mixiユーザー(id:17119814)

2018年08月19日06:59

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私的サッカー史(24)

ネットに翻訳掲示板といって自動翻訳機能付きで、世界各国の人が会話できる掲示板があ
る。その中で「仲の悪い隣国関係」みたいなテーマになると、ヨーロッパの人間が必ず言
うのがセルビアとクロアチアである。それぐらいこの2国は仲が悪い

そうした民族意識がサッカーの試合で爆発した。ザグレブで行われる試合は開始前から、
両軍のサポータ同士で小競り合いが起き、やがて大規模な激突になった。この時警備を担
当していたユーゴ警察は地元のクロアチア人を暴力的に取り締まったという

ディナモ・ザグレブの選手でありユーゴ代表の中心選手であったボバンはこれに怒り、警
察官に飛び蹴りを見舞って逮捕されてしまう。この事件をきっかけにしてクロアチア人選
手がユーゴ代表から抜けてしまい、ユーゴ代表が分裂してしまったのだ

ただこの問題はそれだけにとどまらず、民族対立がどんどんエスカレートし、遂にはクロ
アチア独立戦争へと発展していくのである。そんなわけでW杯直前に大問題が起きて動揺
が隠せないユーゴ代表だが、ストイコヴィッチによるとチーム内の団結はこれでより強固
になったそうだ。クロアチア人は居なくなったが、チーム内にはセルビア人、ボスニア人
にマケドニア人、スロベニア人と多様な民族の選手が居た

そんなわけで強固なチームワークを発揮しベスト8まで進出する。準々決勝の相手はアル
ゼンチン。この試合は白熱した試合となったが両国とも得点を挙げることができず、スコ
アレスのままPK戦にもつれ込む

この時ユーゴ側はほとんどの選手がPKを蹴ることを拒否したという。失敗すると帰国後
に戦犯として殺されることを怖れたためだと言われている。そんな背景もありPK戦の結
果ユーゴ代表は敗退してしまうのである

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