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2024年03月27日22:00

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板谷梅樹のモザイク作品展,絶対観てみたいです٩(๑˃̵ᴗ˂̵๑)۶ °

 何これ,凄く素敵!(。・о・。)! 絶対観てみたいです٩(๑˃̵ᴗ˂̵๑)۶ °

 板谷波山(1872〜1963)と聞けばたとえ美術にあまり興味の無い方でも「あぁ,有名な陶芸家だ」とすぐピンと来るでしょう。彼は陶芸家としては初の文化勲章受章者でもあり,近代陶芸の開拓者として日本の美術史に大きな足跡を残した人物です。また僕にとっては誇るべき郷土の偉人でもあり,茨城県陶芸美術館などで彼の作品を何度も鑑賞するたび「僕の故郷からこのような偉大な芸術家が生まれたのは本当に誇らしく嬉しいことだ」と常々感じているところです。
 しかし波山の子息に板谷梅樹(1907〜1963)という方が居てそちらもまた優れた芸術家であったということは僕は今まで全く知りませんでした。そもそも波山の子孫にどのような方がいらして何をしていたのか,僕は今まで考えたことも無かったというのが正直な所です。唯一,茨城県陶芸美術館に展示されていた波山が孫宛てに送った可愛らしい自筆イラスト入りの葉書を見て「孫への深い愛情を持った,優しいお祖父さんだったのだな」「さすがに偉大な美術家で,専門外とはいえ絵も大変上手だったのだな」などということを感じたことがある程度です。

 実は親子二代にわたって活躍している郷土の偉大な美術家自体は他にも存在し,それ自体は決して驚くような話ではありません。板谷波山と同じく偉大な陶芸家であった松井康成(1927〜2003)とご子息の松井康陽氏(1962〜)のように。では何故,松井親子については知っていたのに板谷親子については知らなかったのかというと,最大の理由は僕自身の勉強不足です。しかしそれ以外に「松井親子がともに陶芸家という同ジャンルに属する美術家であるのと異なり,板谷親子は父と息子で活躍するジャンルを異にしていた」というのも大きな理由の一つでしょう。父と子とが同じジャンルの美術を手掛けていれば比較して類似点や相違点を見極めようと考える人も多いでしょうが,板谷梅樹の専門はモザイク画であって陶芸ではありません。同じ美術とはいえ親子で手掛けるジャンルを全く異にしていれば「類似点や相違点を見極めよう」という話にはなかなかならないのも当然の話です。

 では板谷梅樹の作品というのは,具体的にはどのようなものなのでしょうか。こちらの記事には幾つもの作品が紹介されています。モザイク画というのは複数のパーツを組み合わせて1枚の絵にするのでどうしてもぎくしゃくした感じを拭えないことが多いのですが,写真で紹介されている「花」(2種類あります)や「キリン」などは全体にとても滑らかな感じですね。俄かにはモザイクとは信じられないような思いです。一方で「笛を吹く人」はモザイクらしさを強調し,観る者を興奮させるような擬古典性とエキゾティシズムとに満ち溢れています。またアクセサリーは帯留やペンダントなどのアクセサリーは繊細な美しさがとても魅力的で,僕などは思わず「是非身に付けたい。男の僕でも着用出来るネクタイピンは無いものか」などと思ってしまいました。展覧会の題名にある「昭和モダーン」という表現の妥当性は判りませんが,なるほど古雅な美しさを湛えていることは写真からでも明確に確認出来ますね。
 因みにこれらモザイク作品の素材となったのは,作者の父である板谷波山の作品の陶片です。陶芸作品というのはどうしても焼成の段階で割れてしまったり色合いにムラが生じたりという歩留まりの悪さから逃れることが出来ませんが,梅樹はそうした「作品になれなかった」焼物の欠片に全く新たな命を吹き込んだ人でもあったのでした。親子で専攻した分野は違うといっても,実は父と息子との制作には密接な繋がりがあったということですね(ლ˘╰╯˘).。.:*♡

 これら板谷梅樹による優れた作品を多数展示する展覧会「特別展 昭和モダーン、モザイクのいろどり 板谷梅樹の世界」,まず2024(令和6)年4月20日〜6月23日に波山の故郷である茨城県筑西市の板谷波山記念館で,次いで同年8月31日〜9月29日に東京・六本木の泉屋博古館東京で開催されます。茨城のほうが便利な方は前者に,東京のほうが便利な方は後者に,是非是非足を向けるべきでしょう。
 僕も勿論どちらかにお邪魔して,素晴らしい美の世界に没入しようと今からとても楽しみにしております♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪



特別展 昭和モダーン、モザイクのいろどり 板谷梅樹の世界
https://www.artagenda.jp/exhibition/detail/9167
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