今年の夏の暑さは花にも影響し、夏場に咲く花が全く咲かなかったり、今頃咲いたりしてゐます。そんななか、ウチのツワブキ(石蕗)は例年に増して見事に咲いてゐます。もともと晩秋から初冬にかけての花なので、夏の暑さは関係なかったのかもしれません。
「石蕗の花(つわのはな)」は、日本では初冬(立冬〔11月8日ごろ〕から大雪の前日〔12月7日〕ごろまで)の季語となってゐます。また茎(葉柄)は食用にもなります。フキの佃煮はキャラブキと呼びますが、西日本のある地域ではツワブキの佃煮こそがキャラブキだと言って名産品になってゐます。
「ツワブキ」という名前は、艶葉蕗(つやはぶき)、つまり「艶のある葉を持ったフキ」から転じたとする説のほか、厚葉蕗(あつはぶき)、つまり「厚い葉を持ったフキ」から転じたとする説もあります。島根県の津和野の地名は「石蕗の野(ツワの多く生えるところ)」が由来となっていると言はれます。
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