花が終り実が付きました。実を包んでゐる花びらのやうなものは萼です。やがて枯れて皮がカラカラになり裂けて種が零れ落ちます。実はオクラでも畑にほっておくと、同じやうにカラカラになり種が飛び出します。写真はオクラと同じアオイ科の紅蜀葵の実です。
紅でなく黄の花が咲くオウショクキ(黄蜀葵)という花があります。別名をトロロアオイと言ひます。
この植物から採取される粘液はネリと呼ばれ、和紙作りのほか、蒲鉾や蕎麦のつなぎ、漢方薬の成形などに利用されるので、トロロのやうな粘液を持つ葵と言ふことです。
そうそう、コウショクキの方はモミジアオイ(紅葉葵)と呼ばれます。それは葉の切れ込み具合がモミジのやうだからです。アオイ科にはハイビスカス、フヨウ、ムクゲ、タチアオイなどがあり、どれも瓶ブラシのような蕊とオクラのやうな実をつけます。ワタ(棉)も仲間です。
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