op80
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮・ウィーンpo
(1957年録音)
モーツァルト作曲:ピアノ協奏曲第24番ハ短調K491
クララ・ハスキル(ピアノ)
イーゴリ・マルケビチ指揮・コンセールラムルー管
(1960年録音)
(休 憩)
シューマン作曲:交響曲第2番ハ長調op61
ジョージ・セル指揮・クリーブランド管
(1960年)
この音楽会は典型的なオーケストラの定期演奏会の序曲→協奏曲→交響曲という流れという2時間程度の内容で考えました。
まずシン・コロナへの怒りとシャーガーが聴けなかった悲劇を、クナッパーツブッシュの豪毅な指揮の悲劇的序曲で、心の傷に塩を塗ってもらいました(爆)
モーツァルトは短調のピアノ協奏曲は20番と24番だけです。この曲のCDをいつくかある中で、ハスキルを選んだのは、彼女が弾く凛とした悲しさに満ちた第2楽章が好きだからです。
コーヒーブレイクの後、モーツァルトのハ短調から同主調のハ長調のシューマンの交響曲第2番へ。シューマンの4曲の交響曲の中では2番がいちばん好きです。長調の音楽なので、全体的に沈鬱とした音楽です。第1楽章の冒頭はなんとも言えないモヤモヤ感。第3楽章は痛切な悲しみの極み。でも第4楽章で希望に満ちた讃歌へ切り替わる。この曲もバーンスタイン、シノーポリら名盤がありますが、あえてセルにしたのはあまり感情的に寄らない透徹とした指揮で聴きたかったからです。
ひとり遊びとしては、おもしろいから第2回妄想音楽会も実施しようかなw。
ログインしてコメントを確認・投稿する