うる星の劇場版が作品内のエピソードとなり、我々の体験との一致も多くなってくる。
「ムーの白鯨」のマ・ドーラのコスプレの描写を懐かしく感じる。又、自分が
実際にいた時代の札幌での雪まつりの様子なども感慨深い。コマの中にはいないが
あの界隈に自分が存在していたのだった。
以前にもあったが、他の漫画家の原稿をほぼそのまま掲載するという試みが
なされている。際どい反則技ながら、連載当時、和也の死に際して受けたショックが
生々しく蘇ってくるので効果は抜群。これが島本和彦の狙いだとしたら、大した
策士だ。慟哭を作者と共有したことになる。
さて、当時は知らなかった情報として、オタクの望みを全て叶えてくれそうな
アシスタントが登場。大学入学の頃のあこがれ、とんこさんはフェードアウトして
しまったが、尾東さんの場合はどうだろうと妄想せずにはいられない。其の際の
原稿が矢張り掲載されているが、漫画家名がしっかりと島本和彦になっている。
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