日本政府の国家安全保障戦略をじっくり読んでみた。この文書には初めて外国に対する「反撃能力」が明記されている。ところで日本国憲法第９条には、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」と書かれている。戦力を保持し

続きを読む

現在ミュンヘンの気温は17度。日向にいると、5月のようだ。とても12月31日の気温とは思えない。１日かぎりのフェーン現象ではない。気温が10度前後の日が、1週間以上続いている。小鳥たちが囀っている。自然のバランスが大きく崩れ、地球は危険な方向に進みつ

続きを読む

中国は相変わらず、謎の国でいたいらしい。WHOは中国政府が感染爆発にもかかわらず、感染者数や死者数などのデータを公表しないことを批判している。各国の間では「2020年春の再来？」と不安が募るばかりだ。事実を隠し、糊塗するばかりでは、いくらＧＤＰが

続きを読む

ドイツ政府は、明日つまり2023年1月1日から新しい法律を施行し、大手企業に対し、外国の下請け企業が奴隷労働・児童労働などの人権侵害を行っていないかどうかについての監視義務を課す。違反したドイツ企業は最悪の場合、世界の売上高の２％にあたる額を罰金

続きを読む

日本政府は新しい国家安全保障戦略に、敵のミサイル基地などを攻撃する「反撃能力」を初めて明記した。さらに防衛費の大幅な増額を決めた。米国が要求する２％目標を達成するためだ。しかもその財源の一部は、増税だ。私はこれには驚いた。日本の公共債務がGD

続きを読む

ロシアのウクライナ侵攻ではっきりしたことは、外国に侵略された国の国民が必死で戦わない限り、他の国は助けてくれないという厳しい現実です。欧米がウクライナに多額の軍事援助を送っているのは、ウクライナ人たちが必死で戦っているからです。国の防衛につ

続きを読む

埼玉の事件。凄惨で、やり切れない。治安が良い「おもてなし国家」であるはずなのに、この種の事件は、相変わらず減らない。「汝殺すなかれ」という基本的、かつ重要な倫理観の欠如を感じる。家庭や学校で子どもに教えないのだろうか。今の日本では「倫理」に

続きを読む

10月30日に書いた記事です。ーーーーーーーーーーーー　ドイツでショルツ政権に加わっている環境政党・緑の党の人気が下がっている。アレンスバッハ人口動態研究所によると、緑の党への支持率は今年６月上旬には２２％だったが、１０月上旬には１９％に下落。

続きを読む

ベルリン・シャリテ大学病院のドロステン教授は、「ドイツにおける新型コロナウイルス感染症の全国的な流行（パンデミック）は終わった」と宣言した。実際、ドイツではコロナで重症化して病院に担ぎ込まれる患者の数も激減している。心配なのは、中国だ。有効

続きを読む

師走にこんなことを言うと怒られるだろうが、やはり日本経済は、他国に負けている。産業界の衰退が感じられる。その理由は、日本のイノベーション力が落ちているからだ。今日スマートフォンは生活に欠かせない必需品。米国、韓国、中国製が牛耳っており、日本

続きを読む

町にはクリスマス・ソングが流れていますが、私は来年前半にデカイ仕事を抱え込んでしまったので、クリスマスも正月もなく、執筆、執筆、執筆です。皆様はどうか私のような愚行を避けて、心安らかな年末年始をお過ごし下さい。写真は、2022年12月のパリ・バン

続きを読む

ドイツでは、「中国政府がゼロ・コロナ政策をやめたことで、感染者数が数億人に達する可能性がある」という見方も出ている。習近平政権は、市民の苦しみを緩和するために、意地を張るのをやめて、欧米で作られたmRNAワクチンを中国人にも接種することを許可す

続きを読む

先日パリでメトロ（地下鉄）に乗ったら、ギターを持った男が乗り込んで来て、演奏を始めた。パリではよくある風景だ。地下鉄駅を結ぶ通路には、ミュージシャンが音楽の演奏を許されている場所が表示してある。日本では考えられない。地下道に響く音楽を聴くと

続きを読む

ドイツでは多くの小売店が、今日午後から１月７日ごろまで休む。町の静けさを楽しめる時期だ。だがドイツでは、感染爆発が起きている中国から、変異したコロナウイルスが世界に拡散されるのではないかという不安感が強まっている。欧州では、ほとんどの人がコ

続きを読む

私がドイツへ来た32年前には、ホワイトクリスマスは当たり前だった。気温がマイナス２０度になることもあった。ところが最近は、気候変動のためにホワイトクリスマスは、めったにない。先週末から今週初めにはミュンヘンの気温はマイナス10度まで下がり雪も積

