厚岸Ｂ級グルメ、厚岸人のソウルフード？ 喫茶「ロビンソン」名物「ハンスパミート」（9/16）

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敬老の日の祝日の連休を利用して、クルマで釧路へ行って２泊し、サンマと生クジラで一杯やりに行ったが、２日目の９月１６日日曜日は昼間は特にやることもなかった。
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釧路のご当地Ｂ級グルメと言えば「スパカツ」だが、去年厚岸のマイミク氏から厚岸の喫茶店・ロビンソンの「ハンスパミート」が懐かしく、たまに食べると旨いなんていう話を聞いていた。
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おそらく「ハンバーグスパゲティミートソース」のことだとは思うが、ソースが普通のミートソースでもデミグラスソースでもなく独特なんだそうで、釧路にもハンバーグを乗せた鉄板ミートソースはあるが、厚岸の「ロビンソン」の「ハンスパミート」じゃないとだめなんだそうだ。

若い頃から食べ慣れた厚岸出身者など、久しぶりに帰省したときに食べると「厚岸に帰ってきた」と実感する者も多いそうで、厚岸人のソウルフードと言っても過言ではなさそうである。

そんなことを聞いていたが、厚岸に飲みに行くことはあってもそれだけでお腹一杯になってしまい、「ロビンソン」の「ハンスパミート」を食べに行く機会がなく、ずっと気になっていた。

ただ、厚岸のマイミク氏いわく「いつ営業しているかよく分からないんですよね」とのこと。

釧路に連泊し、昼間は予定もなく暇だったこの日、クルマもあることだし、営業しているなら昼飯は厚岸まで足を伸ばしてみることにして、電話で確認してみたら「出前で忙しくてお店開けるのは遅くなるが12時には開けられると思う」とのことで、12時半頃に着くように厚岸「ロビンソン」を訪ねた。

来店客はなく自分だけだったが、おかみさん１人しかおらずそれまで忙しかったようで、先客が食べた後の皿がカウンターに下げられたままになっていたが、見れば全部注文はハンスパ系だったようである。

初めて来店した経緯を伝えると、おかみさんは初めてなら「ハンバーグスパゲティ」を強く薦められたが、それはスパゲティはナポリタンだそうなので断り、マイミクさんが推す「ハンスパミート（960円）」を注文。

すると、ミートソースの上にハンバーグとピーマン、目玉焼きが盛られた鉄板スタイルのスパゲティが出てきた。

ミートソースの下には手作りっぽいハンバーグ。

まずはミートソース部分だけで食べてみると、普通のトマト風味のソースでもなく、デミグラスソースでもなく、ほんのり甘い独特の味わいのミートソースで、麺も細いタイプのスパゲティで、これは釧路でも見掛けたことのない初めて食べるタイプのスパゲティである。

次にハンバーグを食べてみると、どうやらミートソースだと思っていたのはハンバーグのソースと同じもののようで、和風ではなく洋風なのだがほんのり甘い不思議な味わいである。

ハンバーグは決して大きくはないが厚みは十分あり、お肉はビーフではなくポークが主なつなぎが多目の庶民的な風味のハンバーグで、安っぽいがおいしい。

ハンバーグと一緒に麺を食べると、同じ味わいのソースだから違和感なく、ミートソースに入っている挽き肉とハンバーグがぶつかり合うこともない。

半分くらい食べたところで半熟の目玉焼きの黄身を破る。

トローリ流れ出した黄身をまぶして食べると甘いソースに卵黄のコクが加わり、深みのある味わいに変わる。

ピーマンをどのタイミングで食べればいいのか分からず、適当にかじりながら食べ進むが、さらに粉チーズも掛けてみる。

粉チーズはあってもなくてもどっちでもいいな。

大盛りにはしなかったので麺のボリュームは大したことはなく、ひと口に絡めるソースの配分が難しく、このまま食べ進むと独特のソースが残ってしまいそうになってきたので、最後はよくまぜてたっぷりソースを絡めていただく。

甘いソースが独特で、いわゆるミートソースを食べているという実感は最後までなく、不思議な感覚で食べ進む。

そして完食。

決して誰が食べても「めちゃめちゃ美味しい」という食べ物というわけでもないと思うが、何日も煮込んで作ると言うオリジナルの甘いソースはどこにもなく、これは「ロビンソン」でしか味わえない味覚であることは疑いようもない。

若い頃から普通にこれを食べて育った厚岸人が、大人になってよその街で食べるスパゲティとは全然異なり、懐かしくなってときどき「ロビンソン」の「ハンスパミート」を食べたくなる気持ちは理解できる。

これこそ厚岸のソウルフードと言ってもいいのではないだろうか。

マイミクさんから聞いてずっと気になっていたが、ようやく実食することができて、どこにもないオリジナルの「ハンスパミート」の味を知ってしまうと、たまに食べたくなる中毒性があるのは分かるような気がする。

ついにこの味を知ってしまった（汗）