避難先で飲み会

　たまたま震災の日と重なったのだが、一昨日、私たちが７年前に避難させて
もらったＩさん宅で飲み会が開かれた。この催しが生まれたのは８年ほど前。
大酒飲みのＩさんは医者の指令で酒をピタッと止めたのだが、宴会は大好き。
ということで、移住者仲間とたびたび常葉町山根にあるご自宅にお邪魔するよ
うになった。その縁で避難指示が出たときも数日お世話になるつもりで伺った
ら、それが１カ月に。しかも３人家族だから、本当に私たちの恩人なのだ。今
でも年に３〜４回くらいは、宴会のお声がかかる。
　この日は地元の集会が重なったため、いつも顔を出す移住者仲間３名ほどが
欠席。でも、いちばん親しい移住者仲間が集まり、最終的には１０名近くにな
った。晴れの予報が外れて肌寒かったが、それでも東屋でバーベキューに。炭
をばんばんくべるので、寒さも気にならなくなった。メニューは５種類くらい
の肉、いろんな野菜、キムチ、コンニャクなど。飲みものも大七の皆伝、オー
ストラリアワインとなかなかの豪華版だ。やっぱり野外で食べる肉は美味い。
今回は３０００円会費だったが、たらふくご馳走になった。
　３・１１となれば、話題はやっぱり７年前のこと。実は、あの大地震のとき
も私らはここで肉を突いていた。山根に避難指示は出なかったが、親族の説得
で５日だけ長野に避難した移住者仲間のyamanekfさん。「犬が食われると思っ
て戻ってきたんだべ」「ほら、避難したらやっぱり非難されるんだ」といわれ
放題。興味深かったのは「前市長は田村市全域に避難指示を出すべきだった」
という意見が出たこと。あのときは常葉と船引の一部が３０kmにかかり「区長
が苦渋の選択をした」と報道されたからあり得ない話だが（笑）、たまたま大
越の住民がいたので「頭をかすめたか」と聞いてみたら否定しない。もしそん
なことになったら、小野町、三春町、二本松市と分断が起きたのかも。ともか
く、７年前の記憶はみんなしっかりと残っているようだ。