🟣　スマップの無念

年明けから芸能人ニュースが賑やかだった。ベッキーの不倫に、スマップの独立云々。
ミクシィでもこの話題を日記で取り上げた人は多い。

私はテレビをあまり見なくなったのでワイドショーは知らないが、どうせテレビ局ではジャニーズ事務所に遠慮して言えないことだらけだろう。
だからというわけではないが芸能ニュースはネットから得ていた。

ネットの情報の信憑性を言い出せばキリがないが、週刊誌などの媒体と合わせて得られた情報から見えてくるのはジャニーズ事務所の権力の実態だった。

かつては出られることが歌手のステータスだった紅白。それが今ではジャニーズの言いなりのような番組になっている有様。

マッチのオオトリなど、納得した視聴者は何人もいなかったはずだ。
そのツケは絶対にこれからの紅白で払わされるだろう。

今回のスマップの件であぶり出されたジャニーズ事務所の横暴さは、かつての渡辺プロを彷彿とさせる。

独立していった歌手を番組に出すならうちのタレントは出さない。
そうテレビ局に脅しをかけ、独立して行った歌手を見せしめのように干した渡辺プロも、創立者の渡辺晋が亡くなったらもうその力はない。

おそらくジャニーズもその道をたどるだろう。
盛者必衰が日常茶飯事の芸能界。
それはスターという個人だけに限らない。

私は学生運動が吹き荒れた70年代に青春時代を送った。
良くも悪くも権力者や体制的なことには反旗を翻すのが正しい青春とばかりおバカをやって、そのツケを払わされた苦い経験もあるが、そのせいでどうも権力者に対しては今も条件反射のように反抗心がむくむくと沸き起こる。

だから今回の件でスマップがあっさりジャニーズに頭を下げたことにがっかりした。
野次馬だから言えることだが
「あのまま突っ走ってたほうがかっこ良かったのに！」
と、そう思わないではいられない。

それにしても…。
もしベッキーの不倫相手がジャニーズの誰かだったら週刊誌は書いても、ワイドショーはどこも取り上げなかったかもしれないのではないか。
事実、宮崎あおいとジャニーズの岡田准一との不倫は、週刊誌以外どこのテレビ局も沈黙した。

私はベッキーにもスマップにもあまり興味はないが、芸能人ニュースは無関心ではない。そこには故・梨元勝も言っていたように人間ドラマがあるからだ。

人気という移ろいやすい後ろ盾より、権力者の後ろ盾を選んだスマップのメンバー。
だけどジャニーズの横暴が知れ渡った今、皮肉なことに彼らが安定のために選んだジャニーズ王国は、もしかしたら今回の騒動が引き金になって瓦解が始まるのかもしれない。

俯瞰の視点で世間を見られる年齢になってみると、世の中の全ては諸行無常。
おそらく、鐘の音はあちこちで鳴っているのだろう。
実にかそけく…