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2018年12月31日23:21

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怒りの一泊旅行

 何故か私だけ年末のギリギリまで働かされしかも1/2からの勤務も入れられ(他の人達は最低でも5日の連休をゲットしてる)、独身だからって理由でこんなんが許されるのか?この不平等、酷すぎないか!?と、衝動的に箱根の温泉に行ってしまいました。12/30-31。

 あああー、自宅からの国内旅行ってなんて楽なんでしょう。パソでちゃちゃっと今からでも泊まれる宿を探して、ちゃちゃっとそこまでの交通手段を確保して、「あ、御殿場アウトレットにバスで行けるわココ。じゃあそれも追加で」で、高級温泉ホテル+ヤケ買いの旅が決定。各種バウチャーをプリントアウトすれば、もう完了。所要時間1時間弱。

 一泊なら、持っていく荷物も大したことありません。ぶっちゃけ仕事に持参する物々と下着と化粧品だけありゃいい。浴衣からタオルから歯ブラシまで、全部揃えておいてくれるんだもん。
 ただ、箱根やら御殿場やらはこの時期めっちゃ寒いので、防寒対策だけは念入りに。あと、近くにコンビニがない僻地だとホテル内の自販機がぼったくってくるので、ペットボトルのお茶と水は行きがてらスーパーで調達。

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 横浜駅を正午過ぎに出る高速バスで、ホテルまで歩いて3分の停留所へ15:10着。チェックインが15:00〜だから、全く都合のいい話ですよ。暖房の効いたバスの中で文庫本を読んだり居眠りしてたら着いた。
 キン、と澄んだ空気が気持ちいいです。

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 しかし、私のふくふくした気分は、そこであえなく玉砕しました。
 館内案内が、まさかの中国語&英語併記。私は昔ながらの温泉旅館を堪能する気満々だったのに、チェックインカウンターに居たのは、母国語が中国語だろうなと思わせる、妙にぎこちない日本語を話す女性でした。
 ここまで‥‥こんな所にまで、外国の客を招かないと立ち行かない程までに、日本人の観光客は減っているのか‥‥‥
 そしてこんな僻地にまで、海外旅行客は浸透しているのか‥‥‥‥
 いやまあ、ザンクト・ギルゲンみたいなヨーロッパのド田舎にまで行った私が言う事じゃないんですよ、頭では分かってるんですよ。でもね、アルプスにある山間湖の景観に惚れ惚れするのと、不特定多数が裸でお湯に浸かるという理解不可能であろう行為と、比べ物にならないと思いません!?
 なにもわざわざ、こんな山奥にまで来る必要はあるまいに。
 案の定というか、湯質が気に入って3回も入ってしまった露天温泉で出会うのは、日本人ばかりでした。助かりました、温泉で大声で会話されたら間違いなくキレてたからね。全てが台無しになるのは上手いこと回避。

 しかし、そうなると今度は、この人達は一体何しにここに居るんだ?という素朴な疑問が。
 安くないですよ?ここの夕食を普通のレストランで頼んだとしたら一万五千円くらい(足柄牛の陶板焼き、美味かったっす)。色々備えたホテルに素泊まりしたと考たら一万円くらい。それに温泉と朝食が付くから、「トータルするとお得だよね!」という値段。
 不便な所にわざわざ行くのは、ただひたすら温泉が目当て。他は全て+αでしかない。しかし、その+αのみにこの宿泊費を払って、彼らに何のメリットがあるんだろう。

 分っかんねーなー‥‥‥

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 タバコを吸いにラウンジに行ってみたら、箱根周辺のパンフレットが置いてあって、ラリック博物館がごく近くにある事を知りました。あっぶな、気付かずにアウトレットに直行する所だった!!
 ラリックはアール・デコとアール・ヌーヴォーの合間を駆け抜けた、宝飾・ガラス・室内装飾の芸術家です。1901年のパリ万博で日本の美意識を知ってから、ジャポニズムに傾倒したりしてみたりもしてます。
 彼の作品、めっさ好き。一点ものばかりでなく、工房で数打ちもしたので、比較的目にしやすいのもいいですね。
 量産できる小さい香水瓶を開発したことで、量り売りで上流階級にのみ入手出来ていた香水が、少量ずつ中産階級にも手に入るものになったという、香り文化の機転を産んだ人でもあります。
 その容器がいちいち流麗で洗練されてて、今でも通用するデザインで。レプリカでいいから誰か作って売ってくれえええ!

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 と、目の保養をした後、ちょい移動して、往路とは違うバス停へ。
 実は位置関係がよく分かってないのですが、金太郎さんで有名な足柄の周辺は、箱根でありながら、御殿場にも近いのです。プライベートでは車を使わない者の悲しさ、どういうルートを辿ってるのかサッパリ分かりません。
 分かりませんが、ひょいとカーブを曲がった途端に富士山の威容がドドンと出てくるあのルート、バスに乗ってるだけで楽しかったです。
 いや、まあ、半分以上は居眠りしてましたが。

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 御殿場アウトレットの楽しさも、実は半分くらい、ふと拓けた場所に出た途端に富士山が圧倒的にそびえている事にあるんじゃないかと。
 世俗的な「安く買おうぜ」と、超越的な「ああ、富士山だ」が相まって、つい上限を忘れて散財してしまうのではないかと(笑)
 特に、何故か喫煙所は絶好の富士山ビューポイントにあることが多く、ぼへらーっと眺めていると、なんかもう、色々どーでもよくなる感じです。いつまでもいつまでもそうしていたいけど、実際問題、寒すぎるので定期的に店に入らないと死にそうになるし、入ったらつい買ってしまうし。もう掌の上でコロコロですね。
 途中から雪までちらほら降り出して(太陽は出てるのに風に飛ばされてくるやつ)、ますます店に逃げ込んではつい買い物を、というヤバい循環に陥りました。なんでフォションでパテの大量買いしてんだ。<食い物である辺りがまだ理性を保ってる。

 まあ、実際、私の散財は他の方々に比べたら一桁低いと思いますよ。
 復路の横浜駅行きバスで隣りの席だった人‥‥私がことごとく「値下げされたってこの値段だろ、逆さに振っても出ねえわ!!」と半笑いになった店舗の、大きな紙袋を十個くらい下げてましたもん。あ、日本人。
 バスの狭い通路にガッコガッコ紙袋を引っ掻けて歩く姿に、なんとなく「そんなに資金があるなら高速バスより快適な足を使えばいいのに」と思ったのはナイショです。価値観は人それぞれだからね。

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 ちょっと面白かったのが、箱根のホテルで手に入れたアウトレットモールの地図にはクーポンが付いていて、最初にインフォメーションに持っていくと、数十店で特典が受けられる冊子に変えられること。
「昨夜は箱根にご宿泊でしたか。羨ましい限りです」というお姉さんの優しいお言葉と共に、神のような割引特典をゲット。詳しくは申し上げませんが、正規ろくまんえん超えのダウンコートを、タイムセール+冊子のダブル割引で、にまんえんで手に入れました。ビックリです。
 これだけで交通費のモト取ってお釣りがくるという‥‥
 元々、長年愛用していたダウンが経年劣化でアカン事になっていたので、これだけは絶対に買う。と決めていた私にとっては、後光が差して見えました。
 箱根と組み合わせで御殿場行く人、絶対にこの地図だけは手に入れろ!在るかどうかは運だけどな!!

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 という訳で、イライラを温泉と買い物で発散した訳ですから、新年から気分一新でまた頑張ります。
 皆様、よいお年をお迎えくださいませ。

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