原発大ブームである。え?何言ってんの?と思われるだろう。だがこれは日本の話ではな
い。世界全体としての話だ。日本では確かに原発は逆風だ。福島であれだけの事故が起き
たのだから当然である。しかし、世界全体としてみたときはそうではないのだ。むしろ、
我も我もとばかりに新設計画ラッシュなのである。
主に先進国以外で建設計画が激増中だ。特にアジアが多い。まず韓国。現在の23基から
9基増やして32基にする計画が進行中。次が中国。ここは凄くて現在18基のところを
71基にまで増やす計画だ。ベトナム。現在はゼロだが4基新設する予定。インド。現在
は20基あるが33基まで増やす。パキスタン。現在3基から7基へ。イラン。現在1基
から2基に。UAE。現在ゼロだが4基新設する。トルコ。現在ゼロだが8基新設。
続いてヨーロッパ。フランスは既に58基もの原発があるがさらに1基増やす。イギリス
は、16基あるがこれを18基に。チェコは現在の6基から8基にする。フィンランド。
4基から7基へ。リトアニア。現在ゼロだが1基新設する。ウクライナは旧ソ連から引き
継いだ15基があるが17基に増やす。そしてロシア。現在は29基の原発が動いている
が、これをほぼ倍の57基に増やす予定だ。
最後にアメリカ。現在100基もの原発が稼働している世界最大の原発国だが10基増設
して110基にする計画だ。ただしアメリカはシェールガスの増産により、ガス火力にコ
スト面で敵わないとされ、計画は進んでいない状況だ。
こうしてみると、海外で増設計画中の原発は145基にもおよんでいる。これ以外にも、
アジア、アフリカ、南アメリカの発展途上国では原発導入の機運が起こっている。まるで
福島の事故なんか無かったかのようである。チェルノブイリのときとは全く違う様相を呈
している。
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