タイヤ・インプレとバイクも少々　DUNLOP ROADSMART ３

　出始めから気になっていたタイヤ。DUNLOPのROADSMART 3(ロドスマ３)を乗らせて貰えました。このROADSMART 3のインプレは意外と少ないので書いておこうかと。
　前提として私はスポーツ走行が大好きなライダーです。主にスポーツ方向からの目線で見ています。使用車両は借り物のGSR600。足回りはノーマル。比較対象はこちらも借り物CB1300＋BS T30 evo。走った場所は多様なカーブと直線のあるワインディング。



　まず最初に思ったのは、T30 evoとよく似ているという事。両者のキャラクターは非常に近い物だと感じました。しかし乗り込んでいくに連れ性格付けの違いを感じ始めます。

　T30 evoはタイヤを丸く感じ、ロドスマ３は比べるとホンの少しだけ尖っている感じ。その差はカーブの進入時に明確な違いとして現れます。減速しながらのターン・インでT30はフロントがドシッと受け止めながら前後タイヤが綺麗に整列して寝ていく。その間の安定感・安心感は非常に高い。ロドスマ３はそれよりもフロントからスッと寝ていく感じ。前後タイヤが整列して、という所はとても似ていますが、比べると僅かにフロントが早くリヤが追従する感じ。

　旋回に入ると両タイヤとも前後がピタッと張り付いたままとても穏やかに曲がって行きます。この間アクセルのオン・オフのみならず前後ブレーキを掛けるのも容易。中間バンクではロドスマ３の方が前傾姿勢を取っているような感じがします。フルバンクに近付くに連れてT30と同じような、前後揃った落ち着いた雰囲気の旋回になって行きます。
　旋回中の自由度は前後(加・減速)はT30。左右はロドスマ３が得意そう。まぁ実際は言うほど差はありませんが。でもここいら辺りは車両の影響も小さくないのではっきりとは言えないかも。

　グリップ感はT30の方が張り付いている感じが強い。ロドスマ３の方がサラッとしているけれど不安感は無し。比べているので張り付いている感覚に差を感じるけれど、乗り慣れてしまえば慣れの問題。実際のグリップ力はとても高く、結構イイペースで走ったり、ブレーキを残しながらカーブにダイブしても全く問題無い。

　ロドスマ３は車体の動きが軽く感じワリとひらひらと動けるけれど、全体としてはしっとり落ち着いている。対してT30の方は色々な状況でも常にどっしり落ち着いているが操作は軽い。ツーリングを楽しみながら所々でキビキビ走りたいならロドスマ３。常に落ち着いた雰囲気の中で走りたいならT30 evo。と言った所でしょうか。

　両方共しっかり乗り込んでみて、両者甲乙付け難い素晴らしいタイヤである事は充分判りました。私自身はスポーツを絶対に外せないので選ぶならロドスマ３です。初代ロドスマ・ロドスマ２も経験していますが、それらに比べて柔らかいフィーリングになっています。だからと言って結構加重しても腰砕け感は無く、気持ち良く走っていられるのが良いですね。



　で、今回乗ったGSR600。良いバイクですよね〜。初めて乗っても違和感全く無し!。足の感じも良いし。街乗りからツーリング、その途中のワインディングまで全てを具合い良く感じさせる絶妙な匙加減が堪らない(涎)。
　E/Gも四発ながら低〜中速域のトルク感が程好くて、回さなくてもイイ雰囲気を出してくれる。勿論回しても楽しいけどね。

　以前乗ったZ1000も凄い良いと思ったけれど、それとは明確に違う方向性でGSR600は凄い良い。Z1000は例えて言うならネイキッドの形をしたSS。GSR600は高いレベルでバランスの取れたスポーツ・ネイキッド。

　何かもう隣の芝生が青く見え過ぎる(笑)。