mixiユーザー(id:411965)

2020年05月06日01:41

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「キャプテン・フューチャー最初の事件」本

『キャプテン・フューチャー最初の事件』
<ストーリー>
 月面のチコクレーターの秘密基地で育ったカーティス・ニュートンは人造人間のオットーと共に出かけた月面古代遺跡の式典で壇上に立つ議員のコルボがかつてカーティスの両親を殺した黒幕だと知らされる。一方惑星警察のジョオン・ランドール警視は二人を
マークしていた・・・
<コメント>
 旧作が偉大であればあるほどリブートというのは難しい。なにしろ旧作のファンの中で出来ているイメージを壊すだけ、という恐れもあるのだ。そういう意味でおそるおそる読んでみた『キャプテン・フューチャー』のリブートはなかなか夢中にさせてくれてかつての宇宙冒険活劇の醍醐味を思い出させてくれた。
 なんと言っても「火星人」やら「水星人」といった1950年代しか通用しないような設定をテラフォーミングと遺伝子操作で移住した人類という説明で違和感をなくしたり、オットーがサイモン教授の脳を移植するために開発研究された人造人間だったという説明で宇宙で唯一の存在であると納得させられたり。なかでも“キャプテン・フューチャーとフューチャーメン”という今から考えたら恥ずかしいような名前さえ主人公のカーティスが嫌がっているのに、いつの間にか彼らのコード−ネームとして定着してしまったり。
 しかし、そういった最新宇宙科学の説明と主人公の目的が両親の仇討ちであるために、舞台が月面と火星だけをウロウロしているだけなのでやけに物語がチマチマしているなあ、と思っていたらクライマックスでいきなり話が大きくなる。どうなるのかと興奮してしまった。以外にもウル・クオルンが魅力的なのだ。そして一見死んだかと思えるようなラストだけれども、明らかに彼が最後で死んでいるとは思えないのでこれは再登場が実に期待される。そう、デネブ人の遺跡と共にまさに新しい舞台が整ったばかりだといえる。

キャプテン・フューチャー最初の事件 (新キャプテン・フューチャー) (創元SF文庫)
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