予定日より4ケ月も早く
産まれてしまったから
手のひらサイズの大きさだった
母体に守られていないから
生き続けることが奇跡だった
それでもいのちは負けなくて
足で歩けなくても
うまく話せなくても
奇跡の時間を刻み続けた
小学校の運動会に車椅子で出た
種目は4人一組の騎馬戦だった
3人でつくる騎馬の一人になった
もちろん特別ルール
何年かして
その時の写真がある講演会で
紹介された
合理的配慮や
ソーシャルインクルージョンの
好事例として
その時
会場の一人が手を挙げた
聞くと
写真に写っている
3人の騎馬のうちのもう一人だと
車椅子の本人とは
20年来ずっと友だちで
近々予定している自分の結婚式にも
その本人を招待しているとのこと
奇跡のいのちには
寄り添う人々がたくさん集まって
チームが出来た
本人はチームの支援を受けて
高校まで卒業し
大学の聴講生を5年続けた
現在は講演活動や市民活動を
支援者とともにチームで行っている
活動のテーマは
「いのち」
「共に学び・共に生きてきたこと」
「重度の重複障害があっても
いろんなことにチャレンジできること」
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