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2014年03月04日20:21

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岐路に立つ県内高速バス

新潟交通グループは、4月1日に県内高速バスのダイヤ改訂を実施します。
本日、改訂内容が同社ホームページ上に掲載されました。
http://www.niigata-kotsu.co.jp/new/140304_kousoku.htm

31日限りで同社が撤退する新潟〜柏崎・新潟〜十日町両線の新ダイヤは、既に発表済み。
今回は、残る北陸道経由全路線の改訂内容が新たに発表されました。

このうち、新潟交通観光バスが運行する新潟〜巻・新飯田・燕・三条線で大幅に改訂されます。
まず新潟〜新飯田線(平日のみ1往復)は、31日限りで「運休」となります。
「廃止」「運行終了」とは明記されていないので、休止扱いとみていいのでしょうか。

新潟〜巻線と新潟〜燕線は、土休日の運行が取り止めとなりました。
巻線は運行本数こそ変わりませんが、巻潟東インター駐車場に立ち寄る便が充実。
往路の全便と復路の第3便以降が立ち寄ります。
また、新潟〜巻潟東インター駐車場線は引き続き平休日とも運行。
土休日の復路で、同駐車場7:09発が新設されます。
燕線は、現行で往路4本・復路3本(平日)のところ、改訂後は2往復に削減。
往路は夕方〜夜、復路は朝のみの運行に縮小されます。

新潟〜三条線は運行本数が削減。
平日で現行13往復→改訂後11往復(-2往復)に。
土休日で現行往路13本・復路12本→改訂後往路11本・復路8本(往路-2本・復路-4本)です。
往路では新潟駅発8:45 9:50 10:50の午前中3便が、復路では東三条駅発11:10〜15:15の日中4便と朝夕各1便がそれぞれ削減対象となっており、そのほとんどが平日・土休日いずれかの運行扱いに変更されています。

新潟〜長岡線では、往路の新潟駅21:45発(平日のみ運行の最終便)が削減されるものの、新潟駅18:45発の長生橋経由便が平休日を問わず新設されます。このため、土休日の往路が1本増発となり、ほかは現行通りの本数となります。なお、改訂後のダイヤには県立近代美術館への土休日運行に関する記載がありませんが、改訂後も運行が継続されるのか気になります。

新潟〜上越線は本数に変化ありませんが、往路の新潟駅7:10発が6:45発に変更され、削減される柏崎線初便(新潟駅6:45発)を補う対応がとられています。

柏崎・十日町線を含め、改訂による北陸道方面各線の総本数は平日で往路-15本・復路-14本、土休日で往路-16本・復路-17本と、大幅な本数削減となります。各線が並行し利用者も多い北陸自動車道の鳥原バス停においては、削減対象の便は他路線の便と近接する場合がほとんどで、新潟駅方面への利便性が低下する可能性は低いとみています。

県内高速バスは近年、利用者の減少に歯止めがかからない状態が続いています。
新潟交通の事業報告書(ホームページで閲覧可)をみても、県外線を含めた高速バス部門の運賃収入は2009年度から減少が続き、2012年度までのここ3年は-3〜-4%で推移しています。
特に昨年は、長岡・柏崎・上越・十日町の4路線で運賃割引キャンペーンを実施したものの、利用者減少を食い止めるには至りませんでした。
利用者減少の背景としては、高速道路のETC割引による自家用車へのシフトや、「平成の大合併」や事務効率化に伴う用務需要の減少、古町地区の求心力低下などがいわれています。

新潟県内の高速バス路線は、都市間の移動需要だけでなく、高速道路沿線地区の生活移動を支える役割を担っています。通勤時の鳥原・巻潟東など高速道バス停でのパーク&バスライドは全国的にも注目を集めるほどです。従って、本数削減が進めば地域生活への影響は避けられません。

新潟市では現在、BRT計画に関連して一般バス路線の再編も計画されています。しかし県内高速バスをどうするかについては、議論の対象外になっているのが現状です。今後、これまで県内高速バスが担ってきた役割を検証したうえで、今後どうするか議論していく必要があるのではないでしょうか。そうした観点から、県内高速バス各線はまさにいま岐路に立っているといえます。

※21:48補訂 北陸道経由の土休日削減総本数について訂正

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