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2021年09月21日16:23

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「染付 花蝶文 碗」

 今回は、「染付 花蝶文 碗」の紹介です。


写真1: 正面(仮定)
     口縁にソゲ傷が1箇所見られます。

写真2: 正面の裏側面
     右側の口縁から胴にかけて3cmほどのニューが見られます。

写真3: 見込面
     底のほうに陶片がひっついています。ひっついた陶片には釉薬が掛かっていますので、滑らかですから、触っても指などに傷はつきません。



生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代前期
サ イ ズ : 口径12.4×8.9cm 最大高さ;6.7cm 底径;5.7cm




 なお、この「染付 花蝶文 碗」につきましては、かつての拙ホームページの「古伊万里への誘い」の中で、既に紹介しているところです。

 つきましては、次に、その時の紹介文を再度掲載し、この「染付 花蝶文 碗」の紹介に代えさせていただきます。





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               <古伊万里への誘い>

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*古伊万里ギャラリー184 伊万里染付花蝶文碗       (平成25年8月1日登載) 

 写真からわかるとおり、遠くから見たら、一見、「歪みはひどいが、それがかえって面白そうだ! 実用に使えるかな?」と思わせる。

 しかし、手に取って中を覗くとガッカリである。大きな陶片がヒッツイている。これでは、いくらなんでも目障りで、使用するには気が引ける。

 でも、そのヒッツイタ大きな陶片には全面に釉薬がかかっているので、そのカドには鋭さがなく、指でなぞっても滑らかで、指に傷などつかないから、見た目を気にしなければ使えないこともない。

 とにもかくにも、陶片の値段で買えた(陶片といえば陶片だから、当たり前と言えば当たり前だが、、、)嬉しい碗である。

 

江戸時代前期   口径:長径12.4cm、短径8.9cm  最大高さ:6.7cm

 

 

追記(平成25年9月1日追加更新) 

 この「伊万里染付花蝶文碗」については、「碗」というよりは「陶片」にすぎないと認識していたところです。

 ところが、その後、「古伊万里日々雑感」の平成25年8月14日のところで書きましたように(注:この「古伊万里日々雑感」の文章は割愛)、先日、今は亡き妻の姉の家の玄関先で、この「伊万里染付花蝶文碗」とほぼ同じ形と大きさの陶製の「花器」を発見したんです。
 たぶん、その「花器」は、今は亡き妻の姉が買ってきて花生けとして使っていたものでしょう。

 その時、この「伊万里染付花蝶文碗」も、中に剣山を入れれば花を活けることが出来る、立派な「花器」になることが出来ると思ったところです。

 奇しくも、妻は、最近、押入れから出してその辺に置いておいたこの「伊万里染付花蝶文碗」に目を留め、さっそく利用したようで、この「陶片」にすぎない思っていた「伊万里染付花蝶文碗」が、立派に「花器」となることを実証してくれました(「今月の作品紹介143」参照)(注:「今月の作品紹介143」は割愛)。





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*古伊万里バカ日誌114 古伊万里との対話(陶片の碗)(平成25年8月1日登載)(平成25年7月筆)

登場人物
  主  人 (田舎の平凡なサラリーマン)
  陶片僕  (伊万里染付花蝶文碗)


・・・・・プロローグ・・・・・

 主人は、次はどの古伊万里と対話をしようかと「押入れ帳」をめくっていたが、「あれっ? これはどんな物だったかな〜?」というものをみつけたようである。
 それで、押入れの中からその物を引っ張り出してきて対話をはじめた。

 
         ------------------------------------------
 

主人: 「あれっ、我が家にはこんな物もあったのか」とビックリしたよ!

陶片僕: 私のことはすっかり忘れてしまったんですか(><) でも、自分で買ってきたものなんでしょう?

