20世紀にピカソがゲルニカを作成する過程とそれに関わる人々の物語と、21世紀に9.11テロで夫を亡くした学芸員がMoMAでのピカソの企画展に合わせてゲルニカをスペインから借り受ける活動の物語が並行して展開されるフィクション。
以前から読もうと思いながらなかなか読むことの無かった作品。というのも、原田マハ氏の作品で興味はあったのだけれど、私にはピカソの作品の良さが分からないし漠然とピカソという人物が好きでないから、実際にこの本を手に取るまで時間がかかった。
ピカソついての記述は思っていたほど嫌悪感を抱くことがなくて、すんなりと読み進めることが出来た。
21世紀のパートで学芸員がテロ組織に誘拐される展開は突拍子の無い話の様で違和感を持ったけれど、テロ組織に監禁中、学芸員とテロ組織とのやり取りで感動のために涙が出てきたことを思うと、このフィクションは重要な位置付けになっているのだなと思った。
この本を読んで、ゲルニカのタペストリーをじっくり見てみたいと思った。大塚国際美術館へまた行ってみようかな。。。
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