6日に東京は雪。一日遅れていたら西新宿プークの外で寒さに震えていたところだった。そしてこの日二之席初日は生憎の雨。平日夜ということもあるが、喬太郎主任にしてはさほどの入りでもない。開場時は三割程度、その後少しづつ増えて終演時は八割ほどの入りという感じだったか。しかしこの日、面子をあげればホール落語でも滅多に無いような充実っぷり。しかも二之席ともなれば、ちゃんとそれぞれ時間を与えられて落語をやってくれるのだから、ありがたいことこの上ない。
前座はごはんつぶ。「牛褒め」を適度にショートカットした感じ。
●美るく「真田小僧」
3月で真打昇進、三遊亭律歌となる。この日は三つ目の寄席だが、先の二つは師匠と一緒の「松尽くし」だったそうで、落語が出来る…と嬉しそうだった。確かにお正月といえば松の飾りをつけ、師匠の後ろで緊張の面持ちでいた姿が思い出される。明るく楽しく演じている様子を見ると感慨ひとしお。がんばってね。同じく昇進、やゑ馬改め柳家風柳と交替。
●奇術 ダーク広和
●さん歌「欠伸指南」
マクラで「アイドルのウンコはマシュマロ」と主張する前座さんの話。前は「まめ菊さん」と実名で云っていたが、今日は師匠が出るから自重したのか。とにかく破壊的な「欠伸指南」で、教える側の先生の雑な演じ方がたまらなく可笑しい。小平太と交替。
●白酒「花色木綿」
師匠が「花色木綿で」と云うときは、悪戯っぽい愛嬌がある。白酒ももちろん愛嬌は あるのだが、さほど狙わず何も考えてない体で云うのがまた良いですね。
●粋曲 小菊
●百栄「弟子の強飯」
三遊亭圓生に立ち居振る舞いがそっくりな高校生を弟子にスカウトする落語家。5年ほど前に高円寺ノラやで聞いている。これまず百栄が三遊亭圓生っぽい仕草で演じなければ成立しない噺で。そういうところを疎かにしないのが百栄の凄さではある。
●馬石「金明竹」
ほぼ天然で可愛らしいおかみさんが主人公の馬石版「金明竹」。高座に上がると、前に出た百栄の前座スカウト噺を受けてか、前座時代に先輩として百栄をキツく鍛えた…らしい話を少し。
<中入り>
●漫才 ニックス
●菊之丞「天狗裁き」
後から出た喬太郎が「キャーッ丞さまの着物、相撲の呼び出しみたい!」と云っていたが、ほんとにそんな感じの着物で登場。
●動物物まね 子猫
●喬太郎「井戸の茶碗」
まずは正月らしい悪人が一人も出てこない噺。といっても中間と清兵衛さんは結構黒いのだが。7時40分から入って8時20分前に終演。短いマクラでは「オミクロン」というワードがたいそう気に入ったようで、オミクロンを戦隊名にして遊びまくっていた。去年の二之席を二日早く終えざるを得なかったことにも触れ、今席は無事に千穐楽を迎えられますように…とのこと。
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