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2018年03月12日21:08

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「横道世之介」を読んで

大学進学のために長崎から東京に来た青年が様々な人と関わっていく約1年間の生活を描いた物語。

この本は2010年の本屋大賞3位となった小説で、読もう読もうと思いながら題名が個人名で何となくピンと来なくて、なかなか読む気になれなかった。

読んでみると、随所に「フッ!」と笑いたくなるような表現があり、楽しく読むことが出来た。まるで、有川浩氏の小説みたいな。。

例えば、
・主人公が上京する時に、母親に無理やりカバンに入れられた雑巾が、アパートで役立った時に、
 「息子にとって新生活は希望なのだが、母親にしてみれば新生活は雑巾らしい」

・友人の家に電話をした時に、その母親が出て長話をすることになった時、
 「時間を持て余してかけた電話だったが、世之介よりも時間を持て余している人に繋がってしまったらしい」
等々

以前、同じ著者の「怒り」を読んだけれど、こんな事は無かったように思うけれど。。

この本で気に入らなかったのは、主人公が死んでしまったこと。最後の盛り上がりには必要だったのかもしれないけれど、「ハッピーエンド大好き」な私にとっては辛い。。。

主人公が上京して、お金持ちのお嬢様で言動がテンネンなガールフレンドが出来たが、何かのきっかけで別れたのだけれど、20年後、報道カメラマンとなった主人公と国連職員となった元ガールフレンドが、タンザニアの難民キャンプで劇的な再会!!

ってことにして欲しかったなぁ〜

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