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2017年09月19日00:58

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「交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1」映画

『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』
<ストーリー>
 宇宙から来た生命体スカブコーラルによって地球が壊滅寸前となる事態が起こり、この事件は“サマー・オブ・ラブ”と呼ばれるようになる。そして10年後一人の少年レントンは墜落してきたLFOから現れた一人の少女エウレカと出会う・・・
<コメント>
 それほどのファンというほどでもないのになぜか『エウレカセブン』は2005年のレギュラー放送もその後製作された劇場版も、さらに続編のTVシリーズ『エウレカセブンAO』も全部チェックしている。これは多分、この作品がきっちりと作られているからだろう。
崩壊後の世界で巨大ロボットに乗って異形の生物と戦う少年が自分自身と、そして世界崩壊の原因と向き合いながら成長を試される・・・という設定だけなら『エヴェンゲリオン』と微妙に被っているのだが、あちらがストーリーを放棄してまで監督の作家性を前面に押し出したのに対してこちらはおそらく最初に決められたストーリー展開をきっちりと守って見事なフィナーレを迎えた。
 その後、パラレルワールドとしての劇場版や続編TVシリーズを経て、今回は元祖のTVシリーズをリブートして製作されたのが本作。
 冒頭で描かれる新作部分“サマー・オブ・ラブ”の戦闘は美しくも激烈でまさに現在描かれる戦闘シーンとしては最高の密度を感じさせる。そして、10年後となって主人公レントンの視点から描かれる部分は殆どが旧TVシリーズのフィルムを使ってのいわば再編集版。ただ脚本を練り直して再録音されたでのテーマがより一層明確となっている。
 今回の展開はあくまでもレントンの成長物語にフォーカスを絞り、レントンの回想で物語が進行するので時制は行ったり来たりしてひょっとして『エウレカセブン』を見たことのない人には辛い内容かな?と思わされた。なにしろTVシリーズ前半の大部分を占めるはずのゲッコー号でのレントンの生活が殆ど描かれずに、中盤でのゲッコー号を逃げ出したレントンの放浪とビームス夫妻との遭遇が中心となるのだが、これが実に見事。あくまでもチンピラ的だったホランドと異なって格好いい大人の男性、大人の女性とめぐり合い、そこで大人から生き方を子供として教えられ、そして旅立つまでが実は前半の核だったことが改めて判るのだ。
 数々の試練を経て大人への歩みを始めたレントンの新しい冒険が描かれる第二部はどうやら新作カットも多く、さらに物語後半で出てきたエウレカの最終形態まで出てくるようなのでまさに新しい作品へとシフトしていくようで、先が実に楽しみ。

交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1
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