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2020年02月12日10:17

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産める福島へ

3年前の1月、内堀福島県知事と移住者の意見交換会が行われ、私は移住者兼取材者として参加した。移住者が多かったこともあり、私はなるべく控えめに発言。「移住者誘致の車の両輪は住まいと仕事と言われてきたが、3つ目の課題として子育て支援がある。でも、いまの福島では多くの地域で子どもを産める環境にない」と指摘した。実は、都路の若い農業者から「双葉厚生病院が閉鎖され、もう出産できる近場は郡山市しかない」と聞いていたからだ。

この問題は福島に限ったことではない。産婦人科医は全国的に減少しており、各地で問題になっている。その理由は月平均300時間とも言われるハードワーク、そして皮肉なことに福島県の浜通りの大野病院で起きた訴訟である。出産は病気でないため、一般人は無事に生まれて当たり前と考えるが、実際はさまざまな病気を警戒しなければならないし、夜中に手術となることもたびたび。過労死する医者もいるほどで、不人気が蔓延しているのだ。福島では二本松の市長が産科の確保を公約にカムバックしたが、成果が上がっているのか私は承知していない。

子どもを産むためには産婦人科医以外に、助産婦という女性だけの専門家も重要な戦力になる。私はその事例を栃木県と山梨県で聞いていたので、意見交換会ではその話もした。実は、福島にも年に20人ほどの助産師を輩出する県立総合衛生学院があるのだが、やはりニーズに追いついていないようだ。つい最近の報道によると、3年後に福島県立医大に助産師を養成する施設が建設されることになり、1億1000万円あまりの予算が付いたという。ようやくここまでという気がしないでもないが、一歩前進には違いない。

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