mixiユーザー(id:17119814)

2016年10月24日06:39

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日露戦争(71)

歩「要塞などの堅固な敵陣地を攻略するには、2通りの手段がありマス。1つは防御陣地
  を物理的に破壊してしまう方法デス。空爆で破壊するとか戦車で踏み潰すとか」
榴「日露戦争時点では飛行機も戦車も存在しない。唯一の手段は砲撃だけど、28センチ
  砲は用意できたけど、要塞を破壊するためには砲弾の数が絶対的に不足していた」
三「そこで塹壕を掘って近づき、手榴弾や迫撃砲で攻略しようとしたが、敵も必死に抵抗
  したため、イマイチうまく行かないぞ、という状況だったわけじゃな」
歩「そこでもう1つの手段デス。その手段というのは『守備側の人間を殺してしまう』」
榴「要塞がいくら堅くても、守る人間が居なければ意味は無い。敵兵を殺して数を少なく
  してしまえば攻略できマス。例えば第一次世界大戦でドイツ軍は、毒ガスを使用して
  敵兵を大量に抹殺し、敵陣地を攻略しようとしました。化学兵器が禁じられている現
  代ならば、燃料気化爆弾で酸素を奪い窒息死させる、という手段が代表的デス」
三「二百三高地はロシア側の要塞構築も全然未完成。ここを攻めれば、守備側のロシア軍
  とは野戦に近い形の戦闘になる。敵にも味方にも死傷者が多数出ることになる」
歩「つまり互いの戦力を消耗させる戦いを仕掛けたわけデスネ。味方にも多くの損害が出
  ることになりますが、とにかく敵の兵力を消耗させようという狙いデス」
榴「包囲している日本側は、補給や補充を行える状態にあるけど、包囲されているロシア
  軍は外部からの補給や補充を受けることは出来ない。消耗戦になれば先に力尽きるの
  はロシア軍デス」
三「問題はロシア軍が乗ってくるかじゃが、ロシアも二百三高地はいざというときの逃げ
  道にあるので、占領されるのは困る。また外部からの補給を絶たれて半年。ロシア軍
  も非常に貧窮していた。特に衣食面が厳しくて、ずっと着の身着のまま、食事はほと
  んどお湯に近い粥のみ、という状態だったということじゃ」
歩「ロシア側も二百三高地を攻めてくるのなら、そこで乾坤一擲、日本軍に大損害を与え
  て退却させることができれば、と考えていたわけデス」
榴「そういった日露両軍の思惑が重なって、二百三高地が一大決戦の場となったのデス」

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