主人: それはそうなんだけどね。ほんの6年程前に買ったにすぎないんだけど、すっかり忘れてしまった。すまん、すまん(~_~;)

陶片僕: 私の影が薄いからでしょう。

主人: いやいや、そういうことでもないんだけどね。きっと、最近は、私の記憶力が低下してきたからだろう(本当は、お前の影が薄いからだとひとりごちた)。

陶片僕: 主人の記憶力が弱いのは、最近にはじまったことではなく、昔からではないですか(><) (腹立ちまぎれの憎まれ口である)。
 それに、何ですか、私の名前に「陶片僕」などと付けたりして(プンプン)。

主人: いや〜、まいった、まいった(~_~;)
 お前の名前を「陶片僕」としたのはだね・・・・・。あの〜、その〜、いろいろと事情があってだね・・・・・。 

陶片僕: 言い訳ばっかりして・・・・・。 

主人: まっ、言い訳といえば言い訳になるんだけれど、「お前は陶片に当たるのかな〜、それとも、ちゃんとした「碗」といえるのかな〜」と思ったり、「お前は初期伊万里といえるのかな〜、それとも中期伊万里に属するのかな〜」などと考えたりするわけよ。それが、何度そう思って問い掛けてみても、お前はそれに応えてくれないから、お前のことを「このわからずや。この唐変木」と叫びたくなるわけよ。それで、「唐変木」の「唐変」を「陶片」に置き換えて「陶片僕」としたんだ。

陶片僕: それにしてもひどいネーミングですね(><)
 ところで、私は初期伊万里なんですか?

主人: なかなか悩ましい問題だね。昔なら文句なしに初期伊万里で通ったけど、研究が進んできた現今ではそう単純ではないんだ。
 でも、私の長年の経験からすると初期に属すると思っているよ。伊万里の最初期の、草創期のものではないにしても、初期に近いものだと思っている。 

陶片僕: さきほどの「陶片僕」の話に戻りますけど、私は、やはり、「陶片」なんですか? それともちゃんとした「碗」なんですか?

主人; これまた悩ましい問題だね〜(主人は、ちっとも深刻には考えていないけれど、「陶片僕」というような名前を付けてしまって心証を悪くしたてまえ、また、お詫びの意味も込めて、マジメに考えているふりをしている)。
 お前を、最初、遠くから見た時、「おっ! 初期伊万里だ。口縁にソゲがあるが、補修すれば使えるかな。ちょっと歪みがひどいけど!」と思ったよ。
 しかし、近付いて手に取ってみたらガッカリだった(><) ニューはあるし、何よりも、大きな陶片が見込み部分にヒッツイテいるんだものね。ただ、底の方にニューなどはないので、液体は漏れないようだから、使って使えないことはないけれども、使いづらいからやめとこう思ったね。買うのは止そうと思った。
 ただ、見込み部分にヒッツイテいる陶片をしげしげと眺めると、そのヒッツイタ陶片の片方の端が更に割れているんだけれど、その割れた部分にも釉薬がかかっているんだよね。このような状況のことは、古陶磁の世界では、窯疵といって疵とは見ないんだよ。そうだとすると、この器は、疵としては、「口縁」のソゲとニューがあるだけで、歪みはひどいが、一応、碗といえるのかな〜、陶片とはいわないのかな〜等と考えていたんだ。
 そうしたら、店主が近寄ってきて、「よかったらお安くしときますよ」と言うんだよ。それで、値段を聞いたら、やっぱり「陶片」の値段だった。最初は買わないつもりだったけど、「まっ、陶片の値段ならいいか」ということで買ってきたわけさ。

 

追記(平成25年9月1日追加更新) 

 この「伊万里染付花蝶文碗」については、「碗」というよりは「陶片」にすぎないと認識していたところです。

 ところが、その後、「古伊万里日々雑感」の平成25年8月14日のところで書きましたように(注:この「古伊万里日々雑感」の文章は割愛)、先日、今は亡き妻の姉の家の玄関先で、この「伊万里染付花蝶文碗」とほぼ同じ形と大きさの陶製の「花器」を発見したんです。
 たぶん、その「花器」は、今は亡き妻の姉が買ってきて花生けとして使っていたものでしょう。

 その時、この「伊万里染付花蝶文碗」も、中に剣山を入れれば花を活けることが出来る、立派な「花器」になることが出来ると思ったところです。

 奇しくも、妻は、最近、押入れから出してその辺に置いておいたこの「伊万里染付花蝶文碗」に目を留め、さっそく利用したようで、この「陶片」にすぎない思っていた「伊万里染付花蝶文碗」が、立派に「花器」となることを実証してくれました(「今月の作品紹介143」参照)(注:「今月の作品紹介143」は割愛)。



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