六日町から北越急行に乗り換える。以前北陸新幹線前の様子を見に北越急行に乗車する事を考えたが、台風の影響により泣く泣く長岡振替となってしまった。しかも特急も運休する為直江津から長岡まで在来線各停、長岡から越後湯沢まで上越新幹線である。在来線特急はくたかの160��/hに乗っておきたいが、直江津-越後湯沢間ノンストップでは様子見にならない。その後機会がなく北陸新幹線が開業してしまったので開業から半年経ちどの様に変化したか見ると言うのが今回の目的でもある。
特急はくたかに変わる看板列車と言えば超快速スノーラビットであるが、時間の都合で乗車出来なかった。自宅発では新幹線を使っても厳しい。普通列車を待つとやって来たのはゆめぞら号である。トンネル内でプラネタリウム状の星空が広がる為乗車の楽しみがある車両であり、乗ってみたいと思っていたので丁度良い機会である。越後湯沢始発であるが、混雑の為辛うじて乗れたと言う程の乗車率である。連休の中日なのでそれ程混まないと思っていたので意外であるが、途中の十日町で一斉に降りた為通常の乗車率に戻った様である。十日町で何かイベントがあったのか不明であるが、ここまで極端な差があると驚く。車内精算の様子を見ると通常の切符よりも企画切符が使われていたのか精算に戸惑う人が多かった。北陸新幹線開業を機に旅行者が増える為企画切符の種類が増えた為と思われるが、分かり辛くなった点は否めず乗務員は大変であろう。しかしそこまでしてJRからの直通客を取り込まないと経営が成り立たない表れでもある。元々北陸新幹線開業までの繋ぎが目的の路線の為途中に観光地が少ないと言う点も問題である。
乗車すると早速トンネル区間に入り室内の明かりが消えて屋根に夜空が広がった。一斉に歓声が上がる所を見るとこのゆめぞら号目当ての乗客が多いと言う印象を受ける。そう言った意味ではゆめぞら号は成功であると言える。贅沢を言えばプラネタリウム状の演出をしているならば星の解説でもして欲しかったと思う。また車両毎に異なる上映プログラムを用意すれば全部見ようと考える乗客もいるのではないかと思われる。トンネル区間の多さを利用した車内サービスである一方興味の無い人には車内の一角に明るい場所を設けるなどの工夫もしていた。残念な点は六日町側にはトンネルが多いが、犀潟よりにはトンネルが少なく平地が多いと言う路線事情がある。犀潟付近では別の車内サービスが必要ではないかと感じた。犀潟からJRに戻り直江津まで直通する。
結局途中下車せずに終点まで行ってしまったので北越急行の様子見には程遠かった。特急はくたかを売りにローカル線とは思えない収益を上げていたが、北陸新幹線開業を機に危機的状況を迎える事になってしまった。こうなる事は既定路線であるとは言え比較的新しく高速走行用の線路を作ってしまった以上長期的に活用する事が必要となる。個人的に新幹線直通を考えて標準軌で開業した方が良かったのではないかと思う。越後湯沢-六日町・犀潟-直江津間の複線を標準軌交流と狭軌直流の単線扱いとすればE3系で直江津まで行き、在来線特急で金沢へ向かう事が出来るのではないかと思う。北陸新幹線開業後は上越新幹線との直通を生かして唯一の新幹線と直通する私鉄・第三セクターとして活躍する道はあると思われる。新幹線と直通しなくても関東から北陸方面の貨物列車の短絡線として使うと言う手もあるだけにまだ打つ手があるのではないかと感じた。仮に上越新幹線開業前に北越急行が開業していたらどうなっていたのか気になる。六日町以南はどれだけ特急が走っていたのか考えると面白い路線である。
この日の乗車列車
六日町-直江津(北越急行ほくほく線・信越本線)
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