続きを読む

日本のある月刊誌の編集長から、「フォーサイトのライヒスビュルガーについての記事は面白かったです」とのメールを頂いた。私の仕事は、ブラックホールに向けて高射砲を撃ち続けているような物で、反応はほとんどない。だが今回のようなメールを頂くと、筆者

続きを読む

ゼレンスキーの米国議会での演説は、素晴らしかった。前線の兵士の寄せ書き入りのウクライナの旗が、米国議会に渡された。米国のハイマースを使っているウクライナ兵士が自分の勲章を、バイデン大統領に贈った。多くのウクライナ人は、この映像を見て泣いたの

続きを読む

ドイツのイッツヘーエ地方裁判所は、シュトゥットホーフ強制収容所の所長秘書だった女性（97歳）を1万500人の犠牲者に対する殺人幇助の罪で、執行猶予付き2年の有罪判決を言い渡した。ドイツでは、ユダヤ人虐殺など計画的・悪質な殺人については時効が廃止さ

続きを読む

私の26冊目の本が、2023年1月6日に発売になります。題名は「ドイツ人はなぜ、年収アップと環境対策を両立できるのか」。青春出版社からの発売です。よろしくお願い申し上げます。https://www.amazon.co.jp/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E4%BA%BA%E3%81%AF%E3%

続きを読む

ドイツ政府によると、現在ドイツのガス貯蔵設備の充填率は、約88％。だが安心は禁物。ロシアからのガス供給が完全に止まっているので、過去５年間の平均に比べて、ガスの消費量を20％減らさないと、来年２月には危険な状態になる。先週ドイツは12％しか消費量

続きを読む

日本は、優秀な人材が「やる気」をなくすようなシステムになっていないでしょうか。気をつけないと、優秀な人々がもっと外国へ流出するかもしれません。最近、東大卒のエリートが霞が関の中央省庁へ行きたがらないという話を聞いたことがあります。労働条件が

続きを読む

日本と違って、ドイツには人間ドックというものがない。このため、予防検診をする際には、ホームドクターに紹介状を書いてもらって、専門医に行って精密検査をやってもらう。このため、あちこちの専門医へ行かなくてはならないので、とても手間がかかる。コロ

続きを読む

今のところ、ドイツでは「ウイズ・コロナ」の日常生活が定着した。社会が、ほぼ2019年の状態に戻った。ウイルスの性質そしてワクチンのために、重症化する危険が比較的少なくなったためだ。会社でのパーティー、友人宅でのパーティー、レストランでの会食など

続きを読む

私の26冊目の本が2023年1月６日に発売されます。ドイツではなぜ、 年収アップと環境対策を 両立できるのか ？https://www.amazon.co.jp/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E3%80%81-%E5%B9%B4%E5%8F%8E%E3%82%A2%E3%83%83%E3%

続きを読む

ドイツ政府は、G７加盟国（日本も含む）が気候クラブを創設したと発表。これは、大ニュースである。ドイツは今年のG７サミットで、各国が同一の炭素価格を導入する気候クラブの導入を提唱していた。ドイツの産業界からは、EUの炭素国境調整税の導入が、中国な

続きを読む

ベネチアから海を隔てた反対側の、細長いペレストリーナ島。自転車で走っている時に途中停車して入った、海産物の食堂。鄙びた村にあったが、満員だった。味は最高だった。イタリアでは、こういう大都市を遠く離れた所の食事が、とても美味しい。

続きを読む

ロシアのウクライナ侵攻以来、ロシアでは時々企業や研究機関で「謎の火災」が起きている。おとといはモスクワ郊外のショッピングセンターで大規模な火災が発生し、建物の一部が爆発した。ロシア国内で、プーチン政権に反対する抵抗組織が破壊工作を行っている

続きを読む

11月29日にNATOがブカレストで開催した外相会議で、加盟国はウクライナへの支援強化を高らかに謳い上げた。だがその一方で、NATOはウクライナが９月末に提出した加盟申請は黙殺した。ウクライナにとってNATOの門は、閉ざされたままだ。21世紀欧州のレアールポ

続きを読む

昨日のフランクフルター・アルゲマイネ（FAZ）紙の一面に掲載された、「米国政府はドイツのウクライナへのレオパルド2型戦闘戦車の供与を、2022年10月にすでに承認していた」というリークは、ショルツ政権への圧力を増すだろう。来年春のウクライナ軍の大攻勢

続きを読む