この徳利は、今から28年前の平成3年に東京の骨董祭で買ったものです。
当時は、古伊万里全般が高かったように記憶しています。
今では、古伊万里全般が安くなっていますが、どうしたわけか、その中にあっても、いまだに、初期伊万里は、それほど値を下げていませんね。
残存数が少ないからでしょうか、、、。
写真1: 初期伊万里染付波千鳥に福壽文字文八角面取徳利(正面と仮定)
製作年代:江戸時代前期 高さ:14.0cm
写真2: 正面と仮定した面から左に45°回転させた面
写真3: 正面と仮定した面の反対面
そうした状況下にあっても、比較的に安く手に入れることが出来ました。
というのも、それにはそれなりの理由があったからです。疵があったからなんです。
底面には、高台内に、ニューと窯疵がありました。でも、この徳利は厚作りなので、このニューから水が漏れるというような心配はありません。
首にも窯疵が見られます。
まっ、首部分にある疵は窯疵なので、それは疵とは見ませんから、それはそれでいいんですが、問題は、写真3に見られる肩付近にある横長のニューです。
そのニューは、ほぼ半周しているんです。全周まではしてはいませんから、パカット割れることはないんですが、ちょっと、目障りです(^^;
でも、裏側にしておけば見えませんから、鑑賞するぶんには、それほどの支障はありません(^^;
ところで、この徳利には、液体を口までいっぱいに入れると350㎖(1.9合)入ります。
大きさも手頃ですし、文様も、波千鳥と福壽文字文でお目出度いですから、これをお正月に使いたいところですが、実用にしていると、肩付近の横一文字の疵が拡大していってしまうのではないかと心配になり、一度も使ったことがありません。
これからも、実用にすることなく、鑑賞のみにしようと思っています。
そうそう、ちょっと蛇足になりますが、今回、写真の背景に使っているラシャ紙を新調しました(^-^;
私は、そのラシャ紙を、ホームページを開設した平成13年10月から使っていましたが、もう、随分と色褪せてきましたし、折皺なども目立つようになりましたので、新調することにしたわけです。
少しは綺麗に撮れているでしょうか。馬子にも衣裳と言いますものね、、、(^^;
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